解放された魔女
──ビキッ……ビキビキビキッ……!!!
空間が、歪む。
まるでガラスが砕けるような音が響き、ラヴィニアの周囲が異様な圧力を帯びた。
「……っ!」
カイとキョウゴは反射的に身構える。
だが次の瞬間、 “何か” が爆発した。
ドンッッ!!!
ラヴィニアの足元から、紫色の霧 が噴き出したのだ。
「……っ、な、なんだこれ……!?」
カイは思わず鼻をつまんだ。息を吸った瞬間、頭の奥が痺れるような感覚に襲われる。
「チッ……! 変な “術” 使いやがって!」
キョウゴは咄嗟に後退するが、霧はどんどん広がっていく。
そんな二人の様子を見て、ラヴィニアはゆっくりと “微笑んだ”。
「……ふふ。やっと、“私” を解放してくれたわね?」
紫の霧の中で、ラヴィニアの “シルエット” が揺らめく。
先ほどまでの妖艶な美女とは異なる。
──何かが、違う。
「お前……一体、何をした……?」
カイが険しい顔で問う。
その問いに、ラヴィニアは くすり と笑った。
「あなたが “拒絶” し続けたおかげで、“私の奥底に眠っていたもの” が目を覚ましたのよ」
「奥底に眠っていた……?」
「ええ。今までの私は、ただ “甘い誘惑” で相手を絡め取るだけの “手加減” した状態」
ブワァッ!!!
紫の霧がさらに濃くなり、視界が覆い尽くされる。
「だけどね──」
その霧の中から “赤く光る二つの瞳” が浮かび上がる。
「もう、そんな “生温い” やり方じゃ気が済まなくなっちゃった♡」
次の瞬間──
霧の中から “異形の腕” が伸びた。
「……っ!?!?」
カイとキョウゴが反応する間もなく、腕が彼らの方へと伸びる。
ギュウウウウッッ!!!!
「がっ……!?」
カイの体が、まるで目に見えない手によって締め付けられる。
「おい、離せよッ!!」
キョウゴが叫び、殴りかかる──が、拳が霧に触れた瞬間、“何か” によって弾かれた。
「なっ……!?」
「ふふ♡ 今の私は、もう “触れる” ことすらできないわよ?」
ラヴィニアの声が、響く。
その瞬間、霧の中から “ラヴィニアの全身” が姿を現した。
先ほどまでの妖艶な美女ではない。
背中には “巨大な黒翼” が生え、爪の先端は鋭く伸び、紫色の魔法陣が体中に浮かび上がっている。
「さぁ……♡ もっと、もっと “楽しみましょう” ?」
── バチッ……!
紫電が空間を這い、ラヴィニアの周囲の霧が 脈動するように 揺らめいた。
キョウゴは ギリッ と歯を噛み締めながら、対峙するラヴィニアを睨みつけた。
「……何が目的だ」
「ん?」
「なんでこんなことをする? お前らは何が “狙い” だ」
真っ直ぐに問いかけるキョウゴの視線を、ラヴィニアは 面白そうに 受け止める。
そして ふぅん と小さく鼻を鳴らし、少し悩む仕草 を見せた。
「……目的、ねぇ」
ラヴィニアは ゆっくりとした動作 で宙を舞うように歩き、手を顎に当てながら考える仕草をする。
そして──
「そうね、……しいて言うなら……」
ラヴィニアは妖艶な笑みを浮かべた。
「“私たちは正当なる聖戦をしたい”」
「……は?」
その言葉に、キョウゴとカイが 眉をひそめる。
「聖戦……?」
「貴方たち “タイタニア” は、自らの “過ち” に気付くべきなの」
ラヴィニアの瞳が、紫色に光る。
「そして……貴方たちが “タイタニア” たりえるキッカケ──」
「……っ」
「それを私たちは “在るべき形” に戻したいと考えているだけよ」
── ゾクリ
キョウゴの背筋に、冷たいものが走る。
ラヴィニアの言葉は 核心をぼやかしながらも、明確な “何か” を示唆していた。
そして キッカケ──
その言葉が、 ある “人物” を指していることを、キョウゴもカイも 直感的に理解した。
「……お前ら」
キョウゴは 拳を握りしめながら 低く唸る。
「アイツを狙ってるのか?」
その問いに、ラヴィニアは にこり と笑った。
答えない。
しかし、否定もしない。
「ふふ……どうかしら?」
紫の霧が 濃くなる。
「さぁ──そろそろ “決着” をつけましょうか?」
みなさん、こんにちは!いつも読んでいただきありがとうございます!
こうして皆さんに物語をお届けできるのは、本当に幸せなことだと感じています。感謝の気持ちでいっぱいです!
この物語は定期的に更新を目指しており、皆さんと一緒に成長していきたいと考えています。少しでも続きが気になるような展開をお届けできたら嬉しいです!
ちなみに、途中で「あれ?前に読んだ内容がちょっと変わってる?」と感じることがあるかもしれません。それは物語の本筋を変えない範囲で、文章や展開をブラッシュアップしているからです。より楽しんでいただけるよう、細かい部分をちょこちょこ改稿するのが作者の趣味なんです(笑)。
そして最後に……
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それでは、今日も物語の世界へどうぞ!
お楽しみいただけますように!




