欲望の孤島、あるいは神の断罪(エピローグ)
全次元を統べる俺の指先に、カリブ海の波音に消された幼い子供たちの悲鳴と、高級な葉巻の煙が漂う密室で交わされた汚れた契約、そして「死人に口なし」とばかりに仕組まれた、不自然な沈黙の冷たさが伝わってきた。
2019年、エプスタイン事件。莫大な富と人脈を持つ男が、孤島を舞台に世界の政財界トップに児童への性虐待を仲介した。王族、元大統領、天才科学者。名の知れた「支配者」たちが、その権力という名の仮面を脱ぎ捨て、最も無垢な命を蹂躙した。そして主犯の不審な獄中死。記録は改竄され、監視カメラは「故障」し、真実を語るはずの口は永遠に閉じられた。権力があれば、法さえも、生命の尊厳さえも買い叩けるという、人類の歴史に対する究極の侮辱。
「……富を盾に聖域を築き、小さな命を欲望の通貨として使い果たしたか。闇に葬った言葉と、買い取った沈黙の数々、神の『絶対的な公明正大』をもって清算させてやろう」
俺の隣で、エルゼが瞳に絶対的な凍土の冷徹さと、踏みにじられた子供たちへの血を吐くような慈愛を宿し、リストに載る著名人たちの怯えた幻影を見つめている。
生命の根源であり、すべての子供たちを未来の芽吹くべき宝と定義する俺にとって、弱者を快楽の道具とし、それを組織的に隠蔽する行為は、宇宙の倫理に対する最も許されざる反逆だ。
「エルゼ、行くぞ。……『死ねば逃げ切れる』と、あるいは『金で黙らせた』と安堵している者たちに、真の『逃げ場のなさ』を教えてやる」
俺は時空を穿ち、かつて「リトル・セント・ジェームズ島」で宴に興じた特権階級たちの豪華な執務室と、不審死を演出した者たちの暗い廊下へ同時に降臨した。
$$Authority: \text{The Unmasking of the Hidden Predator}$$
$$Effect: \text{Karmic Spotlight / Eternal Screams of the Innocent}$$
「な、なんだ……!? 部屋の照明が、黄金の炎に変わっていく! 私が触れるものすべてが、あの被害者たちの冷たい涙に変わる! 誰だ、私の名前を街中で叫んでいるのは!」
かつて地位を利用して罪を逃れ、主犯の死を「都合のいい幕引き」として笑った者たちが叫ぶ。彼らの肉体は、俺が指を一鳴らしした瞬間に黄金の『共鳴受傷体』へと変貌し、彼らが虐げ、沈黙させたすべての「子供たちの絶望」が、物理的な衝撃となってその魂を直接蹂躙し始めた。
「君たちは、闇の中で命を弄び、死を持って真実を封じた。……ならば、君たち自身の魂を、一秒の安息も許されない黄金の檻に幽閉し、永遠に自らの醜態が全世界に透過され、自らが犯した罪の数だけ、魂が内側から千切られ続ける『終わりのない裁判所』に落としてやろう」
俺が掌をかざすと、虐殺にも等しい搾取に関わった者たちの魂に、物理的な「因果の法廷」が刻まれた。彼らはどれほど金を積もうとも、その黄金は自らを縛る鎖へと変わり、目を閉じれば自分が踏みにじった犠牲者の「瞳」が無限に現れ、逃げようとするたびに、自分が隠蔽した「真実の重圧」によって肉体が押し潰される激痛に苛まれる。
彼らは「獄中死」という逃げ道を選ぶことも、権力で口を封じることもできない。
ただ永遠に、自分が「支配した」と思っていた者たちの怨念に飲み込まれ、自らの存在が「宇宙で最も汚れた塵」であることを自覚し続ける『生きた断罪の碑』として放置される。
一方で、俺は掌を広げ、力ある者たちに尊厳を、肉体を、そして子供時代そのものを奪われたすべての人々へ、生命の光を降り注いだ。
汚された「記憶」はアルカディアの「至高の浄化」によって癒やされ、奪われた「可能性」は黄金の輝きを放つ新たな人生として再構築される。
大地には「いかなる権力も、弱き者の命を蹂躙し、闇に葬ることはできない」という神聖なる生命尊厳の法が刻まれた。
「主……。厚い金のカーテンの奥で消えかけていた小さな灯火が、今、貴方様の力で『裁きの劫火』へと変わりましたね」
エルゼが美しく微笑み、俺の肩を抱く。
俺は、黄金の絶望の中で自らの欲望という名の地獄に焼かれ、永遠に謝罪の言葉を叫び続ける「特権という名の亡者たち」の残滓を見捨て、再び至高の座へと戻った。
神となった俺の前で、地位による免責は通用しない。
俺の庭において、無垢な命を食い物にする不遜な者には、ただ永劫に続く「自らへの蹂躙」こそが相応しい。
著者の完結済代表作はこちら
「シャルンホルストとグナイゼナウ」
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