第22話:既存利権の足音と、革命の切り札
「ネクストから著作権コンテンツを排除し、クリエイターの収益化を凍結させる——か」
秋葉原『ネクストタワー』の最上階。俺——瑞樹は、テレビ局連合『JMO』が突きつけてきた警告文書を指先で軽やかに弄んでいた。
彼らの言い分はこうだ。「素人が投稿する動画サイトなど無法地帯であり、テレビ局の持つアニメ、ドラマ、音楽の著作権を侵害している。ネクストは直ちにすべての関連動画を削除し、権利者へ多額の損害賠償を支払え」というもの。
既存のテレビ局からすれば、若者のテレビ離れを招いた『NextStream』は憎き不倶戴天の敵。彼らは自分たちの利権を守るため、圧倒的な資本力と政治力を使ってネクストを市場から排出しようと企んでいた。
だが、彼らは致命的な勘違いをしている。
「知力100」の脳内では、すでに既存メディアの崩壊と、ネクストが取るべき勝利のシナリオが100%の精度で完成していた。
「彼らは『取り締まる』ことしか考えていない。だけど、ネットの波は抑えつけるものじゃない……『巻き込む』ものだ」
俺は「技術100」の全能力を解き放ち、新システム『Next-Content ID & Auto-Revenue』の最終コーディングを開始した。
史実のYouTubeが開発した著作権管理システムを遥かに凌駕する、未来のAI音声・画像認識エンジン。
ネクスト上にアップロードされたあらゆる動画をミリ秒単位でスキャンし、テレビ局やレコード会社の著作物が含まれていた場合、動画を「削除」するのではなく、「その動画で発生した広告収入の一部を、自動的に権利者(テレビ局)へ還元する」という画期的なシステムだ。
「動画を削除すれば、クリエイターも視聴者も離れる。だが、クリエイターがテレビ番組を二次創作(切り抜きやリアクション)として紹介し、その収益がテレビ局に自動で入る仕組みを作ればどうなる?」
クリエイターは動画を作れてハッピー。
視聴者は面白い動画が見られてハッピー。
テレビ局は「何もしなくても、ネクストから巨額の著作権料が自動で振り込まれる」ため、絶対に文句が言えなくなる。
「古い利権を叩き潰すんじゃない。俺たちの作った『集金システム』に中毒にさせて、ネクストの傘下に組み込んでやるのさ」
さらに、俺は2010年代のモバイル革命の核となる新機能『Next-Shorts』を同時に解禁した。
スマホの縦画面いっぱいに表示される、15秒〜60秒の超テンポの良い縦型ショート動画。
「知力100」が導き出した最新のアルゴリズムは、ユーザーの好みを完璧に分析し、一度見始めたら指が止まらなくなる悪魔的な中毒性を備えていた。
「よし……準備完了だ。会見を開くぞ」
翌日。ネクストタワーのプレスカンファレンスルーム。
日本中のテレビ局、新聞社、そして海外メディアの記者たちが詰めかけ、殺伐とした雰囲気が漂っていた。彼らは「瑞樹CEOがテレビ局の脅迫にどう謝罪するか」を期待していたのだ。
だが、ステージに現れた瑞樹の姿に、会場の誰もが言葉を失った。
「ALL100」の絶対的オーラ。
黒の洗練されたスーツに身を包んだ瑞樹の美貌は、直視することすら恐れ多いほどの神々しさを放っている。
「皆さん、お集まりいただきありがとうございます」
瑞樹は鈴を転がすような、しかし重厚な声でマイクに向かった。
「本日、テレビ局連合『JMO』様からのご指摘を受け、ネクストは新たな著作権分配システム『Next-Content ID』、そして新機能『Next-Shorts』を開始します」
画面に示されたのは、各テレビ局へ毎月「数十億円単位」の著作権料が自動で振り込まれる収益シミュレーションのデータだった。
「私たちは、テレビを敵だとは思っていません。むしろ、ネクストというプラットフォームを使って、テレビ局の皆さんにも莫大な利益を得ていただきたい。——拒絶するか、共に新時代の富を分け合うか。選ぶのは『JMO』の皆さんです」
圧倒的な技術力、圧倒的な資金力、そして「相手すらも儲けさせる」という次元の違う提案。
記者席に座っていたテレビ局幹部たちの顔から、一瞬で余裕の色が消え去り、驚愕と狼狽へと変わっていった。
「さあ……テレビの時代の終わりと、新時代の開幕を告げようか」
瑞樹の不敵な笑みが、全世界へ向けてライブ配信されていた。
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【瑞樹の現在のステータス・資産状況】
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名前:瑞樹
年齢:25歳
資産:8,000億円
割り振り可能ポイント:490 P
【パラメータ】
・容姿:100(MAX)
・知力:100(MAX)
・技術:100(MAX)
・カリスマ:100(MAX)
・運:100(MAX)
【指標】
・『NextStream』世界総会員数:1,150,000,000人(11億5000万人)
・『Next-Shorts』初日再生数:10億回突破
【現在の目標】
既存テレビ局の完全傘下化(JMOの寝返り)、『Next-Shorts』による世界若年層トラフィックの完全制覇。
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