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31.いいことを思いつきました



 頭の中に声が流れた。



『魔導書【ヒール】をドロップしました』

『技能書【使役Lv5】をドロップしました』



 お、おう…凄いな。

 ヒールはルナも覚えてた傷を癒す回復魔法。使役は魔物を仲間に出来るスキルみたいだが、ダンジョンの魔物は絶対に仲間に出来ないみたいだ。



「どうするかな…」


 ぶっちゃけ2つとも覚えたい。

 だが、現在の資金は金色スライムの魔石を売った分を合わせても40万G。まだ全然足りない。



「やっぱりな…」


 案の定、十握剣は元の形状に戻っておりまたウンともスンともいわなくなった。つまり、ドロップアイテムも売れって事だ。

 ぶっちゃけ両方とも売りたくない。どちらも覚えたい。だがそうしたら賭けに負ける。



「うーん…悩む…」


 ヒールは、今のところ戦闘で回復魔法を使う程の傷は負うことはない、しかし今後必要になる可能性も充分にありえる。

 使役の方は、ぶっちゃけ今は必要ない。だって迷宮にいるから必要ない。ただし外で魔物を仲間に出来たら、言い方はかなり悪いが無報酬での労働力は手に入る。迷宮攻略の効率がグッと上がる。



「…まぁもう決めてるけどね」


 うん、【使役】にします。

 だって珍しそうなスキルだもの。こっちにするよ。ヒールは神官や僧侶系の人達なら大概覚えてるから珍しくはない。まぁ欲しいは欲しいけど、どちらか選ぶとするならそりゃ珍しい方にする。



「確かヒールは買うとなると20〜40万Gはしたと思うから、売るとなるとそれ以下か…」


 あれ?

 これでもまだキツくないか…

 まさか両方売らないと足りないとかないよな…


 取り敢えず『魔金堂』のおばあちゃんのところに魔導書を持って行ってみた。いくらで買い取ってくれるか…相当安い値段で売ることになりそうだ。






「な⁉︎ お前さん一体どうやって魔導書なんか手に入れたんだい!」

「え…モンスターを倒したらドロップしました…」


「おまけに今かなり高騰してるヒールの魔導書…」

「え、そうなんですか?」


 おばあさんは、「しまった!」みたいな顔をした。なんでも王都にある『教会本部』から来年『聖女Lv9』の女の子が現れるとお告げがあったらしい。そして9才の女の子がいる家や貴族達がこぞって聖魔法や回復魔法、補助魔法を買い集めてるそうだ。

 その結果、現在絶賛高騰中との事だ。



「今なら高く売れそうですね。それで、いくらでその魔導書を買い取ってくれますか?」


 俺は子供らしくニンマリと笑った。



「んぐぐぐっ………分かった…分かったわい、ワシの負けじゃ、雷火のマフラーは持っていけ」



 やった!

 なんかよく分からんけど勝ったぞ!


 俺は雷火のマフラーと魔導書を交換した。


 ええと、確か100万貯めないといけないど、俺はまだ40万しか持ってなくて、その事はおばあちゃんには言ってない。なのにおばあちゃんは敗北を認めたって事は…もしかしてヒールの魔導書を100万で買い取ってくれたって事か?



「ヒールの魔導書って今そんなに高く売れるんですね」

「…まぁな。お貴族相手なら200万は踏んだくれるわい」


 なるほど、それで半額の100万で買い取ってくれた訳か。ん?



「待って! 結局ヒールの魔導書はいくらで買い取ってくれたんですか? 100万で買い取ってくれたのなら、雷火のマフラーは50万で購入だからお釣り50万下さい!」

「お前さん…本当に10才か? 餓鬼は意外と気づかない手口なんじゃが…」


 それは詐欺だろ。

 確かに嬉しさのあまり、100万と錯覚してあのまま物々交換で終わるところだった。

 なんて狡猾なおばあちゃんだ。



 おっと、それはそうと…



「どうですか?」

「ふん、まぁまぁじゃな。村人の格好で迷宮をウロウロするよりかは断然マシじゃな」



 俺は雷火のマフラーを首に巻き装備し、その場でクルクルと回っていた。

 ん?

 俺はピタリと動きを止めた。



「おばあちゃん、これいくらですか?」

「ん? それなら…50万で売ってやるわい」


 くっ、本当に1Gも払う気はないらしい。

 絶対に値段は今決めたと思う。だが、技能書はめちゃくちゃ高い。それを50万って…かなり安くないか?



「いいの?」

「ああ、勝負に勝った褒美だと思いな。まぁあんまりぼったくっても折角の客が逃げちまうからね、ヒッヒッヒッ」


 なんだか俺はおばあちゃんから気に入られたのかそうでないのか分からなくなった。

 そして今ハッキリとぼったくると言った。



 結局ヒールの魔導書は、雷火のマフラーとお店にあったとある技能書で物々交換するという結果で終わった。



『毒耐性Lv1』



 まぁ技能書の中ではそこまで高いものでもないが、それでも50万Gで手に入ったと考えたら充分儲け物だ。

 ルナみたいにやばい実験で覚える手もあるが、正直そんな度胸はない。なのでお得です。



「どうしたんだい?」

「え?」


 どうやら俺は笑っていたみたいだ。ふっふっふっ、実は考えている事があって上手く出来たらと思うと楽しみでしょうがない。迷宮攻略の効率が抜群に上がる。


 ふむ。

 手持ちに40万。

 使役と毒耐性の技能書ゲット。

 雷火のマフラーゲット。

 そして、上手くいったら迷宮攻略の効率が抜群に上がる。


 これが幸運剣ラッキーの効果だとするなら恐ろしくてしょうがない。今回は本当に助かったけどあまり頼りすぎないように気をつけよう。


 あれ?

 もしかして俺が剣の性能に頼りすぎて堕落しないように十握剣が制限してくれてるのかな?

 おーい?



『…………』



 うんともすんとも言わなかった。


 

ステータス


【名前】

ユーマ

【職業スキル】

冒険者5 、勇者王5、大魔王5

【固有スキル】

半魂

【スキル】

剣術4、速読2、剥取り2、罠師2、研師2、採掘2、縮地2、天駆2、身体強化1、弓術1、鑑定5、大魔術5、地図1、空切1、使役5、毒耐性1

【魔法】

ライジングテンペスト、アイテムボックス【小】

【装備】

十握剣、ナトゥリエルの弓、冒険者の服、雷火のマフラー

【収納魔法内】

剥取りナイフ、罠道具、砥石、子供用採掘道具

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