申し訳ありません
「今日の報告って夫人の店にステラと行っただけだろ?
アンがそこまで興奮するとは…
何があった?」
とアルフォンス様がどうしたと言う顔をします。
アンネマリー様はガブリエル夫人から聞いたダートン伯爵家の夫人や令嬢がお店に来てやらかした無礼な行いの話と自分が出入り禁止になったのを棚に上げてナンシーガブリエルを侮辱して回って反対に顰蹙を買っている事を話した。
アルフォンス様とジュリアン様が目を丸くして呆れている。
「ダートン伯爵家の事はもう何を聞いても驚かないと思ったがまだそんな話が出てくるとはな」
アルフォンス様がため息混じりにいいます。
私がここへ来てからずーとアルフォンス様にこんな顔をさせている。
公爵家には全く関係ない伯爵家の醜聞を見聞きして嫌な気持ちにさせてしまっている事がとても申し訳なく思った。
そしてアルフォンス様が私をこの邸に置いた事を後悔していたら、どうしよう。
嫌われたらどうしよう。
そんな考えが心を占拠していきます。
私はなんだか泣きたくなってきました。
伯爵家でいびられても、婚約者に相手にされなくても、婚約破棄されても一度だってこんなに悲しい気持ちにはならなかった。
私…どうしちゃったのかしら?
「ステラ、どうした?」
アルフォンス様に声を掛けられて我に返りました。
「え? な、なんでもありません。ボーとしてしまい申し訳ありません」
「ステラの事だ、ダートン伯爵家の話を聞いてまた自分の事の様に気にしてないかい?」
「お兄様、その通りです。
ステラ様ったらガブリエル夫人にご自分が謝られて…」
「やっぱりな。 いいかいステラ、君とあの家はもう何の関係もないのだから、いくら一時的にあの家で暮らしていたからと言って君が身内の様に責任を感じる事はないんだよ」
「はい。でも、私申し訳なくって…
皆さんは私と関わらなければ、伯爵家の事なんてわざわざ聞いて嫌な気分にならなくてすんだんですよ」
と先程感じた気持ちの一端を吐露します。
「あら? ステラ様の事がなくっても、ガブリエル夫人の店の話は私達の耳に入ってきますでしょ?
ステラ様はな気にしすぎですわ」
とアンネマリー様が言ってくれます。
「そうだよ。ステラ嬢はもっと気楽に生きた方がいい」
とジュリアン様が言うと、隣のアルフォンス様がちょっと眉を上げて
「リアンはもう少しステラを見習って自分の行動に責任を持てよ」
と言います。
「そのつもりはあるんだけどね~」
おどけて見せるジュリアン様。
ジュリアン様は相変わらずですね。
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