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帰郷への開拓路 35話 「バッドエンド」


デザンとライはマーチェを優しく見守っていた。


デザン「マーチェ殿。とりあえず、逃げることを考えましょ」


ライ「そうだ。マーチェさん。俺らが何とかするからよ。」


マーチェ「うぃ…うぃ…」


デザンはマーチェの涙を布で拭いて、背中を摩る。ライは緊迫した表情で宿屋の廊下に繋がるドアの外を見張る。


蟹人間「ギロッロ!」


蟹人間は依然として、この可笑しな鳴き声を発している。地響きが鳴り響くこの宿屋は下の一階にさらに可笑しな鳴き声が聞こえる。


?「うりゃりゃ!ふは!ワタシ!つよつよ!ツヤツヤの!ひ…はかい!はは!」


ライは厳しい表情をして、デザンと顔を合わせるが、何もできない状況に頭を抱えていた。が、


ドス


ドアが開く。しかも、ドアの開き方は銀色のナイフのような亀裂がドアの中央部を貫き、ドアが壊れて


銀色の槍を持ったユミと踊り子の装いをしている女性が入ってきた。背後に蟹人間が、紫色のアザのような液体を吹いて倒れていた。


ニーナ「うわ!ってもしかして、普通のお方?」


ユミ「普通のお方って言い方はちょっと言い過ぎかもよ?ニーナさん。」


ライ「お前!ギークの嫁!!下の階にヤバい魔物は居なかったか?」


ライはかなり驚いた表情をしていたが、デザンはホッとした表情をする。


ユミ「私、旦那と、この水の聖域の護りを勤めているから、侵食されていない人を助けに回ってるの。ギークは下の階から来たけど、私とニーナは上の階の窓ガラスが割れていたところから入ってきたの。」


得意げにその槍を見せつけるが、空元気なのがユミからは伝わってくる。魔物を鎮圧していたような紫色の液体が体にかなり多く付いていた。


デザン「ユミさん。無事で何よりです。」


ライ「避難場所はあるのか?」


ユミ「とりあえず、分からないです…はい。旦那が下の階の魔物を倒すので、それまで、ここを根城にして、怪物が去るまで待つしか…」


マーチェ「お願い!!!ユミさん!!!雇うから帰らせて!!!」


マーチェが突然大声を出した。一同は驚いた顔をマーチェに向ける。


しかし、その声はギークが床の下から、心臓を貫かれて、飛び出してきたこときより、全てが沈黙に包まれる。というよりも、沈黙が創造された。


外輪の眼「我が名は名乗れず、語らず、固有にならず、貴様らの質量に学び、学び得て、学び得なかった。何故そうなったか?分かるか?」



全ての動的な存在が静止した。


何故なら、吊るされた何かがこぼれ落ちたのである。


空を見上げる少年は深淵の底から、巨大な鳥のような宇宙に浮かぶ夜空のドラゴンが還元するのを感じ取った。


外輪の眼「3度目の渦は真なら、また、攪拌を行う。」


吊るされた何かは、その夜空のドラゴンに深淵の底を貫かれて、消え去った。


挿絵(By みてみん)

次の作品は書き溜めてしっかり書きます!

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