第52話 死の毒沼と、山脈を貫く魔導シールドマシン
第52話 死の毒沼と、山脈を貫く魔導シールドマシン
南方大陸アウレリアの経済を牛耳っていた黄金都市エルドラドを、武力ではなく圧倒的な「インフラの力」と「経済力」によって完全に掌握した『安全第一商会』。
腐敗した商業ギルド『黄金の天秤』の支配は崩れ去り、エルドラドは今や、トウヤが敷設したクリスタル・チューブ鉄道によって新鮮な物資が絶え間なく運び込まれる、豊かで平和な絶対安全圏へと生まれ変わっていた。
街の再建とインフラの保守は、商会の理念に感銘を受けて専属スタッフとなったキツネ人族のリラやリザードマンのザラス、そしてすっかり更生した元・砂蠍族の労働者たちに任せ、トウヤ率いる特務チームは、次なる未開の地――西方大陸へのルート開拓へと乗り出していた。
エルドラドのターミナルを力強く発車した漆黒と黄金の魔導装甲列車『安全第一エクスプレス』は、広大な砂漠地帯を抜け、次第に荒涼とした岩肌がむき出しになる荒野へと突入していた。
ドワーフの天才機関技師ルミナの手によって希少鉱石『紅蓮隕鉄』の特殊コーティングが施された列車のボディは、荒野に吹き荒れる砂交じりの突風をものともせず、静かに、しかし絶対的な力強さで滑るように魔導レールの上を突き進んでいく。
「会長、前方の空が……異様な色に染まってきやしたぜ」
列車の広々としたラウンジ車両。犬人族の地図職人マイロが、窓の外を指差しながら緊張した声を出した。
トウヤがティーカップを置き、静かに窓の外へ視線を向ける。はるか前方に立ちはだかるのは、天を突くほどに巨大で険しい岩山の連なり――南方大陸と西方大陸を隔てる絶対の境界線、『竜の背骨大山脈』である。
そして、その山脈の麓には、赤黒い大地を覆い隠すようにして、不気味な赤紫色の濃霧が海のように広がっていた。
「あれが、リンの言っていた『毒の沼地・ヴェノムベイスン』だな」
トウヤの言葉に、鼬人族の情報屋リンが頷き、テーブルの中央に詳細なホログラムマップを展開した。
「はい。ヴェノムベイスンは、強酸性の泥と、吸い込めば数分で肺が焼け爛れる致死性の猛毒ガスが常に噴出している、文字通りの『死の沼』です。さらに厄介なことに、沼の中には毒に適応した凶悪な『猛毒多頭蛇』などの魔獣が無数に潜んでおり、上空の山脈には狂暴な飛竜の群れが巣食っています。現在、西方大陸への陸路はこの地獄のような環境によって完全に遮断されている状態です」
【安全第一】死に戻り商人の異世界スローライフ~万能魔法と『リトライ』を駆使して完璧な物流網とインフラを整備し、のんびり隠居を目指します~を至上理念とするトウヤにとって、これほどまでに生命を脅かす劣悪な環境は、放置しておけるものではない。
「海路を使えば西方大陸へ行けなくはないが、莫大な時間とコストがかかる。当然、西方大陸の国々は深刻な物資不足に喘いでいるはずだ」
新たに商会に加わった、人間の宝石・鉱石鑑定士であるバルガが、口髭を撫でながら深く頷いた。
「トウヤ会長の仰る通りです。西方大陸最大の国家『ゼフィラス王国』は、魔法技術や魔導具の生産には長けていますが、農作物が育ちにくい痩せた土地が多く、慢性的な食料不足と鉄鉱石不足に悩まされています。もし、このヴェノムベイスンと大山脈を安全に越えるインフラが完成すれば、ゼフィラス王国との間で莫大な利益を生む交易ルートが確立しますぞ」
「人の命を奪う危険な地形は、インフラの力で完全に無力化する。それが俺たちのやり方だ。……みんな、これより本商会は、毒の沼地を『完全密閉』し、山脈を『貫通』する。過酷な労働になるが、気合を入れてくれ」
トウヤが告げると、特務チームの面々は一斉に歓声を上げた。
「おう! 毒蛇だろうが飛竜だろうが、俺の紅蓮隕鉄バスターソードで全部ぶった斬ってやるぜ!」
人間の冒険者ザックが闘志を燃やして立ち上がる。
「フン。飛竜など、真の竜の力を持つ我が水撃で撃ち落としてくれよう。毒の泥など洗い流すまでだ」
竜人族のリュウガも腕を組みながら鼻を鳴らした。
「虎の牙は毒になど屈せぬわ! 咆哮で沼の底まで震え上がらせてやる!」
「私の双剣、毒ガスの間を縫って踊りますよ!」
「傭兵稼業の血が騒ぐぜ! 俺の斧で山脈ごと叩き割ってやる!」
ガレス、ファラ、ヴォルグの獣人トリオも、それぞれの武器を手に気合十分だ。
「皆さん、毒の沼地に行くなら、体の中から解毒と免疫力を高めなきゃ駄目ですよ!」
魔導キッチンから顔を出した獣人の少女ミアが、湯気を立てる大きなお鍋を抱えてやってきた。
「マクラカの薬効スパイスと、エルドラドで仕入れた新鮮な鶏ガラを何十時間も煮込んだ『特製・黄金の薬膳デトックススープ』です! これを飲めば、少々の毒ガスなんて弾き返せますからね! 出撃前にお腹いっぱい飲んでください!」
美しく澄んだ黄金色のスープからは、生姜や八角、そして未知の薬草が複雑に絡み合った、食欲をそそる香りが漂っている。
一口飲めば、鶏ガラの深い旨味とスパイスの爽やかな刺激が全身の血流を一気に良くし、体の芯からポカポカと熱が湧き上がってくるのが分かった。
「う、美味い! スパイスが効いてるのに、後味はすごく優しいぜ!」
「体が羽のように軽くなる……。これなら毒の沼でも一ヶ月は戦えそうだ!」
仲間たちが次々とおかわりを要求し、車内は決戦前の明るい活気に包まれた。
* * *
エクスプレスが荒野を抜け、赤紫色の濃霧が立ち込めるヴェノムベイスンの境界に差し掛かった時だった。
「会長! 前方より緊急事態です!」
上空の偵察から戻ってきた鳥人族のピピトが、防毒マスク越しにくぐもった声で叫びながら、専用のハッチから車内へと飛び込んできた。
「毒沼の入り口付近で、装甲馬車を中心とした数十人の人間が、沼にはまって立ち往生しています! しかも、沼の中から無数の『猛毒多頭蛇』が現れ、彼らを完全に包囲している状態です! 旗の紋章からして、西方大陸のゼフィラス王国の使節団か商人たちのようです!」
「なんだと? 陸路が完全に死んでいるこのルートを、強行突破しようとしたのか……余程切羽詰まった事情があるようだな」
トウヤは列車の操縦桿を強く握りしめた。
「シルフィ、列車の外部結界を最大出力に! 毒ガスを絶対に一ミリも通すな!」
「はい、トウヤ様! 『大精霊の息吹・絶対浄化結界』!」
エルフの護衛シルフィが杖を掲げると、エクスプレス全体が淡い緑色の輝きに包まれ、列車の周囲の毒ガスが瞬時に浄化されていく。
「急ぐぞ。これより、沼地に取り残された生存者の救出、および対象の魔獣の完全殲滅を開始する!」
プァァァァァァァァンッ!!!
けたたましい列車の汽笛が、死の沼地の淀んだ空気を切り裂いた。
赤紫色の濃霧の向こう側では、凄惨な死闘が繰り広げられていた。
ゼフィラス王国の紋章――風を纏う天馬――が刻まれた強固な魔導装甲馬車が、強酸性の泥に車輪を半分以上沈ませ、身動きが取れなくなっている。
その馬車を守るようにして、銀色の鎧に身を包んだ十数名の王国騎士たちが円陣を組んでいたが、彼らの鎧は強酸の泥を浴びて黒く変色し、至る所から白い煙を上げていた。
彼らを包囲しているのは、全長十メートルを超える巨大な蛇――五つの首を持つ『猛毒多頭蛇』の群れである。十体以上のヒドラが、紫色の毒液を撒き散らしながら、騎士たちの盾を次々と粉砕していた。
「くそっ……! もう魔力が尽きる……! ここまでなのか……!」
前線で剣を振るう若き騎士団長が、毒気を吸い込んで血を吐きながら絶望の声を上げる。
馬車の扉が開き、中から豪奢なドレスを着た美しい女性が顔を出した。ゼフィラス王国第一王女、クレア・フォン・ゼフィラスである。
「下がって、レオン! 私の風魔法で少しでも毒を散らします……!」
「なりませぬ、クレア姫様! 姫様に万が一のことがあれば、飢餓に苦しむ王国の民は誰が救うのですか! 私が命に代えても血路を開きます、姫様はどうか……!」
レオンと呼ばれた騎士が悲痛な叫びを上げた、まさにその瞬間だった。
ズゴゴゴゴゴォォォォォッ!!!
毒の沼地の濃霧を物理的に吹き飛ばすほどのすさまじい突風と共に、氷のレールを自ら敷設しながら爆走してくる巨大な黒鋼の列車が現れたのだ。
「な、なんだあれは!? 鉄の塊が、毒の沼の上を走ってきているぞ!?」
騎士たちとクレア王女が驚愕に目を見開く中、エクスプレスは馬車のすぐ横に魔法のレールを敷きながら、滑らかに急停止した。
「お待たせしました。安全第一商会です。……随分と危険な泥遊びをしているようですね」
シューッ、という蒸気の音と共に列車のドアが開き、漆黒のコートを羽織ったトウヤが、風の浄化結界を纏いながら涼しい顔で姿を現した。
「安全第一……? な、何者かは知らんが、ここは危険だ! 早く逃げろ! そいつらは猛毒を撒き散らすヒドラだ! 近づけば一瞬で溶かされるぞ!」
レオンが血まみれの剣を構えながら叫ぶが、トウヤは冷酷な目でヒドラの群れを見据え、指を鳴らした。
「俺たちのインフラ敷設予定地を汚す害虫は、跡形もなく駆除する。みんな、やれ」
「おうっ! お掃除の時間だぜ!」
トウヤの号令と共に、列車のデッキからザック、リュウガ、ガレス、ファラ、ヴォルグの五人が、猛毒の沼地へと躊躇いなく飛び出した。ミアの薬膳スープによって毒への完全な耐性を得ている彼らにとって、ヴェノムベイスンの毒ガスなど、少し臭いだけの霧に過ぎなかった。
「オラァァァッ!! 蛇野郎、大人しく刻まれやがれ!」
ザックの紅蓮隕鉄バスターソードが閃き、強酸の泥ごとヒドラの五つの首を一瞬にして両断する。
「竜の覇気!! 水破竜巻!」
リュウガが放った清浄な水流の竜巻が、沼の強酸と毒霧を一気に中和しながら、ヒドラの巨体を空高く吹き飛ばす。
「虎王の咆哮!! 這い蹲れ、蛇虫ども!」
ガレスの圧倒的な咆哮が響き渡り、ヒドラたちの動きが本能的な恐怖でピタリと止まる。その隙に、ファラの双剣が目にも止まらぬ速さで急所を斬り裂き、ヴォルグの戦斧が蛇の心臓を的確に叩き割っていった。
圧倒的、という言葉すら生ぬるい蹂躙劇であった。
騎士たちが命がけで戦っても傷一つつけられなかったヒドラの群れが、安全第一商会の特務チームの前に、わずか数分で完全に解体され、沼に沈んでいった。
「す、すげえ……。あんな巨大な魔獣の群れを、瞬きする間に……。彼らは一体何者なんだ……?」
レオンが剣を取り落とし、震える声でつぶやく。
馬車から降りたクレア王女も、信じられない光景にただただ言葉を失っていた。
「害虫駆除は終わったが、しかし酷い環境だな。一歩でも結界から出れば命に関わる」
トウヤは列車の屋根に飛び乗り、眼下に広がる底なしの毒沼と、立ち込める紫色の毒ガスを見渡した。
「シルフィの結界だけで凌ぐのは非効率だ。自然の猛威が道を阻むというなら、その猛威すらも物理的に完全に遮断する『絶対安全な道』を創り出せばいいだけのことだ」
トウヤは両手を広げ、彼の中に眠る、世界を書き換える莫大な魔力を解放した。
黄金の光が太陽のように輝き、分厚い毒の雲を切り裂いて沼地全体を照らし出す。
「『全魔法創造』――『超広域氷魔法・絶対凍結』、からの『錬金魔法・完全密閉型・魔導浄化チューブ生成(ピュリフィケーション・チューブ・クリエイト)』!!」
カッ……!!!
トウヤの両手から放たれた極低温の魔力波が、強酸性の沸き立つ泥沼を、遥か彼方の山脈の麓まで一瞬にしてカチカチの『魔導永久凍土』へと変貌させた。
さらに、凍りついた沼地を強固な地盤として、トウヤの錬金魔法が発動する。
ドロドロの毒の泥と大気中の有毒成分が瞬時に分子レベルで分解・再構築され、純白の魔導コンクリートと、分厚く透明な強化ガラス(クリスタル)へと性質を完全に変化させていく。
ズゴゴゴゴゴォォォォォッ!!!
毒霧が吹き荒れる中、トウヤの魔法によって、毒沼を何百キロにもわたって一直線に貫く、巨大な半円形のドーム状のトンネル――『完全密閉型・魔導浄化チューブ』が一瞬にして組み上がっていった。
チューブの内部には、浄化魔法の陣がびっしりと刻み込まれ、外部からの毒ガスや強酸を一切通さない完璧な密閉空間が創り出された。
外では凶悪な毒霧が渦巻いているが、チューブの中は嘘のような静寂に包まれ、シルフィの魔法と連動した空調によって、清らかで澄み切った空気が満たされている。
ゼフィラス王国の騎士たちとクレア王女の乗る馬車は、トウヤの風魔法によって優しく持ち上げられ、完成したばかりの絶対安全なチューブの中へと避難させられた。
「な、なんという事だ……。あの致死の毒沼の上に、一瞬にして巨大なガラスの回廊を造り上げたというのか……!?」
レオンが膝から崩れ落ち、震える手で透明な壁に触れる。
「息が……できる。毒の匂いが全くしない……。信じられない、神の御業だわ……!」
クレア王女が、その場にへたり込んで歓喜の涙を流した。
「怪我はないかな? 俺は安全第一商会のトウヤだ。……ここから先は、この浄化チューブの中を通れば、毒に脅かされることは絶対にない」
トウヤが優しく手を差し伸べる。
「あ、ありがとうございます……! 私は西方大陸、ゼフィラス王国の第一王女、クレアと申します。そしてこちらは近衛騎士隊長のレオンです。トウヤ様、貴方様は私たちの命の恩人です!」
クレアがトウヤの手を握り、深く深く頭を下げる。
「王女殿下自ら、こんな危険な場所へ? 一体どういう事情で?」
トウヤが尋ねると、クレアは悲痛な表情で事情を説明し始めた。
「我がゼフィラス王国は、深刻な飢饉と物資不足に見舞われています。東の豊かな大陸と交易を行いたくとも、このヴェノムベイスンと大山脈に阻まれ、海路も海賊や魔獣の脅威で機能していません。民が飢えて死んでいくのを黙って見ていられず、私が自ら使節団を率いて、死を覚悟でこの沼地を越えようとしたのです……」
「なるほど。命を懸けて民を救おうとする姿勢は立派だが、インフラが死んでいる状態での強行軍は自殺行為だ。……クレア王女。俺たちはこれから、このチューブを山脈の向こう側、西方大陸まで繋げ、安全な物流ルートを完全に開通させるつもりだ。ゼフィラス王国での商売の許可と、物流の全面的なバックアップを約束してくれるか?」
トウヤの商人の顔での提案に、クレアは迷うことなく力強く頷いた。
「もちろんです! トウヤ様の造り上げたこの『奇跡の道』があれば、我が王国は救われます! ゼフィラス王国の名にかけて、安全第一商会に最大限の便宜を図り、国賓としてお迎えすることをお約束いたします!」
「契約成立だな。よろしく頼むよ、クレア王女」
騎士たちの怪我は、ミア特製の「解毒と回復の温かい薬草茶」によってまたたく間に癒やされ、使節団は安全第一エクスプレスの快適な客車へと案内された。
「さて、毒沼のインフラは完成したが、本当の難所はここからだ」
トウヤがチューブの先、天を衝くようにそびえ立つ『竜の背骨大山脈』を見上げる。
上空には、豆粒のように小さな無数の影――狂暴な飛竜の群れが旋回しているのが見えた。
「空から襲ってくるなら、空を飛ばせない場所、つまり『地下』を通ればいい。ルミナ、準備はいいか?」
トウヤの呼びかけに、ドワーフの天才機関技師ルミナが、オイルまみれの顔で満面の笑みを浮かべ、サムズアップをした。
「任せてください、会長! 紅蓮隕鉄を惜しげもなく使い、私の技術の全てを注ぎ込んだ最高傑作……超巨大・魔導シールドマシン『安全第一・マウンテンバスター』、いつでも起動できます!」
列車の後方車両のハッチが開き、中から巨大な鋼鉄の怪物が姿を現した。
直径十メートルを超える巨大な円筒形のボディの先端には、紅蓮隕鉄で作られた無数の鋭いドリルと、魔力を圧縮して放つ破砕レーザー砲が搭載されている。それはまさに、山脈そのものを喰い破るために生まれた最強のインフラ構築兵器であった。
「トウヤ会長の錬金魔法で岩盤を脆くし、このマウンテンバスターで一気に削りながら、同時にトンネルの壁面を魔導コンクリートで固めていきます! これなら、どんなに硬い岩山でも、飛竜の巣の真下を一直線に安全に貫通できますよ!」
ルミナが誇らしげに胸を張る。
「完璧だ。飛竜の脅威も、険しい山道も、俺たちの前では何の意味も持たない。……さあ、西の大陸へ向けて、世界一安全なトンネル工事の開始だ!」
ズドォォォォォォォォンッ!!!
ルミナが起動レバーを引くと、魔導シールドマシンの巨大なドリルが凄まじい轟音と振動を響かせて回転を始めた。
トウヤの土魔法が山脈の岩盤を豆腐のように柔らかく変え、そこへシールドマシンが猛烈な勢いで突っ込んでいく。
岩が砕け散り、巨大なトンネルが形成されると同時に、後方から自動的に魔導コンクリートが流し込まれ、絶対に崩落しない強固な『絶対安全防空トンネル』が一瞬にして構築されていく。
上空を飛んでいた飛竜たちは、足元の山がすさまじい勢いでくり抜かれていく音にパニックを起こし、近づくこともできずにただ空を右往左往するだけであった。
猛毒の沼地をガラスのチューブで封じ込め、飛竜の住まう大山脈を鋼鉄のドリルで一直線に貫く。
『安全第一商会』の規格外のインフラ構築は、もはや自然の猛威すらも完全に屈服させ、人々に希望をもたらす最強の力となっていた。
新たなる後援者であるゼフィラス王国の王女を乗せ、安全第一エクスプレスは、未知なる西方大陸へと、その鋼鉄の道を力強く伸ばし続けていくのであった。
【現在のステータス状況】
名前:トウヤ
年齢:18
職業:商人 / 冒険者(ランクS)
レベル:115 (毒の沼地の完全凍結・浄化、および巨大トンネルの超高速掘削により大幅レベルアップ!)
体力:1300/1300
魔力:98,000/100,000 (絶対凍結魔法と山脈掘削のサポートにより消費。現在急速回復中)
固有スキル:『リトライ(発動可能)』
魔法適性:全属性(火・水・風・土・光・闇・時空・無)
取得スキル:鑑定、算術、交渉術、全魔法創造、全武具習熟、気配遮断、錬金、空間把握、海洋環境制御、砂漠環境制御、要塞建築術、経済掌握術、【新】毒物浄化制御、大規模地下掘削術
【仲間・後援者の状況】
ミア(獣人の少女):毒沼に備えた「黄金の薬膳デトックススープ」が大成功。ゼフィラス王国の騎士たちから「命を救う女神のスープ」と絶賛され、少し照れている。
シルフィ(エルフの護衛):チューブ内の絶対浄化結界を維持し、クレア王女と魔法の話題で意気投合し、お茶会を楽しんでいる。
ザック(人間の冒険者):ヒドラの硬い鱗をあっさり両断した紅蓮隕鉄の大剣の性能に惚れ直し、毎日念入りに手入れをしている。
リュウガ(竜人族の戦士):上空を飛ぶワイバーンを見上げ、「あんなトカゲの親戚と同じ『竜』と思われるのは心外だ」と不満げに鼻を鳴らしている。
ガレス(虎人族の戦士):トンネル工事のすさまじい騒音に少し耳を塞ぎつつ、後方からの魔獣の奇襲に備えて警戒を怠らない。
マイロ(犬人族の地図職人):シールドマシンが掘り進む速度に合わせて、未知の西方大陸の地下マップをリアルタイムで超高速マッピング中。
ピピト(鳥人族の飛脚):チューブの中を安全に飛べることに感動し、伝令役として列車の先頭から最後尾までを飛び回っている。
リン(鼬人族の情報屋):クレア王女からゼフィラス王国の経済状況と特産品の情報を引き出し、莫大な利益を生むビジネスプランを早くも構築完了。
ヴォルグ(狼人族の傭兵):ゼフィラス王国の騎士レオンと剣を交え(手合わせ)、互いの実力を認め合う良きライバル関係を築く。
ファラ(豹人族の女戦士):トンネル内の暗闇でも目が利くため、シールドマシンの先端付近で岩盤の崩落がないか監視役を務める。
セレン(セイレーン族の海先案内人):地下トンネルの乾燥した空気が少し苦手だが、ミアが用意してくれた保湿クリームを塗ってやり過ごしている。
ルミナ(ドワーフの機関技師):自身の最高傑作である『魔導シールドマシン』が完璧に稼働していることに歓喜の声を上げ、徹夜でメンテナンスを続けている。
リラ(狐人族の商人):ゼフィラス王国の王族という超特大の後援者を得たことで、商会の未来にさらなる確信を持ち、尻尾をブンブンと振っている。
ザラス(リザードマンの戦士):エルドラドの防衛を部下に任せ、今回は特務チームの遊撃部隊として後方支援に回っている。
バルガ(人間の宝石商):トンネル掘削中に偶然出土した新種の魔法鉱石を次々と鑑定し、「ここは宝の山だ!」と狂喜乱舞している。
クレア・フォン・ゼフィラス(ゼフィラス王国第一王女):【新規後援者(国家レベル)】民を救うために命を懸ける心優しき王女。トウヤの規格外の力と優しさに深く感銘を受け、絶対の信頼を寄せる。
レオン(ゼフィラス王国近衛騎士隊長):【新規加入(護衛協力)】クレアに忠誠を誓う生真面目な騎士。トウヤたちに命を救われ、商会のインフラ防衛に王国騎士団を挙げて協力することを誓う。
インフラ状況:毒の沼地ヴェノムベイスンに「完全密閉型・魔導浄化チューブ」完成。大山脈を貫通する「絶対安全防空トンネル」の掘削が順調に進行中。
資金:金貨950,000枚(トンネル掘削作業により出土した希少鉱石をバルガが鑑定・売却ルートを確立したことで、工事をしながら利益が出るという異常事態に)
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