ラストバトル⑤
破壊された学園の中心に、ボロボロの仲間たちと、向かい合う二人の男がいた。
アレクとマヒロ。
瓦礫の山、赤黒く染まった空、時折走る稲妻——。戦場はすでに現実世界の法則を逸脱し、異質な空間へと変貌していた。
周囲には、戦いに敗れた仲間たちが倒れている。
キョウゴは血まみれの拳を握りしめ、悔しげに唇を噛み締めていた。
カイは肩を抑えながら、かろうじて意識を保っている。
ルナも壁にもたれかかり、荒い息を吐いていた。
——まともに戦えるのは、もうマヒロだけだった。
「……終わりだな」
アレクが静かに言う。
彼の体は確かに傷ついている。イザヤの捨て身の攻撃によって、能力の半分以上が封じられた今、彼は完全な状態ではない。
それでもなお、彼は圧倒的だった。
「貴様に勝ち目はない。今なら降伏を許してやる」
「……」
マヒロは拳を握りしめた。
(ここで終われるわけがねぇだろ……!)
仲間たちの視線が、彼に向けられている。
諦めていない。誰も、マヒロの勝利を疑っていない。
「ハァ……ハァ……」
マヒロは息を整え、一歩前へ出る。
「俺は……絶対に諦めねぇ……!」
アレクは嘆息し、冷たく笑った。
「ならば——消し飛べ」
彼の両手がゆっくりと掲げられる。
その瞬間——世界が割れた。
◇◆◇◆◇
空が砕けるような轟音が響いた。
アレクの周囲の結晶が一斉に暴走し、禍々しい光を放つ。
「これが俺の“原素”の真髄……」
アレクの足元から黒い雷が走り、空間が捻じれる。
「原素殲滅」
次の瞬間——爆発的な光が、すべてを覆い尽くす。
「っ……!?」
マヒロは防御の構えを取るが——遅かった。
膨大なエネルギーが一気に押し寄せ、彼の体を貫こうとする。
(やべぇ……! これ、マジで防げねぇ……!)
思考が一瞬で警鐘を鳴らす。
直感的に理解できた。
この攻撃をまともに食らえば、俺は完全に消滅する。
逃げ道はない。
守る術もない。
——そう、思ったその瞬間。
◇◆◇◆◇
(……守らなきゃ)
マヒロの意識が、無限の暗闇へと落ちていく。
——ここで死ぬわけにはいかない。
(みんなが、俺を信じてくれた……)
(ここで終わったら、全部無駄になる……!)
(俺は……この世界を支えなきゃならねぇんだ!!)
その瞬間——
どこか遠くで、鎖が引きちぎれる音が響いた。
——轟音。
次の瞬間、世界が再構築される。
「な……に?」
アレクが目を見開く。
彼の放った“原素殲滅”が、虚空で停止している。
まるで——空間そのものに支えられているかのように。
「……!」
マヒロが、そこに立っていた。
しかし——彼の背後には、巨大な影があった。
「……なんだ、あれは……?」
アレクの声が震える。
それは、黄金の鎖を引きずる巨大な巨人だった。
大地を支えるように立ち、漆黒の空を睨みつけるその巨影——アトラス神。
「まさか……!」
アレクが愕然とする。
マヒロはゆっくりと拳を握りしめる。
「俺は……世界、皆を支える!」
その言葉と共に、マヒロの体から膨大なエネルギーが溢れ出す。
◇◆◇◆◇
「……これで終わりだ、アレク……!!」
マヒロが、拳を振るった。
「空間掌握——巨神撃!!」
ズドォォォン!!!!
衝撃が炸裂する。
——アトラス神の拳が、マヒロの拳と完全に重なった。
世界を支える神の力が、拳に宿る。
「ぐあああああああ!!!!」
アレクの体が、圧倒的な力によって吹き飛ばされた。
空間を引き裂くほどの一撃が、彼の全身を打ち砕く。
もはや、防御することすら叶わない。
神の力を宿したその拳が、アレクを完全に叩き潰した——。
「……がはっ……」
直撃したアレクは膝をついていた。
全身がズタズタにされ、もはや立ち上がることすらできない。
「ま、さか……この、俺が……」
震える指先。
もはや、戦う力は残されていない。
マヒロはゆっくりと息を整え、アレクを見下ろした。
「終わりだ、アレク」
アレクは悔しげに顔を上げ——そして、意識を失った。
◇◆◇◆◇
「……やった……のか?」
キョウゴが震える声で呟く。
サクラ、カイ、ルナも、眼前の光景に言葉を失っていた。
みなさん、こんにちは!いつも読んでいただきありがとうございます!
こうして皆さんに物語をお届けできるのは、本当に幸せなことだと感じています。感謝の気持ちでいっぱいです!
この物語は定期的に更新を目指しており、皆さんと一緒に成長していきたいと考えています。少しでも続きが気になるような展開をお届けできたら嬉しいです!
ちなみに、途中で「あれ?前に読んだ内容がちょっと変わってる?」と感じることがあるかもしれません。それは物語の本筋を変えない範囲で、文章や展開をブラッシュアップしているからです。より楽しんでいただけるよう、細かい部分をちょこちょこ改稿するのが作者の趣味なんです(笑)。
そして最後に……
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それでは、今日も物語の世界へどうぞ!
お楽しみいただけますように!




