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俺が強すぎて人生ハードモード  作者: 雨宮悠理
Phase3 動乱の学園
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欺瞞の迷宮

「……気をつけて。あの人、相当厄介そうです」


 ルナが静かにサクラへ囁いた。


 今いるのは、間違いなく学校の廊下のはずだった。


 けれど、妙な違和感がある。まるで、見慣れたはずの風景の “距離感” や “形” が不確かなものになっているような──そんな奇妙な感覚。


「……なぁんか、嫌な感じがするなぁ」


 サクラは小さく眉をひそめた。


 目の前に立つのは、知的な雰囲気を纏ったクールな美女──リディア。


 彼女は何もせず、ただ静かにサクラとルナを見つめていた。


「……何もしてこない?」


 ルナが訝しげに呟く。それが 「罠だ」と気づいたのは、次の瞬間だった。


「っ……!?」


 サクラの足元が、ぐにゃりと揺れる。


 一瞬、床が遠のいたように感じたかと思えば、今度は逆に “極端に近く” なり、視界がグニャグニャと歪む。


(……え? なに、これ……!?)


「サクラさん!」


 ルナが肩を支えてくれたことで、かろうじて転倒は免れた。しかし、次の瞬間──


「……あれ?」


 サクラが思わず戸惑う。


「ルナさん……どこ?」


 ついさっきまですぐ隣にいたはずのルナの姿が見えない。いや、それどころか──


「なにこれ……」


 視界いっぱいに広がるのは、どこまでも続く廊下。左右どころか上下にまで “無限のように” 廊下が伸びている。


(そんなバカな……)


 サクラは後ずさる。そして背中が壁に当たるはずの位置まで下がった……その瞬間。


「──え?」


 サクラの体が ズブッ と壁に沈み込んだ。


(なにこれ、壁に “埋まる” って……!?)


 それでも手を伸ばしてみると、確かに「壁の感触」はある。ただし、それが「どこに存在しているか」が、どうしようもなく曖昧なのだ。


「おかしいですね……?」


 リディアの冷たい声が響く。


「そこに壁があると “思った” から、壁があったんですよ?」


「……は?」


 サクラの背筋に冷たいものが走る。


「つまり、次は “何もない” と思えば──」


 リディアが指を鳴らした。


 次の瞬間、サクラの背後にあったはずの “壁” が消えた。


「──っ!?」


 支えを失ったサクラの体は、ズルッと後方へ落ちていく。


 落ちる?


 いや──この場合、なんと言えばいいのか。


 どこまでも続く “底なしの廊下” に、吸い込まれるような感覚。


(……まずい!)


 このままでは、どこへ飛ばされるか分からない。だが、足を踏ん張ろうにも、そもそも “何を信じて” 踏ん張ればいいのか分からない。


 ──その時。


「サクラさん、目を閉じてください!!」


 鋭い声が響いた。


 とっさにサクラは目を閉じる。


 その瞬間──


「ッ……!!」


 全身が、強烈な “圧” に包まれた。足元に、重厚な大地の感触が戻る。先ほどまでの 「底なしの空間」 ではなく、ちゃんとした “床” がそこにある” のを感じた。


「っ、はぁ……!?」


 サクラは驚きながら目を開ける。そして、目の前の光景に驚愕する。ルナが、サクラのすぐ目の前で、小さな “光の盾” を展開していた。


「……な、なに……?」


「……リディアさんの能力、“認識を歪める” ものなのですよね」


 ルナの目が鋭く光る。


「であるならば、“正しい世界” を上書きすればいいのです」


 そう言うと、ルナはゆっくりと手を広げる。すると、彼女の周囲から静かな “光の波紋” が広がっていく。リディアの作り出した “欺瞞の世界” が、ルナの能力によって “少しずつ” 正されていく。


「……あら?」


 リディアが、初めて “ほんの僅か” に興味を示した。


「ほう……“拒絶の力” ですか」


「……え?」


 サクラは思わずルナの方を見る。


 拒絶の力──?


「……なるほど」


 リディアは、ふっと薄く笑うと、


「では、どこまで “拒絶” できるのか……試させてもらいましょうか?」


そう告げた。

みなさん、こんにちは!いつも読んでいただきありがとうございます!


こうして皆さんに物語をお届けできるのは、本当に幸せなことだと感じています。感謝の気持ちでいっぱいです!

この物語は定期的に更新を目指しており、皆さんと一緒に成長していきたいと考えています。少しでも続きが気になるような展開をお届けできたら嬉しいです!


ちなみに、途中で「あれ?前に読んだ内容がちょっと変わってる?」と感じることがあるかもしれません。それは物語の本筋を変えない範囲で、文章や展開をブラッシュアップしているからです。より楽しんでいただけるよう、細かい部分をちょこちょこ改稿するのが作者の趣味なんです(笑)。


そして最後に……

いいねやコメント、本当に励みになります!

いただけると「次の更新もがんばるぞー!」ってやる気がグンとアップします。どんな感想でもいいので、気軽にひとことでも残してもらえると嬉しいです!


それでは、今日も物語の世界へどうぞ!

お楽しみいただけますように!

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