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帰郷への開拓路 3話 「共鳴の荒波」


人々には、階級がある。それは明確だ。


“どれだけ多くの祖を混濁していないか?”


永久の時を生きる要素をどれだけ繋ぎ合わせて、どれだけ強固に繋がっていて、存在しているか?その純度が高いことが基準である。


錬金術師はその中でも混濁率が少ない…というわけではなくもないが、彼等は近い種類の要素を継ぎはぎしてより強固な存在として創造されている。最も階級が高いのは、アムルであり、それら多くの祖を持ち合わせているわけではない。蒼き瞳の結合を体現する。それが「アムル」だ。


外輪の眼より

ーーーーーーーー





神々に近しい、我らが主、「勇者様」は大変冷酷無慈悲だと感じることはないでもないが、我々の手の届くような存在ではないと、行動、目線の扱い、背中に生える翼以外でも多く感じることがある。勇者様にお付きする我々錬金術師の事も少しは考えていただきたい。しかし、エラ様は不気味なほど美しい。煌めく髪が我々の階級で手入れできない程、実際に光を透かしてもおり、さらに神々しく振る舞いが尊敬に値する。だが、やはり、神々の使いが、我々と身の丈を合わせてもらえる事など少ないでしょう。


彼等は私の錬金術師としての立場をお褒めいただけるが、先ほどのイェル様の行動からも、酷く極端に冷徹だ。15人もいて、残った錬金術師は4人だ。そのうちの労働者階級を含めれば我々より、多く100名近く存在したが、彼等は全て動植物と成り果てた。我らは必ず、「最初に舞い降りた祖」が混じっており、翼がある彼等には遠く及ばない。


生まれたての四本足の草食動物のような存在が、立ちあがろうと必死に目の前で起きあがろうとしている。


「気に病むな。彼等はきっとテンにて無事だ」


イェル様は宥めるように集落への帰路で見た私の景色を手で遮り、歩き続ける。あの草食動物は同胞だったのだ。


しかし、イェル様は何をお考えなのか?イェル様が自ら私に歩幅を合わせて歩いていただけるなど、不思議だ。


重い空気の4人はイェルに付いて歩く。


イェルは遠くに感知できる「巨大な甲殻類」を翼の形状を極限まで薄めて空へ張り巡らせて様子を伺っている。奴は遠くで感知できるだけでも酷く荒っぽいのがわかる。それが「共鳴の荒物」だ。


奴は増えることしか考えておらず、手当たり次第周りの同族に近い要素を持つものを力ずくで従属にしている。彼等のやり方はこうだ。


「我々の祖は貴様の祖としての上に立つ。故に我が祖を宿せ。代わりにお前の夢を叶えてやろう。」と魂そのものに語りかけた後に、小さく小声で実際の要求や身体の繋ぎ目への干渉を許させるような語り口をしている。


存在の殻はどんな存在でも持ち合わせているが、その殻を自ら強力に開けさせているようなやり口だ。魂での言葉は人には致命的な効力を発揮する為、人々を守らねばならぬのだ。


人々の主兵装は「捕縛した混濁率が非常に高い存在の凝縮」を槍にして、射出する。しかし、彼等の矢もあの巨大な甲殻類の前ではそれすらも従属にされ、人々を蝕んでいる。


とソラに翼で交信を続ける。


「我々の地に踏み入れるとは!無礼な!」


人々は必死に叫び、我々のために尊く戦っている。

アムル様にお繋ぎして、混濁率の激しい同胞である人々を分解している。がこちらの安全地帯を蝕むのも時間の問題だ。ツギハギだらけの魂の持ち主である人々は分解するしかない。完全な救出ではないが、「帰れるのであれば問題ない」とイェルは翼を光らせる。


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