岐路の迷宮
「貴方は──“力” を使わないのですか?」
リディアの冷ややかな声が、迷宮の奥底から響いた。
「……っ!」
サクラは咄嗟に振り返る。しかし、そこにはもうリディアの姿はなかった。
代わりに──
万華鏡のような世界の奥から、無数のリディアが歩いてくる。
前から、後ろから、上から、下から。
ありとあらゆる方向から、冷笑を浮かべたリディアが “同時に話しかけて” きた。
「ねぇ、どうして “使わない” の?」
「そんなに怖いの?」
「貴方の “岐路” の力なら、この状況を打開できるかもしれないのに」
「それとも……その力を “使う覚悟” が、ないのですか?」
──ぐらり、と。
サクラの視界が揺れる。
(やばい……これは……)
“欺瞞の世界” の中で、完全に精神が飲み込まれそうになっている。
──その時。
「サクラさん!!」
ルナの叫びが響いた。
直後、サクラの足元から光の波紋が炸裂する。
「……!!」
波紋が広がるたびに、リディアの “幻影” が弾け、消えていった。
「……フフ」
それを見たリディアは、小さく微笑む。
「本当に “拒絶” だけで抗うつもりですか?」
「──ッ!!」
サクラとルナの背後から、“巨大な影” が襲いかかる。
万華鏡のように歪んだ世界の奥から、黒く蠢く “巨大な怪物” が姿を現した。
無数の腕が蠢き、うねる。眼球のようなものが、そこら中に浮かんでいる。まるで、悪夢のような異形──
「っ……!!」
サクラが咄嗟に後ろへ跳ぶ。
次の瞬間──
ドゴォンッ!!!
“怪物の腕” が “サクラたちのいた場所” を叩き潰した。
(やばい、これ……ッ!!)
即座に “別の空間” に飛ばされたのかと思うほどの破壊力。
「……ルナさん!!」
「分かってます!」
ルナの足元から、“拒絶の波紋” が広がる。
その瞬間──
世界が一瞬だけ “揺らいだ”。
(いける……!!)
サクラは即座に飛び込む。
怪物の腕を避けながら、一気にリディアとの距離を詰め──
「捕まえる!!」
リディアに向かって、思い切り腕を振るった。
──しかし。
「甘いですね」
ドゴォン!!!
次の瞬間。
サクラの腕は、リディアに当たる直前で “世界が反転”し、完全に方向を狂わされた。
そのままサクラの体が “逆さまに落ちる”。
「っ!?」
「サクラさん!!」
ルナが駆け寄ろうとするが──
「フッ」
リディアが 軽く指を鳴らした。
その瞬間──
「──ッ!!」
ルナの足元が “ズブズブ” と沈み込んでいく。
(……沼!? いや、違う……!)
これは、“世界そのものが変質”している。
「さて、どうします?」
リディアが 冷酷に微笑んだ。
「貴方が “その力” を使わないなら……貴方たちはここで “消える” だけです」
「……っ!!」
サクラの肩が震えた。
「……私は……」
「私は……!!」
(──使うべきなのか?)
リディアの言う通り、自分の能力を使えば、この戦いをひっくり返せるかもしれない。
でも、それは──
「サクラさん!!」
ルナの叫びが響いた。
沈みゆく “世界の迷宮” の中で、サクラは──決断の時を迎えた。
みなさん、こんにちは!いつも読んでいただきありがとうございます!
こうして皆さんに物語をお届けできるのは、本当に幸せなことだと感じています。感謝の気持ちでいっぱいです!
この物語は定期的に更新を目指しており、皆さんと一緒に成長していきたいと考えています。少しでも続きが気になるような展開をお届けできたら嬉しいです!
ちなみに、途中で「あれ?前に読んだ内容がちょっと変わってる?」と感じることがあるかもしれません。それは物語の本筋を変えない範囲で、文章や展開をブラッシュアップしているからです。より楽しんでいただけるよう、細かい部分をちょこちょこ改稿するのが作者の趣味なんです(笑)。
そして最後に……
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それでは、今日も物語の世界へどうぞ!
お楽しみいただけますように!




