聖装のお披露目直前
各家からの献上品が集まり、いよいよ七夕の節句の式典当日になりました。
多くの貴族が集まる中、タンザナイト公爵家の馬車から降り立った私に、当然ですが周囲の視線が集中します。
前回の初夏のお茶会と違い、タンザナイト公爵家の令嬢としてふさわしい普通のドレス。
そこに皇位継承者の色である金色も、ペツォッタイトの色も使われていません。
髪飾りも高価なものではありますが普通のものです。
私の姿に、ツインレイと言ってもその程度だったかと、何も知らない貴族は思ったのでしょうね。
けれども、私の衣装は皇女がしっかりと保管しておりますので、これからそちらに向かい着替えることになっています。
集まる視線を気にせず、お爺様とお養父様と別れてお婆様といつもの侍女に案内されるまま、皇宮を進んでいきます。
案内されたのはいつものフロリアナの部屋でしたから、衣装はこちらに移動されたのでしょう。
中に入り頭を下げましたが、すぐさま頭を上げるように言われ、フロリアナの姿を確認すれば、清廉さと可憐さを引き立てられる衣装がよく似合っていて、きっと今日の式典で主役のように目立つ存在になるでしょう。
髪はあえて結ばないでいるのか、私よりも強めのウェーブのかかった髪が、光を反射してキラキラと輝いています。
「ヴィアも早く着替えて下さいな」
近寄って来たフロリアナが、すっと私のサイドの髪を耳にかけて、お揃いのイヤリングを確認すると満足そうに微笑みました。
自分の髪も耳にかけ、イヤリングを見せると私の手を取り、衣装の前に早足で進めば、デザイナーが最終確認と調整のために待機しており、着替えのための侍女が準備を進めています。
お婆様はすっかりと鑑賞モードに入っているようで、ソファに座ってゆっくりと座り、こちらを微笑ましく眺めてきています。
侍女によって手早く来ているドレスが脱がされ、用意された衣装を身に着けていきますが、細部の刺繍などは完璧になっていても、シルエットの調整のためにデザイナーが少し衣装をいじっていきます。
前世では縁がありませんでしたが、モデルという方々もきっとこうだったのかもしれません。
どの職業も大変ですね。
調整が終わり、フロリアナと並んでお互いを褒め合っていると、ドアがノックされ、入室を許可すると、皇帝と皇女、そして第一王子が入室してきました。
ゆっくりと淑女の礼をする私とお婆様に、先ほどと同じようにすぐさま頭を上げるように言われ、まっすぐ立つ私とフロリアナを見比べるようにじっと見つめられました。
「なるほど、来年も二人はこのような衣装にするのはどうだ?」
皇帝の言葉に皇女が賛成しかけて、「一番幼い資格保有者と、そのパートナーにするのはいかがでして?」と提案しました。
「なるほど、それはいいな」
皇帝は頷き、来年も頼んだぞと私とフロリアナに言ってきましたが、忘れているようですね。
「お二人とも、お言葉ですが今回は教皇猊下のご希望があったからです。それがないのに来年も私がこのような衣装を身に着けるのはおかしいですよ」
「まあ、いいじゃないか」
皇帝は押し切るつもりなのか、笑みを浮かべてきますが、私も毎年このような目立つ格好は遠慮したいです。
「それに、来年はフィリーとお揃いのデザインを意識した、ちゃんとしたドレスも着てみたいですね」
フロリアナを見て微笑めば、コクコクと頷いてくれました。
その様子に、皇帝と皇女は諦めたようにため息をつき、先ほどから何も話さない第一王子に視線を向けた。
「ヴェスペリオン、先ほどからどうしましたの?」
皇女がそう声をかけると、第一王子が「画家を呼びましょう」と目を輝かせました。
「今この瞬間を絵に残さないでどうするんですか! 俺の可愛い妹たちの姿を残さないことは罪でしょう!」
…………そういえば、第一王子はこういう人でしたね。
最近お会いしてないので忘れかけていました。
第一王子の言葉に、ハッとしたような顔をした皇帝が、すぐさま「その通りだ!」と声を上げ、外で控えている侍従に画家の手配を命じました。
ええ、皇帝もこういう人ですよね。知っていました。
「ヴィアとの絵ですか……楽しみですわ」
フロリアナもいつも以上に目を輝かせて頬を上気させています。
かわいらしいですが、この状況を止める人はいないのでしょうか?
私がそう思った時、皇女が「絵はともかくとして」と声を発しました。
「今回の献上品はタンザナイト公爵家とコンドロダイト子爵家が、共同で提出したものがありましたが、ヴィヴィアナが何か関与しているのですか?」
にっこりと、逃げることを許さないと言わんばかりの皇女の笑みに、私は「なんのことでしょう?」と首をかしげます。
私はこの世界に色ガラスや薄いガラスを使った品物がないと言っただけで、ガラス工房を作ったのはコンドロダイト子爵家ですし、職人にアドバイスをしたのはお養父様です。
献上品を納めるガラス細工の容器のデザインを作成したのはお婆様で、献上したのはお爺様です。
私は何もしていませんよ?
その思いを込めて微笑み続ければ、皇女は「まったく……」と呆れたように笑い、お婆様に向かって「タンザナイト公爵家の教育は恐ろしいですわね」と言ったのですが。
「我が家ではなく、ヴィヴィアナが普通ではありませんのよ」
と当たり前のように返しています。
確かに転生しているので普通ではありませんが、なんだか妙な引っ掛かりを覚える言葉ですね?
二人の衣装はこのようものになっています!
AI苦手だけどがんばりました!綺麗に出力で来てると思います!
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こんな展開が見たい、こんなキャラが見たい、ここが気になる、表現がおかしい・誤字等々もお待ちしております。
あ、この作品のPVあります。
見ていただけるとヒャッホーーーーーーーーーイって飛び上がった末の感謝の土下座をします(イマジナリーで!)
↓ こちらです。楽曲もオリジナルです!歌詞頑張りました!
https://youtu.be/lGgzV-qP2d4?si=qfMnJDU_K_SPcavB
↓ 曲 2バージョンあります(歌詞は同じです)
https://youtu.be/0_eG4LgSRxc?si=sVh6MfslAAvzeO6r
https://youtu.be/6nR6zqxGNPY?si=SRqlyHR7kBCSOvNL




