ジュリアン様の来た理由
「それで、リアンが今日来た理由は?」
食事が一段落ついたところで、アルフォンス様がジュリアン様に尋ねます。
「アルったら連れないな~ 僕は寂しいよ。ここは僕の第二の家のはずたろ?お帰りと言ってくれよ兄弟」
と大袈裟に嘆いて見せるジュリアン様ですが、アルフォンス様もアンネマリー様も相手にしません。
「はぁー ほーんとにつれないんだから。
用事はね、 ダートン伯爵家の嘘つき令嬢と会ったから、その報告さ」
とジュリアン様がニヤニヤして言います。
そう言えば、最初に会った日にジュリアン様は前金を貰って私に迫ってを夢中にしろって仕事を引き受けたって言ってたわね。
だから、成功報酬を貰うためにもう一度会ったのね。
私がそうジュリアン様に確認する。
「なんですって、ジュリアン兄様まさかそのお金受け取ったの?
報酬って、ステラ様を辱しめた片棒を担いだ不愉快極まりないお金じゃない」
とアンネマリー様が息巻いています。
「まさか! アンは僕がそんな人でなしだと思っているのかい?」
大袈裟に驚くジュリアン様。
「真面目で誠実ではない事は確かでしょ?」
本当は年上なのに、なぜか弟の様な扱いになっている従兄妹にむかって睨みを効かせるアンネマリー様。
「ひどいな~ かわいい妹にそんな事言われたら傷ついちゃうよ」
と胸に手を当てて呻いているジュリアン様に対してアンネマリー様はすましてお茶をのんでいます。
「いいから、早く報告しろ」
と2人のやり取りに興味なさそうに話を促すアルフォンス様。
ほんとに絶妙なバランスの3人。
私は笑いそうになるのを堪えながら、アルフォンス様に同意して話を促します。
ジュリアン様が言うには、男を誑かして金を騙し取っている性悪女に弟も騙されたから強力しろと言っていたけど、全然違うじゃないか。
抗議したそうです。
そしてさらに、しかも彼女は弟の婚約者なんだろ?なぜこんな事をしたんだ?
と詰め寄ったそうです。
するとデボラ様は弟を不幸にする性悪な女には違いないし、こっちは金を払っているんだから文句を言われる筋合いはないと、開き直ったそうです。
さすがデボラ様と言うべきでしょうか。
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