名家の試練
マヒロは椅子を蹴るように立ち上がり、七神と隆盛を睨みつけた。その刺すような視線に、隆盛は薄く笑いながら、腕を組んだ。
「淡海マヒロ、何が言いたい?」
マヒロの拳がテーブルを揺らした。
「“家のため”だか何だか知らねえけど、あの子の意思を無視して、勝手に話を進めてるだけじゃねえか!」
サクラが「淡海君……」と呟く中、七神が冷静な声で割って入った。
「落ち着いて、淡海君。隆盛さんは彼女を無理やりどうこうするつもりはないよ。ただ……まあ、話し合いがちょっと一方的だったのは認めるけどね」
「ちょっとどころじゃねえだろ!」
七神は肩をすくめながら、隆盛に視線を向けた。
「さて、どうする?隆盛さん」
隆盛はため息をつきながら、マヒロをじっと見つめた。
「ふむ……お前がそんなに謎の正義感に燃えているのなら、私からの“試練”を受けてみろ」
「試練……?」
「そうだ。うちには何人かタイタニア使いがいる。その中の一人をお前にけしかけてやる」
「……」
「もしそいつに勝てば、私もお前の言い分を聞こう。ルナの意思を尊重することを約束してやる。それだけではない。タイタンの力について私の知る限りを教えよう」
「……もし、負けたら?」
「その時は私が手取り足取り、お前に礼儀というものを叩き込むまでだ」
隆盛の言葉に、マヒロは唇を噛みしめた。
◇◆◇◆◇
隆盛が目配せすると、部下が頭を下げて部屋を出ていく。数分後、大広間の扉が再び開き、一人の男が颯爽と現れた。
「来たか。コイツは葛城キョウヤ。中々腕の立つ男だ」
キョウヤはマヒロを一瞥し、低い声で言った。
「お前が先天性タイタニア?……ガキだな」
「――何だと?」
キョウヤは軽く鼻で笑うと、背後で控えていたルナに目を向けた。
「ルナ様がこんな奴の相手をさせられるなんて……信じられない話だ」
「……」
ルナ本人は俯いたまま何も言わなかった。
キョウヤは少し声を落とし、ルナの方へ視線を向けながら続けた。
「俺は幼い頃からルナ様のことを誰よりも見てきた。誰よりも可愛がり、守りたいと思ってきた。そんな俺にとって――お前は邪魔者でしかない」
その言葉に、マヒロは舌打ちをしながら言った。
「……で、試練ってやつはお前をぶちのめせばいいのか?」
「ガハハ、イキのいいガキだ」
隆盛は満足げに笑いながら、部下に指示を出した。
「ではコイツらを連れていけ。決闘場へな」
◇◆◇◆◇
マヒロたちは案内された先で、驚くべき光景を目にした。月瀬家の敷地内に設けられた広大な地下施設――それが決闘場だった。
周囲を囲むのは無数の石造りの壁。天井からは明るい照明が降り注ぎ、中央には広大なリングが設けられている。
七神がぽつりと呟いた。
「さすがは月瀬家だね。特別仕様の決闘場が用意してあるとは……」
「特別仕様?」
マヒロが怪訝そうに尋ねると、七神が軽く頷いた。
「うん。ここはタイタニア同士の戦闘に耐えられるように作られている。普通の施設じゃ、君たちの力で一瞬で崩れるからね」
リングに立ったキョウヤが小さく笑った。
「安心しろ。壊れるのはこの場所じゃなくて、お前だ」
「……ッ!」
マヒロは目の前に立つ男を睨みつけた。
みなさん、こんにちは!いつも読んでいただきありがとうございます!
こうして皆さんに物語をお届けできるのは、本当に幸せなことだと感じています。感謝の気持ちでいっぱいです!
この物語は定期的に更新を目指しており、皆さんと一緒に成長していきたいと考えています。少しでも続きが気になるような展開をお届けできたら嬉しいです!
ちなみに、途中で「あれ?前に読んだ内容がちょっと変わってる?」と感じることがあるかもしれません。それは物語の本筋を変えない範囲で、文章や展開をブラッシュアップしているからです。より楽しんでいただけるよう、細かい部分をちょこちょこ改稿するのが作者の趣味なんです(笑)。
そして最後に……
いいねやコメント、本当に励みになります!
いただけると「次の更新もがんばるぞー!」ってやる気がグンとアップします。どんな感想でもいいので、気軽にひとことでも残してもらえると嬉しいです!
それでは、今日も物語の世界へどうぞ!
お楽しみいただけますように!




