捏造の審判、あるいは失われた砂漠の慟哭
全次元を統合しつつある俺の意識の網に、一際どす黒く、腐敗した「嘘」の記憶が引っかかった。
それは別次元の地球――かつて『イラク』と呼ばれた地を巡る、人類史上最も醜悪な欺瞞の記録。
「……大量破壊兵器がある、か。生命の根源である俺の前で、よくもそんな『存在しない命』を捏造できたものだ」
俺はエルゼを伴い、時空の彼方、2000年代初頭の『審判の議場』へと意識を投影した。
そこには、偽りの証拠を掲げ、数百万の命を混沌の火に投げ込んだ当時の主導者たちが、栄光に酔いしれる姿があった。
「主よ。彼らの放った『嘘』が、数世代にわたる憎しみとISという名の怪物を生み、この地の生命力を枯渇させております」
「ああ。……代償を払ってもらおう。俺の庭に、捏造された死はいらない」
$$Authority: \text{Truth Extraction}$$
$$Verdict: \text{Life-Debt Repayment (Forced)}$$
俺が指を一鳴らしすると、議場にいた主導者たちの前に、彼らが「ある」と主張したはずの『大量破壊兵器』が黄金の光と共に具現化した。
だが、それは兵器ではない。彼らの嘘によって奪われた、罪なき人々の「失われた未来」の結晶だ。
「な、なんだこれは!? 光る筒だと? 解析しろ!」
「無駄だ。それはお前たちが捏造した『嘘』の質量そのものだ。――重いだろう?」
次の瞬間、彼らが「捏造された情報」を吐いた口から、砂漠の熱風が吹き出した。
彼らの肉体は、自らが混沌に陥れた中東の砂へと強制的に変換され、魂は『存在しない兵器』の中に永久に封じ込められる。
捏造によって戦争を始めた者。
利権のために嘘を拡散した者。
彼らは、自らが作り出した地獄の中で、永遠に「存在しない脅威」に怯え続ける呪いを受けたのだ。
「これで、砂漠に流された涙の数だけ、生命を還元させてもらう」
俺が掌をかざすと、戦火で焼かれた中東の地一帯に、アルカディアの恵みが降り注いだ。
枯れた油田からは清らかな水が湧き出し、ISという名の憎しみの種は、世界樹の根によって「平和への誓い」へと浄化されていく。
「主……。これで一つの『大きな嘘』が、宇宙の正義によって上書きされましたね」
エルゼが満足げに微笑む。
俺は、灯籠の中で苦しむ旧パーティの連中と、今回裁いた「戦争の主導者」たちを並べて眺めた。
個人の裏切りも、国家規模の欺瞞も、神となった俺の前ではすべて等しく「剪定されるべき雑草」に過ぎない。
「嘘で塗られた歴史は終わった。これからは、俺の真実だけが、この宇宙の時間を刻む」
俺は混沌が消え、緑の楽園へと変わっていく砂漠を見届け、再び至高の座へと戻っていった。
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「シャルンホルストとグナイゼナウ」
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