アンネマリー様とジュリアン様
何だか廊下が騒がしくなりました。
「何やら、騒がしいですね…」
ラリーが扉の方へ歩いていきます。
ラリーが扉のノブに手を掛けようとするといきなりドアが開きアンネマリー様とジュリアン様が言い合いながら入ってきました。
あれ? 言い合っていると思ったら、アンネマリー様に一方的にお説教されている?
「全く、相変わらずよね。ジュリアン兄様は! 少しは反省したの?」
「ごめんよアン」
アンネマリー様の勢いに押され、宥める様に手を前に出しているジュリアン様。
まるで目に見えない壁を抑えるかの様です。
「本当にもう!
でも… ステラ様をここに連れてきた事だけは誉めてあげるわ」
と言うアンネマリー様。
「ははは、だろ? 僕だってちゃんと考えたんだよ」
「調子いいんだから、だいたいねー」
とアンネマリー様のお説教はまだまだ止まりません。
「アン、 取り敢えず座りなさい。
私達はずっと待っているんだよ。
リアンも来てるなら、挨拶しろよ」
とアルフォンス様がやれやれと言うように2人を諌めます。
「ごめんなさいお兄様」
ハッとするアンネマリー様。
やっと私達に気が付いてくれたようです。
「ごめん、アル。
ここへ着いてアルが食堂にいるって聞いてここへ向かってたら、廊下でアンとばったりあったんだ」
とジュリアン様が説明している。
「まったく。お前達は顔を合わせると、そうやって騒いで」
ため息をつくアルフォンス様。
お2人は本当の兄妹みたいに仲がいいんでしょうね。
どたらかと言うと姉と弟みたいだけれど…
「違うのお兄様。
丁度、今日の話をお兄様に報告しようと思いながらここへ向かっていたから、気持ちが盛り上りすぎてて」
と席に付きながら言い訳するアンネマリー様。
きっと、今日ガブリエル夫人に聞いたダートン伯爵家の魔女の事を考えていた時にジュリアン様に会って余計に興奮されたのね。
アンネマリー様はとてもお優しい方だから、最初から私の事を自分の事のように怒ってくれている。
その原因になっているダートン伯爵家の話をまさか、ガブリエル夫人から聞く事になるなんて、私もアンネマリー様も思わなかったものね。
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