使いこなす力、抑えつける力
矢口の拳がマヒロを追い詰めていた。
「……ぐっ!」
防御に回るたび、マヒロの腕には鈍い痛みが走る。防ぎきれなかった攻撃は身体に直接衝撃を与え、息が詰まるほどの苦しさが襲ってきた。
(このままじゃ……死んじまう)
マヒロの頭は警鐘を鳴らしていた。こんなに追い詰められたのは初めてだった。
矢口は容赦のない攻撃を続ける。
「お前が中学の時、俺の腕を粉々にしたことを覚えてるか?」
「……覚えてるよ」
マヒロは辛うじて声を絞り出した。
「けど、なんでお前がそんな……化け物みたいな力を持ってんだよ……?」
矢口は表情を変えずに言う。
「それが、お前の力だ」
「……は?」
マヒロは意味がわからなかった。
矢口は拳を握りしめながら話し続ける。
「お前に腕を壊されたとき、俺は想像を絶する痛みと苦しみの中にいた。だが、その後すぐに腕が治り始めたんだ。それも信じられないほどの速度でな。骨が再構築され、筋肉が張り巡らされる感覚があった」
矢口の言葉が頭に入らないほど、マヒロは息を切らしていた。
「だから何だよ……」
「その時だ。この腕に異常な力が宿った。これこそがタイタンだ」
矢口はマヒロを睨みつけた。
「だが、お前はその力を抑えつけるだけで、全く使いこなそうとしていない」
その言葉に、マヒロはただ困惑するばかりだった。
「抑えつける?使いこなす?なんの話だよ……!」
「だからこうなる」
矢口が再び拳を振り上げると、その一撃がマヒロの肩をかすめ、衝撃だけでマヒロは地面に叩きつけられる。
「力を抑え込むだけでは、いつか自分自身が潰れるぞ。使いこなすことと抑えつけることは全く違う」
矢口の冷たい声が響き渡る。
「お前がこの違いを理解できない限り、俺に勝つことはできない」
「……何を言ってんだ……マジで意味がわかんねえ……」
マヒロは地面に手をつきながら、歯を食いしばった。
その時だった。
「……マヒロ」
脳内に柔らかい女性の声が響いた。
(……誰だ……?)
「恐れることはない。あなたの力を感じて」
声は静かで、どこか懐かしさを感じさせるものだった。その言葉が響いた瞬間、視界が一瞬にして白く染まる。
気づけば、マヒロの意識は現実を離れ、全く別の世界に投げ出されていた。そこは巨大な石柱が林立し、まるで天空に浮かぶ神殿のようだった。
みなさん、こんにちは!いつも読んでいただきありがとうございます!
こうして皆さんに物語をお届けできるのは、本当に幸せなことだと感じています。感謝の気持ちでいっぱいです!
この物語は定期的に更新を目指しており、皆さんと一緒に成長していきたいと考えています。少しでも続きが気になるような展開をお届けできたら嬉しいです!
ちなみに、途中で「あれ?前に読んだ内容がちょっと変わってる?」と感じることがあるかもしれません。それは物語の本筋を変えない範囲で、文章や展開をブラッシュアップしているからです。より楽しんでいただけるよう、細かい部分をちょこちょこ改稿するのが作者の趣味なんです(笑)。
そして最後に……
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それでは、今日も物語の世界へどうぞ!
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