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その果実が堕ちる前に:乙女たちへの賛歌 ~享年92歳のおばあちゃまの幼女の姿で異世界転生、ツインレイの王女を救う~  作者: 茄珠みしろ
第七章 そのいとは誰のもの?

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オイドクシ公爵家のお茶会 アウリティア視点

挿絵(By みてみん)

「第二王子殿下を招いてのお茶会か……」


 王宮のお茶会が問題なく終わったことを報告したついでに、ルベニウスを誘ってのお茶会を開くと言えば、お父さんが少しだけ難しい顔をしたけど、何か文句でもあるわけ?

 偉い人を家に招くとか、めーよなことじゃない。


「いいじゃありませんか、旦那様。第二王子殿下はアウリティアのことがお気に召しているようですし、うまくいけば……」


 ふふふ、とお上品に笑うお母さんに、あたしも「そうよねぇ」って頷けば、あたしたちに甘いお父さんはいいよって言うしかない。

 っていうか、悩む必要ないでしょ?


 そんなわけで、お母さんに手伝ってもらって色んな家に招待状を送って、あたしのデビューを記念したお茶会が開かれることになったけど、フロリアナにも招待状を送ってあげたのに、欠席しますなんて言って来たのよ。

 あー、生意気! あたしの取り巻きになるから親切(・・)にしてやろうと思ったのに、ヴィヴィアナなんかにすり寄ってさぁ、ムカつく。

 でもまあ、そこそこの人数が集まったし、楽しければいっかぁ。

 王宮のお茶会とか堅苦しくて、我が家流(・・・・)のお茶会を披露してあげたら、ルベニウスはもちろん、みんな驚いてたわ。

 だって、お茶を飲むタイミングは自分で決めたいし、決まった順番でお菓子だの軽食だの食べたくないし、好きにしたいじゃない。

 いちいちメイドに取らせるのも面倒だから、自分でお皿に取れば時短だしね。

 それなのに、なんていうか……空気重くない?

 みんなしてあたしやルベニウスの顔色を窺ってるっていうか、ルベニウスもめちゃくちゃ不機嫌なのを隠さないし……。


「ルベニウス様、これ、おいしいですよぉ」


 ハムとチーズのサンドイッチにオリーブとレタスを挟んだのを手に取って見せた。

 好きなんでしょ? 小説で読んで知ってるんだから。

 ルベニウスがあたしの手の中のサンドイッチを見たのを確認して、あたしは大きく口を開けてサンドイッチにかぶりついた。

 噛みちぎったところから薄切りのオリーブ落ちたから、つまんでお皿の上に置いておく。

 マヨネーズもバターも塗ってないせいで味気ないからって、オリーブオイルを塗っておいたけど、まあいい感じ?

 しょっぱさが足りない気がするけど……。


(それに、あたしはトマトも欲しいけど、ここはルベニウスの好みに合わせてあげる)


 そうしてもぐもぐと口を動かしながらルベニウスを見れば、どこか呆れたような視線が向けられてるのに気づいた。


(は? なに?)


 意味が分からなさ過ぎて、思わず「ごきゅっ」って音を立てて口の中のものを飲み込んだら、ルベニウスが「はぁ」と息を吐き出した。

 え? 口になんかついてる? って思わず口を手の甲で拭ったけど、口紅が付いただけ。

 食べかけのサンドイッチも、別におかしくないわよね? 食べたところに口紅が付くのは普通だし。


「オイドクシ公爵家では、客人のもてなしができないのか?」

「え?」


 ルベニウスの言葉にきょとんとすれば、また呆れたようにため息をつかれる。

 なんとなく気まずくて周囲に視線を向ければ、みんな一杯目の紅茶以外には何も手を付けてない。


(はぁ? うちの料理とお茶がいやだっての?)


 思わず不快感を顔に出せば、全員がそっと顔を逸らしてくる。

 ムカついたままルベニウスに視線を戻したら、うちのメイドにサンドイッチを半分に切ってから、自分のところに運ぶように命令してる。

 他にもケーキを切り分けととか、お茶を淹れかえろとか……。

 意味わかんない。王子だからって人んちのメイドに勝手に命令しないでよ……。


 結局、ルベニウスがまるで主人みたいに振舞ってお茶会が仕切り直しされた。

 あたしが準備してあげたのに、いいとこどりやめて欲しいんだけど?

 ないじょのこーとか、縁の下の力持ちとか、あたしに向いてないのよね。

 あたしは表舞台で輝くべき存在なのに、勝手に仕切り始めるとかマジ終わってる。

 もしかして、小説の中のルベニウスって子供のころは自分勝手でわがままだったとか?

 小説だと15歳からしか書かれてないから、悪ガキって可能性はあったかぁ。

 王子様だし? 甘やかされてそうだし? しかたないかも?


(でもムカつく……)


 これが小説のなかのヒーローじゃなかったら、成長した時にめちゃくちゃイケメンでスパダリになるってわかってなかったら、この時点でないわ。

 え、これもしかして……あたしがわがままを直していくとか、そういう系?

 まじ? やめてよ面倒くさい……。

 そういうしつけは家でやってくれます?

 王宮なんだから優秀な家庭教師がいっぱいいるでしょ。


(あ、そういえば……)


 王宮からの紹介とかで来てた家庭教師はクビ(・・)になったけど、そのあとの家庭教師ってまだ紹介されてないわよね?

 未来の王子妃にふさわしい家庭教師を早く紹介してもらったほうが、あたしとしてはいい気がするんだけど?

 っていうか、ルベニウスの両親に紹介ぐらいしてもらってもよくない?

 あたしもこのあとたまたま(・・・・)散歩で通りかかった、お母さんとお父さんを紹介する予定だしね。


(…………そういえば、出迎えはお前だけか、なんてルベニウスが言ってたけど、あたしだけじゃ足りないっていうの? っていうか、あたしがいれば十分なのに、やっぱわがままかも……)


よろしければ、感想やブックマーク、★の評価をお願いします。m(_ _)m

こんな展開が見たい、こんなキャラが見たい、ここが気になる、表現がおかしい・誤字等々もお待ちしております。


あ、この作品のPVあります。

見ていただけるとヒャッホーーーーーーーーーイって飛び上がった末の感謝の土下座をします(イマジナリーで!)


↓ こちらです。楽曲もオリジナルです!歌詞頑張りました!

https://youtu.be/lGgzV-qP2d4?si=qfMnJDU_K_SPcavB


↓ 曲 2バージョンあります(歌詞は同じです)

https://youtu.be/0_eG4LgSRxc?si=sVh6MfslAAvzeO6r

https://youtu.be/6nR6zqxGNPY?si=SRqlyHR7kBCSOvNL

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