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俺が強すぎて人生ハードモード  作者: 雨宮悠理
Phase3 動乱の学園
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ラストバトル①

 爆音が鳴り響く。


 崩れ落ちていく学園の床。その上で、マヒロたちはアレクと対峙していた。


「……手間をかけさせるな」


 アレクが低く、静かな声で呟いた。


 その表情には焦りも怒りもない。ただ、面倒事を片付けるような、そんな淡々とした色だけが浮かんでいた。


「こっちは、早く“ターゲット”を確保して引き上げたいんだ」


 そう言うやいなや、アレクは右手をかざした。


「お前たちに力の素を与えてやろう」


 次の瞬間——。


「う、うあっ……!」


 キョウゴの筋肉が異常に膨張した。身体が勝手に暴走し、制御不能になる。


「クソっ……なんだこれ……!」


「どうしたの!?」


 ルナが叫ぶが、彼女も異変に気づく。


「……あれ、力が、使えない?」


 ルナの拒絶能力が、発動しない。


「ほう。そちらも効いてきたか」


 アレクは、冷ややかな瞳で見下ろしながら告げる。


「お前の力は反対に、“抜かせてもらった”」


「抜いた……?」


「私の能力は“原素掌握プライマル・コントロール”だ。といってもお前達に理解はできないだろうがな」


 アレクは掌をゆっくり握る。その周囲で、見えない何かが歪む感覚がマヒロには伝わってきた。


「力の素を操る。引き出し、与え、奪い取る」


 そう淡々と説明しながら、アレクは一瞥をくれる。


「イザヤ、リディア、ラヴィニア。奴らにも私が“力”を分け与えてやった。……その結果が、あれだ」


 小さく嘲笑が滲む。


「使えない連中だったな。力をくれてやっても、誰一人として狩れないとは……ゴミめ」


 マヒロは奥歯を噛み締める。


「てめぇ……自分の仲間をそんな風に……」


「仲間?」


 アレクは薄く笑った。


「私にとっては、ただの“道具”でしなかった。使えない道具は捨てる。それだけの話だろう」


 そう言うと、アレクは右手を振り上げた。


「これ以上、無駄な時間を使いたくないのでね」


 次の瞬間——。


 目に見えない“塊”が空間を歪ませる。


 ドンッ!!


 何もない空間から衝撃波が放たれ、マヒロたちは吹き飛ばされた。


「ぐっ……!」


「くそっ!」


 マヒロは必死に踏ん張る。


(空間が……揺れてる?)


 直感で理解する。


 アレクが操っているのは「目に見えない力」。タイタニアの能力そのものを構成する“原素”——おそらくはそのエネルギーを、塊にしてぶつけてきているのではないか。


「お前たちも、無様に地に伏して終わるか?」


 アレクは無表情で告げる。


「そうであれば、せめて私の貴重な時間を奪わないでもらえるか?」


 そう言った直後——。


「ぐあっ……!」


 キョウゴの右腕が、再び暴走しかけた。


 膨れ上がった筋肉が軋み、悲鳴を上げる。


「無理すんな、キョウゴ!」


 マヒロが叫ぶ。


「てめぇ……ふざけやがって……!」


 怒りが込み上げる。


 マヒロは拳を握りしめ、自身の持つタイタン、空間掌握を発動させる。


「手間をかけさせるなと言っている」


 アレクが掌を開いた。


 次の瞬間——。


「ぐっ……!」


 マヒロの全身が軋んだ。


「てめぇ……!」


「お前の“力の素”も、弄らせてもらった」


 淡々と言い放つ。


 アレクは、一切焦りも喜びも見せない。ただ“作業”として、マヒロたちを片付けようとしている。


「悪いが、もう終わりにしよう」


 アレクの掌が開かれる。


 “力の塊”が凝縮される。


「サクラさん……下がって!」


 ルナが叫ぶ。


「マヒロ君も……!」


「——黙ってろ」


 アレクが力を解放する。


 ドンッ!!


 爆風。


 床が陥没する。


 瓦礫が飛び散る。


 マヒロたちは必死に回避する。


「クソ……!」


 身体の節々から血を流しながら、マヒロは歯を食いしばる。


「私がターゲットを連れて行けば、それで終わるんだ」


 アレクはそう言う。


「余計な犠牲を出さずに済む。お前らが無駄に抵抗するから、こうなる」


「サクラさんは渡さない!」


 ルナが叫ぶ。


「だからこうしてるんだろうが」


 アレクの声音に、僅かに苛立ちが滲んだ。


「お前ら、力の差を理解してないのか? 私の仕事の邪魔をするな」


「てめぇ……!」


 マヒロが拳を握る。


(どうする……どうすりゃ、こいつに勝てる……)


 追い詰められるマヒロたち。


 アレクは、容赦なく止めを刺そうとしていた。


 ——その時。


 ドドドドッ!!


 遠くから、何かが近づいてくる。


「な……!」


 アレクが初めて目を細める。


 瓦礫を踏み潰し、姿を現したのは——。


「——イザヤ……?」


 ボロボロになりながらも、あの飄々とした男が歩いてきた。


「ったく、派手にやってんな……」


 イザヤがニヤリと笑う。


「ようよう、邪魔しに来たぜ、アレクさんよ」

みなさん、こんにちは!いつも読んでいただきありがとうございます!


こうして皆さんに物語をお届けできるのは、本当に幸せなことだと感じています。感謝の気持ちでいっぱいです!

この物語は定期的に更新を目指しており、皆さんと一緒に成長していきたいと考えています。少しでも続きが気になるような展開をお届けできたら嬉しいです!


ちなみに、途中で「あれ?前に読んだ内容がちょっと変わってる?」と感じることがあるかもしれません。それは物語の本筋を変えない範囲で、文章や展開をブラッシュアップしているからです。より楽しんでいただけるよう、細かい部分をちょこちょこ改稿するのが作者の趣味なんです(笑)。


そして最後に……

いいねやコメント、本当に励みになります!

いただけると「次の更新もがんばるぞー!」ってやる気がグンとアップします。どんな感想でもいいので、気軽にひとことでも残してもらえると嬉しいです!


それでは、今日も物語の世界へどうぞ!

お楽しみいただけますように!

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