19話 太陽の国Ⅰ
「竜葉に話す時が来たのか」
あんなに小さかった、竜葉が自分を慕い
人間界を守ろうとしている
「いいだろう」
「私が知ってることを全て話そう」
蒼龍は話を始めた
「16年前に何があったかは歴史で勉強したよな?」
「はい」
16年前に起きたというのは
カルネヴァによる太陽の国の滅亡
竜葉は当時2歳だったが学校の授業で学習していた
「カルネヴァ復活による太陽の国の滅亡です」
「そうだ」
蒼龍は当時カルネヴァを封印するため、招集を
受けていた
「なぜ、カルネヴァは封印を解かれてしまったのですか?」
当時もカルネヴァは現代と一緒で確固たる封印をされていたはずだった……
一人の人間により、封印は解かれてしまった……
「太陽の国は緑豊かで平和な国だった」
蒼龍は懐かしそうに語った
「太陽の国も我々と一緒で様々な能力の持ち主が
住んでいた」
「ただ、王家を除いては……」
「王家?」
王家とは竜葉やさらたちとは違い、国と人々を守る為に特別な力を持って生まれてくる
「王家とは我々と違って、特殊な力を持っていた」
花奈が見せた、再生の力……
あの力こそが王家の力の一部であったのだ
「竜葉が言っていた、清原花奈……」
「おそらく、我々が探していた太陽の国の姫であろう」
「そして、守るべき存在だ」
「私が、お前に言ったこと覚えているか」
「はい」
「人間界の役目、それはみんなで太陽の国の姫を
見つけたら、守ることです」
「そうだ」
「今から16年前のことだ」
「太陽の国はこの世界全体の平穏、秩序を
保っていた中枢の国だった」
現代では太陽の国に代わり、光の国が受け継いでいる
「中枢の国……ですか?」
「太陽の国は祈りの国とも呼ばれていた」
「驚くのも無理はない」
「太陽の国の国王リィト、妃ソフィの間に子が身籠った」
子とは花奈のことだ
「二人は大変喜びになった」
「ソフィは姫君を出産する、2年前に男子を出産したのだ」
実は、花奈には2歳離れた兄がいた
「待ってください」
竜葉は頭が追いつかない
「兄って……」
「そんな話、一度も……」
「最後まで、話を聞け」
「だが、男子は姫君が生まれた年に難病にかかった」
「難病……」
「難病を治す為には当時の医療では難しかった」
「国王、リィトは子息を救う為に調べた」
「子息を救う為にはカルネヴァの力を借りることだった」
カルネヴァの血を使った薬を使えば、どんな病でも治ると噂されていた
「借りるって……」
「カルネヴァは壊滅させた程の怪物……」
「カルネヴァの持つ病を治す治癒の力が欲しかったんだ」
「カルネヴァの血さえあれば、子息の難病は
治ると信じたんだ」
「だが、我々の力そして王家の力を持っても封印を
解くことは出来ない」
「どうして……?」
「おそらく、何者かの手引きとみている」
「何者かの手引きではないと、封印はおろか
触れることすら出来ない」
「私が知っているのはここまでだ」
「ありがとうございます」
「今日はゆっくりしていくといい」
竜葉は竜の谷で一夜を明かした




