2月10日:耳栓作戦…?
衝撃の告白から一夜明けた朝。
机に突っ伏す真由の姿を見つけて声をかける咲妃。
「で、あんた、なんであの佐藤優斗をふったの?」
咲妃の質問に対して真由からの返答はない。
「咲妃ちゃん、今何を言っても、真由ちゃんには聞こえないよ。耳栓してるから。」
「何で耳栓…?」
「『佐藤優斗を振ったから』って悪口言われるから、聞きたくないんだって。」
「…真由っ!!」
咲妃は真由の耳栓を取った。
「ひぁ!?咲妃ちゃん!?とっちゃだめ!」
「何でよ?」
「『ブス』とか、『身の程を知れ』とか、『調子のるな』とか、『死ね』とか聞こえるよぉ…。」
真由は余り細かいことを気にするタイプではないが、
その真由の気が滅入るほど、陰口はたびたび聞こえるのだ。
「あんたが悪いんでしょ?佐藤優斗を振るなんて…。」
「振ってない!!からかうなって言っただけ!!」
真由はいたってまじめに言った。
「本当に、からかってたの?」
「もちろん!あの佐藤優斗だよ!?
モテるのに一人も彼女を作らないって有名な佐藤陸人だよ!?
そんな人が冗談以外で、どうしてわたしに『彼女になって』っていうの!?」
真由は優斗の告白を全く信じていない。
信じられるわけ無いよ。
「まぁ、常識的に言ったら、真由の考えは正しいわね。」
「そうでしょっ?」
「でもね、アンタ非常識なことしてたのよ?分かってる?」
「…。」
「真由ちゃん。真由ちゃんはね、かわいいんだよ?」
「ほのか…?」
「とっても素直で、一緒にいるとすごく楽しい子なんだよ?」
ほのかは真由の頭をを優しくなでた。
「真由ちゃんが誰かに好かれてるのって、そんなに不思議な事じゃないんだよ?
だって、わたしも咲妃ちゃんも、真由ちゃんのこと大好きだから。」
「そうよ。」
ほのかと咲妃は真由に笑顔をみせた。
「咲妃、ほのか…!」
「ほら、しっかりしろ、真由!」
「佐藤くんのこと、信じてみたら?」
「…うん。」
「悪口言う連中はまかしといて。わたしたちが何とかするから!」
「え!?」
咲妃とほのかのバックにどんな巨大組織が隠れているのか、ただ純粋に気になる真由だった。




