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第25話 三大欲求は『睡眠欲・惰眠欲・安眠欲』


またしても短いです………。


次話からちゃんと書きますから………ご勘弁を………。




「お、リューも戻ってきたか。どうだ、何か収穫はあったか?」


2時間ほどしてエルの元に戻ると、既にリーナも居て談笑をしていた。


「んーー……あんまり芳しくないかな。」


身体強化魔術に関する本は数冊読んでみたが、いまいち使い方が分からなかった。詠唱も意味ないし。


「リューは何について調べてたの?」


リーナが問うてくる。


「身体強化魔術なんだけど………なんかよく分からなかったなあ……。」


「そうなんだ。……でもリューって……その……スキル?とかいうので同じ効果が出るものが使えるんじゃなかった?たしか」


おお、なかなか鋭い質問だ。


「使えるには使えるけど………効力は20分間だけだし、もう一度使うには3時間待たないといけないし……ちょっとあんまり頼りには出来ないからなぁ……。」


リーナはそれを聞いて声を洩らした。


「あーー……結構大きい欠点………だね。………あ、でも……そのスキルを基にして身体強化魔術をつくればいいんじゃないかな……?」



……………………………あ。



「その考えは無かった………!!そっか、そうすればいいんだ……!!」


「……っていっても、再現できるかは分からないし……私が出した案だからあんまり期待しないほうが良いと思うよ……?」


そう言いながら、リーナは少し下を向く。


「そんなことないよ。少なくとも、参考にするものが無い状態よりは遥かに成功確率高いと思うし。………というか、リーナの出してくれた案なんだから……絶対に成功させる。」


「…………」


自信なさげに俯くリーナの手を取る。


「リュー………」


顔を上げたリーナとしばし見つめ合う形になる。



「えーーと…………いい雰囲気なところ悪いが、ちょっと最初から説明頼めるか?俺には難しくてよく分かんなかったぜ」


「「…………」」



若干の間の後、僕はするっと手を離した。


僕が分かるように説明している間、リーナがエルの事をジト目で睨んでいたような気がするが、きっと気のせいだろう。





∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵





「なるほど。よくわかんねーけど、つまりはリューが身体強化魔術を自作すると」


「………まあ、そういうことだけど………え、どの辺が分からなかったの……!?」


「どこが分からないかも分からないんだな、これが」


なんというか………いや、もう何も言わないでおこう……。


僕とリーナが軽く頭を抱えていると、エルが何かをみて『お』と声を洩らし、指を指す。


「なあ、あれティファだよな?」


え?と言いながらそちらを見ると、こちらに歩いてくる人が見え………


「………いや、どこが!?」


歩いてきていたのは白髪の老女だった。そろそろとこちらにやってきて、開いている場所に腰を降ろした。


「白髪くらいしか合ってないし!!もしかしてエルって目ぇ悪いの……!?」


「ん?ぜーんぜん。目はかなり良い方だぞ?………あ、じゃああれか?」


再びエルが指を指した先には女性が立っていた。黒を中心とし、少しだぼついた服。頭には白い被り物をしている。


――――所謂シスターさんである。



「って、今度は頭の白部分しか合ってないから!!ていうかさっきから何なの!?何がしたいわけ??」


「悪気は無かった。魔が差した。今は反省している。」


「どこの万引き犯のセリフだよ!?」


「悪気は無かった。魔が差した。今は反芻している。」


「牛か!!」


こんなやり取りを続けていると、リーナから声を掛けられた。


「えっと………なんかふたりが何言ってるかよく分かんないけど………ティファ戻ってきたよ?」


………エルはふざけてたけど……もしかして戻って来てるのに気付いて………!?


「え?マジで戻ってきたの?どこどこ?どこに居んの?」


いや、ないな。



用事を終えたティファを加え、僕達は宿へ向かった。





∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵





「ちょっと提案したいことがあるんだけど」


夕食後、僕はそう切り出した。


「提案?なんだ、どうした?」


「明日なんだけど……Cランクのクエストは受けずに、なるべく軽めのものがやりたいんだ。午後からの時間が開くように」


「ああ、ティファとお前、それとリーナも……魔術の訓練がしたいんだな?」


うん、と頷く。


「俺は良いぞー。その間寝て……じゃねえ、適当に時間つぶしとくから。」


寝る気なんだ………。


「あ、私は詠唱の確認だけだから……空いた時間は模擬戦でもやろうねー」


「ぐっ………」


よしいいぞリーナ。もっとやれ。


「返事は?」


「………分かった」




「ティファもそれで良いかな?」


反対はされないと思うが、一応確認をとる。


「うん、良い。ありがとう」


「じゃ、そういう事で。具体的には何ランクのどんな依頼にしよっか?」


「ランクはなんとも言えないけど………出来るだけ短時間、近場で済むものを受付で探してもらえばいいんじゃないかな?」


「だな。ってことで、俺は明日に備えてもう寝る」


「もう寝るの!?ていうか今日寝すぎだよ!?」


なんなんだこの超健康優良児……


「三度の飯より睡眠、が俺のモットーだからな!!」


サムズアップした手を突き出す。


「駄目だこいつ………早く何とかしないと……。」


頭を抱える僕を尻目に、エルは自分の部屋に戻っていったのだった。


1日の出来事が5話にも分かれてしまったのは……作者の無計画さの表れです……。



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