解放と対抗
蛇の巨体がマヒロの目前で牙を剥き、再び襲いかかる。その瞬間、マヒロの全身から赤黒いオーラが爆発的に噴き出した。
赤黒いオーラがマヒロの周囲に渦巻く。地面にひび割れが走り、空気そのものが軋む音を立てていた。
その様子を見て、巻き込まれた生徒たちは凍り付いている。
「……な、なんなんだよ、これ……」
メガネをかけた男子生徒が膝を抱え込むようにして震える。
「夢、夢よ……! こんなの……!」
失禁して立てなくなっている女子生徒がうわごとのように呟き、後ずさった。
ユリカは地面に横たわり、動かない。口元には血が滲み、気を失っている。生徒たちはその姿を見るたびに恐怖を募らせていた。
「淡海君! どうにかしてくれよ!」
「お、俺たち、どうなるんだよ……!」
マヒロに詰め寄るような声が飛ぶが、マヒロはそれを振り払うように前を向いた。奥歯を噛み締め、鋭い目線をイザヤに据える。
「……もういい」
低く、絞り出すような声。
マヒロは拳を握り締めると、一歩踏み出した。その足元から床が砕け、赤黒いオーラが蛇の巨体を照らし出す。
巨大な霧の蛇がうねりながらマヒロを囲む。その巨体が牙を剥き、まるで遊ぶように動きを見せる。生徒たちは一斉に悲鳴を上げた。
「きゃあああっ!」
「おい、嘘だろ!? 何だよあれ……!」
「こんなの、こんなのあり得ない……!」
だが、蛇が動きを止める。マヒロのオーラがさらに強く膨れ上がり、蛇の霧を押し返すように絡みつき始めたのだ。
「……なに?」
イザヤの表情がわずかに曇る。
「俺のタイタンも、どうやら効くみたいだな」
蛇の牙がマヒロの喉元へと迫る。だが次の瞬間――。
ゴォッ……!
マヒロの掌が蛇の顔を掴み、その巨体を止めた。
「な、なんだよ、それ……!」
イザヤの飄々とした表情が初めて崩れ、驚きがその顔を彩る。
マヒロは無言のまま、蛇を握り締める指にさらに力を込めた。蛇の霧の体が悲鳴を上げるように震え、抵抗しようとするが、その巨体はマヒロの力の前に徐々に形を失っていく。
「こんなカスみてえなもんで、俺を止められると思ったかよ!」
蛇が最後の力を振り絞り、マヒロの腕に巻き付こうとする。しかし、その瞬間――。
バキンッ!
マヒロの握力が限界を超えた音が響き渡り、蛇の巨体が砕け散った。赤黒いオーラがその断片を焼き払い、完全に消滅させる。
「っ……!」
イザヤが後退する。
「お前の空間がなんだって? 俺には関係ねえな」
マヒロは鋭い目でイザヤを睨みつけながら、足を一歩踏み出す。その一歩一歩が床を震わせ、周囲の霧を圧倒するかのようにオーラが膨れ上がる。
生徒たちが呆然とその光景を見つめる中、マヒロはふと振り返った。
「……大丈夫だ。今度は俺が絶対に守るから」
短い言葉だったが、それを聞いた生徒たちは恐怖に震えていた身体を少しずつ落ち着かせた。
その光景を見たイザヤは、冷たい笑みを浮かべ直す。
「へえ……ちょっと面白えじゃねえか。さすがは『アトラス』……本気になったかよ」
イザヤは指を鳴らし、周囲の霧をさらに濃くした。そして、空間そのものが歪むような感覚が広がり始める。
「だったら、俺も本気で遊んでやるよ――俺の最強のフィールドでな」
みなさん、こんにちは!いつも読んでいただきありがとうございます!
こうして皆さんに物語をお届けできるのは、本当に幸せなことだと感じています。感謝の気持ちでいっぱいです!
この物語は定期的に更新を目指しており、皆さんと一緒に成長していきたいと考えています。少しでも続きが気になるような展開をお届けできたら嬉しいです!
ちなみに、途中で「あれ?前に読んだ内容がちょっと変わってる?」と感じることがあるかもしれません。それは物語の本筋を変えない範囲で、文章や展開をブラッシュアップしているからです。より楽しんでいただけるよう、細かい部分をちょこちょこ改稿するのが作者の趣味なんです(笑)。
そして最後に……
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それでは、今日も物語の世界へどうぞ!
お楽しみいただけますように!




