侍従長ラリーのひとりごと
ステラ様のお洋服の話でひと騒ぎあった後、3人で仲良く朝食を取り出した主人達を部屋の隅に控えているラリーは感慨深げに眺める。
外側から見ていると、もうとても仲の良い家族の様な和気あいあいとした食卓に見えていた。
周りで給仕している、使用人達も皆とてもいい顔をして仕事をしている。
主達の和やかで優しい雰囲気に包まれて仕事をしているせいで、どこか楽しそうだ。
ついこの前までは、旦那様1人での食事だった為、後ろに控える私にたまに旦那様が喋りかける程度の寂しい食卓だった。
たまにアンネマリー様が戻って来られてもここまで楽しげな旦那様の姿はなかなかお目にかかる事はなかったのだ。
今はアンネマリー様とステラ様が楽しそうにお喋りされているのを見ながら微笑み、たまに話に加わっておられる。
このような光景を見る日が来るなんて、思いもしなかった。
ジュリアン様には感謝だな。
どうか願わくば、旦那様の隣にずっとステラ様が居てくれる未来が来ます様に。
ラリーもステラの身の上に起こった事は知っている。
だから、アルフォンスにしてもそうそうステラとの関係を直ぐには深め様とはしないかもしれない。
でも、アルフォンスがここまで心を許せる女性はもう二度現れないであろう事はラリーにも分かっていた。
だからこそ、時間が掛かっても2人が上手くお互いを意識してくれる事を願っていた。
「私達は見守る事しかできませんが、ちょっとヤキモキしますね」
アンナが寄って来て囁きました。
「ああ、だが公爵家の誰もが旦那様とステラ様の幸せな結末を望んでいるのは間違いないさ」
この短い期間で殆どの使用人を魅了してしまったステラ様。
上手くいって欲しい…
心の底からそう願うラリーだった。
お読み頂きありがとうございます。
作品制作の励みになりますので、いいねやブックマークをよろしくお願いします。




