18話 報告
6時間目の授業が終わったあと
さらはクラスメイトと別れ
隣のクラスにいる菜結香のことを昇降口で
待っていた
「さら、ごめん待った?」
「今、来た所だよ」
二人はカフェドルチェに向かって歩き出した
「今頃、竜葉さん、竜の国に帰ってるのかな?」
竜葉は太陽の国について調べるため
ドルチェに顔を出してはいなかった
「どうだろうね」
「もう、1カ月近くは経つよ?」
「そろそろ、新しい情報欲しいよね」
四ツ井学園に通う者たちは清原花奈の動向を
探るよう言われている
「清原さん、まだ力に目覚めてないんでしょ?」
「そうだね」
「ほんとに太陽の国の姫なのかしら」
「菜結香、そんなこと言わないの」
「太陽の国の力が何なのかまだ、わからないのに」
「竜葉さん、早く戻ってきて」
さらたちが竜葉の話をしていた頃
竜葉は故郷、竜の谷に帰省していた
竜葉の祖父である、蒼龍は普段は竜の谷にいる
「おじいさま、お話があります」
「うむ」
「入れ」
竜葉は蒼龍がいる、書斎に足を入れた
「最近、人間界はどうだ?」
蒼龍は人間界の様子を竜葉に聞いた
蒼龍は噂が流れる前に竜葉から人間界から
不穏な龍気を感じとったため、能力者を
派遣していた
「3月の下旬に四ツ井学園高等部内である噂が
流れました」
噂とは真夜中の怪物のことだ……
「あんずさんが人間界でお店を開店させた時に
在校生が来店されました」
ウェイターとして、俊矢が話を聞きながら
業務を遂行していた
「噂とは一体、どんなものだったのだ」
「夜中になると、誰もいない教室なのに
荒らされると」
「学校も春休みに入る直前だったので
6名ほど、在校生が夜中に学校に侵入しました」
あの日、竜葉は確認の為フウガと共に向かった
「もちろん、私もフウガと共に向かいました」
「昔、おじいさまから聞いたヤツの駒だと思ってです」
ヤツの駒とは太陽の国を滅ぼした怪物、カルネヴァの
ことだ
カルネヴァを封印する際、体を5つにわけた
封印されている場所は厳重な警備、そして
封印がきちんとされてるはずだった
近年、なんらかの原因により封印が弱まりをみせたのだ
「戦ったのか?」
「はい」
「私が現地に向かった際、女の子二人が怪物とは
いいませんが禍々しい物に襲われそうになってました
」
竜葉が現場に到着後、花奈と若葉が襲われそうに
なっていたのだ
「フウガが相手をしましたが、フウガでも倒せない程の相手でした」
「その間に二人を助けだしました」
そこで竜葉は見たことを蒼龍に告げた
「助けた方の一人が我々の術に掛かりませんでした」
「むしろ、不思議な力を持っていました」
「名は清原花奈、高校2年生」
「おそらく、我々が探していた、太陽の国の姫君だと思われます」
あの夜、竜葉が見た力……
それは怪我したものを治す再生力……
「不思議な力とは?」
「怪我したものを治す、再生力です」
「フウガの怪我はさらが治しましたがさらが
来るまでの間は彼女に治してもらいました」
「ふむ」
「フウガが戦ったヤツはあく亜と葉悠に
最終的には蓮が仕留めました」
蒼龍は今までの話を聞いて考えこんだ後、
口を開いた
「おそらく、これからは戦いが増えると思う」
「フウガが戦った相手はカルネヴァの駒で間違いない」
「竜葉には黙っていたが、封印が弱まりを見せはじめたのだ」
「封印が?」
竜葉は驚きの声を上げた
何重にも結界で封印されているはずのものが
弱まりをみせたのだ
「一体、何の為に!?」
「カルネヴァ復活の為だろ……」
「大丈夫」
「まだ、ヤツは復活しない」
「太陽の国の姫君が見つかったのなら
全力で守れ」
蒼龍は16年前のことを思い出しながら告げた
「おじいさま?」
「今回は太陽の国の件でお聞きしたいことがあり
帰省しました」
「教えていただきますか?」
蒼龍は自分の知ってること、全てを竜葉に伝えた




