第13話:幕張の熱狂と、降臨せし神
2001年10月14日。幕張メッセ。
「……すご……なんだこれ……」
朝8時。会場の周辺は、開場を待ちわびる若者たちで地平線まで埋め尽くされていた。その数、実に5万人以上。
テレビ局の報道陣や新聞記者は、開いた口が塞がらない様子でその異様な光景をカメラに収めていた。彼らが「ネットのオタクが集まるだけのマイナーな集会」と高をくくっていたイベントは、既存の音楽フェスすら凌駕する熱気に包まれていたのだ。
会場内の巨大なメインステージ。
楽屋の鏡の前で、俺——瑞樹は漆黒のドレスに身を包み、己の姿を整えていた。
【ALL100】のステータス。
「容姿100」の美貌と「カリスマ100」の威光は、もはや人間の枠組みを超えている。立っているだけで周囲の空間の気圧が変わるような圧倒的存在感。
「瑞樹さん、開場しました! ネット配信の同時接続も、すでに20万人を超えて急上昇中です!」
スタッフの叫び声に、俺は静かに頷いた。
「よし……21世紀の新しいエンターテインメントの形を、世界に見せてやろう」
11時00分。開演のベルが鳴り響く。
暗転する巨大ホール。レーザー光線が交錯し、メインステージの巨大LEDモニター(『技術100』で独自開発した特注品)にカウントダウンが映し出される。
『3……2……1……』
ドォン!!!!
重低音の爆破特効とともに、ステージ中央から光に包まれて現れたのは——ネクストの絶対神、瑞樹だった。
「——幕張メッセ! 『ネクストフェス 2001』へようこそー!!」
瑞樹がマイクを握り、鈴を転がすような、しかし地鳴りのように響く通る声で叫んだその瞬間。
「「「ギャァァァァァァァァァァァァッ!!!!」」」
地鳴り。いや、物理的な衝撃波のような歓声が幕張メッセを揺らした。
生で見る瑞樹の美貌と圧倒的なオーラに、最前列の観客の中には感極まって泣き崩れる者まで出始める始末だ。
さらに、会場に設置されたモニターと、ネット配信画面のコメント欄がリアルタイムで連動する。
[NextStream リアルタイムコメント欄]
・本物の瑞樹ちゃんだあああああああ!!
・美しすぎて直視できんマジで神降臨だろこれ
・画質ヤバすぎ! 現地にいるみたいだ!!
・幕張の歓声が配信越しでも聞こえて草www
・ネクスト最高おおかあおかあああ!!
・888888888888888888888
「知力100」と「技術100」によって張り巡らされた専用回線と独自分散サーバーは、会場の熱気と【同時接続数50万人】という前代未聞のアクセス負荷を、完全にノーダメージで裁き切っていた。
「今日の主役は、私だけじゃありません! 画面越しにみんなを笑顔にしてきた、私たちのヒーローたちです!」
瑞樹の呼び込みで、ステージに躍り出たのはKAZUKINとハジメ。
「KAZUKINの重低音ボイパ」と「ハジメの爆笑・生大実験」の対決ステージが始まると、会場の興奮は最高潮に達した。画面の中の存在だったクリエイターと、数万人のファンがリアルタイムで熱狂を共有する。
テレビの「与えられる娯楽」から、ネットの「共に作る娯楽」へ。
時代が完全に塗り替わった瞬間だった。
イベントのクライマックス。
グランドフィナーレでステージに立った瑞樹は、会場と配信画面の向こうの50万人に笑いかけた。
「みんな、今日は本当にありがとう! でも、ネクストの進化は止まりません!」
瑞樹が手を掲げると、巨大スクリーンに新たなプロジェクトのPVが映し出された。
『NextStream Global Project & 音楽プラットフォーム[Next-Sound]始動』
「次は……世界です。そして、声と音楽で表現する新しいクリエイターたちの時代を作ります!」
熱狂の渦の中で、俺は不敵に微笑んだ。
(待ってろよ、世界。そして……次は『歌ってみた』と『Vの萌芽』を爆発させてやる)
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【瑞樹の現在のステータス・資産状況】
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名前:瑞樹
年齢:18歳
資産:150億円(フェス大成功によるチケット・グッズ・広告収入増)
割り振り可能ポイント:490 P
【パラメータ】
・容姿:100(MAX)
・知力:100(MAX)
・技術:100(MAX)
・カリスマ:100(MAX)
・運:100(MAX)
【指標】
・『ネクストフェス2001』動員数:55,000人(満員御礼)
・フェス生配信最高同時接続数:520,000人
・『NextStream』会員数:10,000,000人突破(大台達成)
【現在の目標】
音楽特化機能『Next-Sound』の立ち上げ、歌い手文化の創出、海外版『NextStream』のリリース。
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