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「今のうちに逃げよう!」
あなたは必死に調理場の方へ駆け出した。
背後ではヒグマの荒い息遣いが響き、床を叩く重い足音が迫ってくる。
しかし、負った足の傷が痛み、思うように走れない。
一歩踏み出すたびに激痛が走り、ついに膝が崩れた。
あなたは床に倒れ込み、息を呑む。
その瞬間――
ヒグマの影が、あなたの上に覆いかぶさった。
振り返る暇もなかった。
鋭い爪が背中を深く抉り、心臓を貫いた。
世界が赤く染まり、音が遠ざかっていく。
冷たい床の感触だけが、最後に残った。
- END -




