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厳かに響き渡る鐘の音が、さざ波に溶ける様に消えて行く。
アサーテ大陸の玄関口であるカナの港に次々と到着する船には、新しい生活や冒険を夢見ながら人々が降りて行く。
中には待ちきれなかったのか?少々?グッタリとしている者や、船酔いに悩まされた者等、人種や年齢関係なくそれぞれの荷物を持って、どことなく浮かれて要る。
「やっと!着いたぞー!!これで!揺れから解放!!グフ!?………」
よほど堪えたのだろう、船から降りた瞬間に叫んだ赤い髪の青年は、同行者らしい緑がかった髪の青年にど突かれ倒れた。
「喧しい………チッ………。」
ボソッと呟き赤い髪の青年の脚を持って引きずりながら街中に向かって行く。
「全く、いつもの事とは言え……いい加減に学習してくれないかしら?」
「無理。」
そんな2人の後を、銀髪の女性と荷物を纏めて背負ったオレンジ色の髪の大男が着いて行く。ぽか~んとしていた周りの人々が、何とも言えない物を感じつつそれぞれに散って行った。
青年を引きずりながら街中を歩く。絶賛注目の的で、周りの人々はいつ引き摺られて居る青年が気付くか賭けまで始まっている。
「もちろん!後、100Dで目覚めるのに5リンですわ!」
「………あの調子だと…200Dだ……8リン。」
※さぁ、第○○○回町内賭事バトル開催ですね~本日は解説者にラーマさん(54才八百屋の店主)をお迎えして、私ソフト(魔道具店主180才嫁募集中)でお送りします。
ソ:さて、今回の注目株は港からお越しの冒険者さん以降緑さんと赤さんです。まずは、緑さんの先制で引き摺られてますね~~。
ラ:これは、大変だな。なんせ脚掴まれてるんだよ?動けないだろ!?しかも、気ぃ失ってるし。
ソ:そ~なんですよ。だから今は、何処まで気付かず逝けるか賭けに成ってます。過去宿屋のチントンがハーマさんに引き摺られ投げられたら500Dが最高記録です。
ラ:あん時は~~港入口から、中央噴水に突き刺さった筈?引き摺られ400Dそのままの勢いで100D投げて刺さった。
ソ:有りましたね~~あの時は大変だった。………おや?赤さん気付いたみたいですね~。
ラ:おっと!?いきなり振りほどいた!
ソ:なにやら?抗議してますね~記録は350Dでした。残念!新記録成らず!!
ラ:あぁっと!赤さん殴りかかった!
ソ:緑さん華麗に避けて!!カウンターで肘!!
ラ:赤さんモロに脇に喰らった!よろけながらの蹴りだ!
ソ:残念!またも華麗に避けて!!おっと!?今度は~背後に回って、背中に蹴り!!
ラ:またもや!マトモに喰らった!………ここまで喰らうとは、ほぼ大人と子供の喧嘩だな。
ソ:そ~ですね~このまま、決着が付きそうですね~。もはや赤さん立てないでしょう。
ラ:ですね~。背中に脚で押さえ付けられてますから。
ソ:では、決着したみたいですので!コレにて終了です。賭けの払いは、今回胴元のハンスキンさんに貰って下さい。
ラ:今回は、早かったな。
ラ&ソ:また!次回!




