↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
#掌編未満  作者: 深川夜
8/16

第八夜:世界の終わり、あなたと会う/我儘を言わせて

【世界の終わり、あなたと会う】


世界が終わると聞いて私は初めてあなたと会うことにした。一生で一度きりのデート。あなたは私を助手席に乗せて海へと向かう。窓から流れ込む潮風が優しい。

思春期の少年少女のように浜辺でふざけあい、政府から配布された睡眠薬を飲んだ。夕暮れの空、一際輝く隕石が綺麗だ。

微睡む意識の中私は願う。ああどうかこれが私達の最終地点でありますように。二度と生まれ変わらず目が覚めませんように。だってこれは幸福な結末(ハッピーエンド)なのだから。

波の音が遠くなっていく。繋いだ手を離さないまま、意識が温かい闇の中にふつりと途切れた。


ーーー

【我儘を言わせて】


美しい言葉を使って醜い本音を飾った。

あのひとのため、皆のため、何かのため……。

そうすることで誰も傷つかないことを誰も傷つけないことを願っていた。

けれどもそんな僕の驕りを、きっと君は見抜いていて、その上で優しく諭そうとしてくれたのだ。

あの澄んだまなざしを、僕はそう解釈している。


ああそうだ。僕は汚い。僕は醜い。

誰かのためと言いながら、結局自分のことしか考えていないのだ。

いつだって自分の幸せばかりを祈っている。


だから僕は僕の我儘で、君のことが好きなのだ。

僕は僕の我儘で、君と一緒にいたいのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。