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私の事好きじゃないはずだよね?~溺愛夫からの執着が始まる~  作者: しろちゃんまま


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5/16

5♡

帰る日の前日……ある人からLINEが入る。

【乃杏、明日俺と玄兄さんも日本に帰ることになった。何時の便だ?同じなら着いたら一緒に帰ろう】

神楽悠(かぐらゆう)、土田玄(つちだげん)、養護施設で私を特に可愛がってくれた兄達だった。

せっかくの誘いを断るのも悪いので【分かった悠兄さん】と返事を書いた。


その日の夜も湊くんの夢を見た。バックから挿入している夢だった。気持ち良すぎて出てしまう。

夢なのに鮮明すぎる。気持ちよさも本物みたいだった。彼の息遣いが本当に感じられた気がした。

いつもより長い夢だった。「夢なのに……凄く……気持ちいい」私の口から言葉が漏れていた。

耳もとで低い掠れた声が響く「本当に夢だと思う?」

「ふぇ?!」でも快感が私の脳内を支配する。もう何も考えられない。

次の日は珍しくシーツが凄く濡れて乱れていた。

まさか……私……想像だけで?!

恥ずかしさでいっぱいだった。

シーツを掛け布団で隠して……急いでお風呂に入った。着替えていると、扉をノックする音が聞こえる。

出ると湊くんがいた。スーツをかっこよく着こなして言う。「時間がないからルームサービスを頼んだ、早く食べよう」返事をして一緒に食べる。

ふと見ると湊くんの首に赤い痕があった。どこからどう見てもキスマークだった。昨日……加賀屋さんとしたのかな?

悲しくなってきた。一気に食欲が無くなってきた。そんな様子を見て湊くんが言う。「少しだけでも何かを食べないといけない。」その通りだった。

今はお腹に愛しい我が子がいるのだ……しっかり食べないと……フルーツとヨーグルトを食べる。

ウインナーを口に入れた瞬間……吐き気が……

悪阻だ。とうとう悪阻がきたのだ。

急いでトイレへ行き全て吐き出してしまった。体がだるくなってきた。

湊くんが背中を撫ぜてくれ、ミネラルウォーターをコップに入れてくれていた。

「大丈夫か?」心配そうに言う。

「ただの胃痛です。日本に戻ったら病院行きますね」

ニコッと微笑む。

心配そうな顔は変わらない。湊くんが言う。

「帰りの飛行機はエコノミーではなくファーストに変更している」

携帯を見ると席がファーストになっていた。

「ありがとうございます。」

荷物を持ってロビーに降りると加賀屋さんが待っていた。

小浦秘書長も揃ったのでタクシーで空港に向かった。

空港に着くと加賀屋さんの両親が来ていた。

「湊さんどういう事?」彼は優しい笑顔で言った。

「仕事に付き合わせてすまなかった。俺が払うから家族旅行を楽しんで」彼女の両親の分も払うなんて……婚約者には大判振る舞いだなと思った。愛されている人はやはり違うのだ……

「ありがとう。湊さん」彼女は美しい笑顔で彼の腕をとった。

「湊さんも一緒に……」甘える様に言う。宥めるように優しい口調で言った。「俺は仕事があるから」頬をふくらませて彼女は両親と空港を後にした。

「さぁ行こう」口調が厳しくなる。

搭乗口へ行き乗り込む。携帯にきた席に座ると彼の隣だった。横になるとすぐに寝てしまった。

また夢を見た。湊くんが私の胸の頂を舐めたりすったり摘んだりしていた。「ぁん、ふん。もっと」声が出てくる。うっすらと目をあける。彼の射抜くよくな眼差しと目が合う。「ちゅーして」思わず言っていた。夢なら何でも言える。

ぶちゅっくちゅっちゅる

舌を絡ませたキスが続く。下の口に美しい2本の指が出し入れする。

「とろとろ……やば♡」嬉しそうな彼の顔だった。

「もういい?のん?」

私を加賀屋さんに重ねている時の情事の夢を見ている……夢でも残酷な事実は変わらないのね。でもこんな気分いや……「のあって呼んで、のんって言わないで……」彼が驚いた顔をしてまた言う。「同じ人だよ?」夢だからか支離滅裂だな。のんは私ではない。夢なら絶対嫌……

「仕方ないなあ」と言って挿入される。

夢だけど気持ちいい♡胸も舐めてくれる。もう……ダメ♡いっちゃう。

彼の逞しい腹筋に潮をふいた。とっても嬉しそう♡

「本当に可愛い」どこが?全然可愛くないけど。褒められたら嬉しい……「もっと言って」「可愛い♡」を繰り返していた。

ぎゅっと抱きしめてキスをせがむ♡「大好き♡湊くん」彼の鎖骨にキスマークつける。「俺もだよ♡乃杏……俺もキスマークつけよ」強く吸っていた。

起きたらブランケットをしっかりかけてくれていた。

「すみません。寝てました」

「ココアを頼んでいる。」

「ありがとうございます」

やっぱり優しい。でも……離れないと……フライトはまだ時間があるから少し話をした。

「社長、私、来月末で退職しようと思います。」

「だめだ。」強い口調で言われる。

「なぜですか?」

「逆になぜ退職するんだ?」

唇を噛み締めてから言う。

「私には秘書の仕事が合わないと思ったからです。」

「なぜそう思うのか分からないが、そんなに合わないと思うなら、総務課に異動にする。あそこは残業もないし業務的に秘書課よりもラクだろう」

部署異動ではなく……退職したいのに……伝わらなかった。また眠る。夢で湊くんが抱きしめてながら言う。

「性別どっちでも可愛いだろな。愛してる乃杏♡」

なんて幸せな夢だろう。「ありがとう♡愛してる湊くん……」ぎゅっと抱きしめる。


飛行機も日本の空港に着いた。妊娠のせいなのか時差のせいなのか頭がぼーとしてくる。小浦秘書長がこちらにやってきた。

「社長ご苦労さまです。」

「小浦くん、来月から松井さんは総務課に異動になることになった。人事部に連絡をし引き継ぎをしてくれ」

「え?!総務課ですか?」

私をじっと見てくる。そしてハッとした顔を向けた。

「もしかして……ジェームスの件?確かに怖かったよね。また落ち着いたら秘書課に戻ってきて欲しい。松井さんは優秀だから」もしかして……湊くんもジェームスの件で退職したいと思ったのかも……


「今日はここで解散で大丈夫だ、明日も公休でいい。2人ともお疲れ様」優しい笑顔を向けてくれた。

「お疲れ様です。社長」


荷物を持ってカフェに向かうと後ろから声が聞こえてきた。

「乃杏~」悠兄さんと玄兄さんが手を振ってこちらに歩いてきた。

「兄さん」私も笑顔で手を振った。2人は料理人になるためにA国へ修行に行っている。玄兄さんが私を抱きしめくる。悠兄さんもほっぺたを掴んでモニモニしておでこをくっつけてきた。2人は私が5歳の時からずっと面倒を見てくれる頼りになる兄達だった。

「加奈子もこっちに来てるらしいから今から行こう」

加奈子こと鈴木加奈子(すずきかなこ)姉さんも私の好きなお姉ちゃんだった。そして玄兄さんと付き合っている。

「玄兄さん、加奈子姉さんはいつまで?」

「今回玄兄さんは修行を終えてこっちのホテルでシェフとして働くんだ。加奈子姉さんと結婚するんだよ」

大好きな2人が結婚すると聞いて私は嬉しくなった。

「おめでとう!兄さん」

「ありがとう。乃杏」兄さんも嬉しそうだった。


2人は久しぶりの和食を食べたいとの事で食堂で食べることにした。五分後に加奈子姉さんもやってきた。

「のあ♡いつみても可愛いわね」いつでも褒めてくれる。

「加奈子姉さん!会いたかった。」私も抱きしめる。

「それで?話したいことって?」

「実は……妊娠してるの」

「やっぱり?」悠兄さんが言った。

私が話したいことがあるという時は何か大きな事があった時だから……兄さん達はもしかしたら妊娠したんじゃと思ったみたいだ。

「もしかして……シングルで育てるのか?」玄兄さんも言った。

「うん」

「相手は妊娠してること知ってるの?」

「ううん。彼とは付き合ってなくて思いかけず出来たの……」

3人は心配そうにしていたが、私が幸せなら良いといっていた。

悠兄さんが家まで送ってくれた。

「乃杏、俺たちは味方だからな。何かあれば必ず相談するんだぞ?」

「分かった!ありがとう兄さん」

手を振って去っていった。

味方がいるって、本当に幸せな事だなと改めて思った。


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