ミケとおじいさん
---猫のミケは自由が好きなオスの猫だ
彼はその辺にいる猫となんら変わりのない
いたって普通の"猫"である
ただ、"ある点"を除いては…
---僕、田中 輝は
隣のクラスの親友である
廣瀬 太一くんのお願いで
太一くんのクラスメイトの
飼い猫『ミケ』の捜索を
手伝うことになった
放課後、僕と太一くん、ミケの飼い主伊藤くん、流島くんの4人でミケを探しに出た
伊藤くんの証言から
ミケがいつも出没する伊藤くんの
家の近所のポイントを見て回ることにした
伊藤くん曰くミケはとても自由な猫で
ほとんど外を歩いてまわる猫だったらしいけれど、いつも、朝、お昼、晩のご飯どきと、夜の寝る時は必ず伊藤くんの家に戻ってきていたそうだ
毎日ちゃんと…
しかし、約1週間前からミケが
帰ってこなくなった
僕は、何か車にひかれたりだとか
それで、どこかで動けない
もしくは、すでに……
なんて、
そういう心配もしていたけれど
伊藤くんに無駄に動揺させないために
何も言わずに探すことにしていた
僕は伊藤くんに質問した
「伊藤くん、ミケってさ、いつも同じような場所を散歩していたんだろ?ということは
そのいつもの散歩コースをたどっていけば
何かわかるかもしれないよね?
ミケはいつもどんなコースを歩いていたんだい?」
伊藤くんが答えた
「確かにそうだね!
えーーっと、確かミケは僕の家から出て
まずは近くの六角公園に行って、そのあと、そのまま近くの六角池広場にいくんだ!
あとは…、あっ!そうだ!」
伊藤くんの何か思い出した様な顔を
見て、僕は思わず聞いた
「ん?どうしたの?伊藤くん」
伊藤くんが話す
「そうだ!1つ大きなてがかりが
あったよ!
ミケはね、六角池広場でいつも
広場の噴水の椅子にすわっている
おじいさんとジャレるのが日課だったんだ!」
太一くんが合いの手を入れた
「あ!そ、そ、それなら!
その、おじいさんが何か知っているかもしれないってことだね!」
流島くんも話す
「そうだな!そうなると
まず、そのおじいさんに
会いに行くしかないぜ!」
僕は伊藤くんに言った
「伊藤くん、とりあえずその
六角池広場の噴水にいってみよう!
もしかしたらおじいさんがいるかもしれない」
---僕たち4人は六角池広場に向かった
伊藤くんが話す
「広場に来てみたけど
おじいさんらしき人はいないなぁ
その人、いつも"黄色い帽子"をしてるんだよ何回も見かけたことがあるから、もしいたらわかるんだけど」
流島くんが話す
「そしたらよ、あの噴水の椅子辺りにいる、
散歩してる老人達にそのおじいさん見かけてないかきいてみようぜ」
伊藤くんが答える
「確かに!それがいい!」
僕たちは噴水辺りにいる
老人に声をかけた
僕は老人に質問する
「今日、ここでいつも猫もジャレあってる
黄色い帽子をしたおじいさん見かけてないですか?」
老人が答える
「えーーと、ああ、
あの佐々木さんのことかえ?」
「いっつも、同じ時間にこの噴水前の椅子に座って、猫と会話するようにジャレていたから、よおく覚えておるわい」
老人は微笑みながら話てくれた
「わしも、この広場には毎日同じ時間に
何回も通るから知っておるよ」
「ただのう、1つ気になっててのう」
僕は聞いた
「え?きになることですか?」
老人は少し考えながら話しだす
「そうなんじゃよ
丁度1週間前からかのう?佐々木さん
パッタリここにこなくなってのう
身体の具合でも悪くなったのか、
それから一度も見かけとらんくての
わしらこの辺りの老人達はみんな
顔見知りだからの、心配しておるんじゃよ
佐々木さん一人暮らしだからねぇ
あ、そういえばその仲のいい猫は
佐々木さんの家の近くで見かけた人が
いるらしいんじゃよ、だから
家で仲良くジャレてここにこなくなったのかもしれないねぇ」
僕らは思わず叫んだ
「なんだって?!」
僕は伊藤くんに言った
「伊藤くん!もしかして、その佐々木さんの家にいけばミケが見つかるかもしれないよ!」
「いってみようよ!みんな!」
みんながうなずいたあと
その老人に佐々木さんの家の場所を聞いて
家に向かうことにした
---これで、きっとミケは見つかる
僕は安堵をうかべて
佐々木さんの家に向かっていた
ただ、僕は
頭の片隅で、ほんの少し
なにか、なにかを感じていた
これは、いったい何なのだろか
つづく




