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俺が強すぎて人生ハードモード  作者: 雨宮悠理
Phase3 動乱の学園
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誘惑の檻

 不可視の壁によってルナたちと分断されたカイとキョウゴは、目の前のセクシー美女――ラヴィニアと対峙していた。


「さて、どうしましょうか?」


 ラヴィニアは艶めかしく唇を舐め、クスクスと笑う。


「まさか、私を二人がかりで相手にしようっていうの? そんなに私を組み敷きたいのかしら?」


 挑発的な言葉に、キョウゴが舌打ちする。


「テメェ、何ふざけてんだ。さっさとこっちの話を聞きやがれ」


 一方のカイはラヴィニアを警戒しつつも、チラリとキョウゴを見る。


(この人、確か淡海が前に少し話してた……ヤンキーっぽいけど、結構強いって聞いたな)


 矢口キョウゴは肩を回しながらカイを横目で見やる。


「おい、お前も能力タイタン持ってんのか?」


 問いかける声は、どこか苛立ち混じりだった。


「……能力タイタン?」


 カイは眉をひそめる。


 カイは元々、タイタン能力などとは無縁の存在だった。だが、今は違う。ルナの治療によって受け継いでしまった“何か”が、自分の中に確かに息づいている。


「……分かんねぇ。だけど、何となく――」


 カイは自分の右手を見つめる。


 体の奥底で、何かが目を覚まし始めているような感覚があった。


「何となく……よく分からない力を感じる」


 言いながらも、それが何なのかは分からない。


 この異空間に来てから、いや――もしかするとルナに治療されてからかもしれない。体のどこかに、今まで感じたことのないエネルギーが渦巻いている気がする。


 だが、それがどういうものなのか、自分で制御できるのかすら見当もつかなかった。


 すると、キョウゴは軽く舌打ちをしながら短く呟いた。


「……目覚め始めか」


 その言葉には、少しの苛立ちと期待が入り混じっているようだった。


 そして、キョウゴはカイに向き直り、鋭い目つきで言い放つ。


「とりあえず今は戦力にならねぇな」


 言い捨てるように、キョウゴはラヴィニアへと視線を戻す。


 カイは内心ムッとしながらも、反論できなかった。


(……確かに、俺はまだ何もできねぇ)


 この戦場で、今の自分はただの足手まといに過ぎない。


 だけど――。


 カイは奥歯を噛みしめた。


(だったら……俺は、ここで“本物の力”ってやつを掴んでやる)


 カイは拳を握る。そんな彼を見て、ラヴィニアはくすくすと笑った。


「フフッ、いいわね。そういう熱い男、嫌いじゃないわよ?」


 その瞬間――空間が歪んだ。


「なっ――?」


 カイの視界が一瞬で変わる。


 さっきまでの屋内ではなく、見知らぬ場所に立っていた。

 湿った土の匂い。どこまでも生い茂るジャングルのような風景。


「……え、何だこれ?」


 混乱するカイの隣で、キョウゴが拳を構えながらラヴィニアを睨む。


「これが、てめぇの能力タイタンってわけか?」


 ラヴィニアはしなやかな手付きで髪をかき上げ、艶めかしく笑った。


「エデンへようこそ。ここは私が創り出した“楽園エデン”よ。」


「……楽園? どこがだよ。むしろ不気味だろ」


「ふふっ、そう思うかしら?」


 カイは背筋に嫌な悪寒が走るのを感じた。


「っ……体が、動かない……?」


 足が地面に吸い付くような感覚。筋肉が鉛のように硬直し、息が詰まる。


「フフフッ、これはね――私を中心に、あらゆる生物を“従順”にする力よ。」


 ラヴィニアは優雅に指を鳴らした。


 瞬間、カイの体が勝手に動く。


「っ!? 腕が――」


 まるで操られているように、カイは拳を振り上げた。


 そして、その拳が――隣にいたキョウゴの顔面へと向かう。


「っ、クソがっ!!」


 キョウゴは反射的に腕を上げてガードするが、カイの拳がめり込んだ瞬間、“あり得ない重さ” に圧倒され、足元の地面ごとズシンと沈んだ。


「ぐっ……!? なんだこの威力……!!」


 カイの攻撃が、キョウゴの体を強く押し込む。


 それはまるで――カイ自身が自分の意思で放ったものではないような、異様な感覚だった。


(……違う。俺は、こんなことをするつもりじゃ――!)


 カイは自分の体が意識とは無関係に動いていることに気づく。


「……フフッ、あなたたち、可愛いわね?」


 ラヴィニアはまるでおもちゃを弄ぶかのように、愉悦に満ちた笑みを浮かべた。


「エデンの中では、私がすべての頂点。ここでは、私の“命令”に従うのがルールなのよ。」


 カイの表情が凍りついた。


(このままじゃ……俺は……!)

みなさん、こんにちは!いつも読んでいただきありがとうございます!


こうして皆さんに物語をお届けできるのは、本当に幸せなことだと感じています。感謝の気持ちでいっぱいです!

この物語は定期的に更新を目指しており、皆さんと一緒に成長していきたいと考えています。少しでも続きが気になるような展開をお届けできたら嬉しいです!


ちなみに、途中で「あれ?前に読んだ内容がちょっと変わってる?」と感じることがあるかもしれません。それは物語の本筋を変えない範囲で、文章や展開をブラッシュアップしているからです。より楽しんでいただけるよう、細かい部分をちょこちょこ改稿するのが作者の趣味なんです(笑)。


そして最後に……

いいねやコメント、本当に励みになります!

いただけると「次の更新もがんばるぞー!」ってやる気がグンとアップします。どんな感想でもいいので、気軽にひとことでも残してもらえると嬉しいです!


それでは、今日も物語の世界へどうぞ!

お楽しみいただけますように!

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