ラブコメショートシリーズ「デート」
ショートシリーズ、今回はデートです。
【駿太と小春】
「見てみて駿太っ!アザラシ!」
「おー…いるな。」
「可愛い~!」
今、俺…金山 駿太は幼馴染みで恋人の小春と一緒に、少し離れた場所にある水族館に来ている。
楽しそうにアザラシを見ている小春に、俺は言う。
「ちょっと遠出して正解だったな。」
「うん!すっごく楽しい!…あ!あそこの小さい魚!可愛い!」
「はしゃぎすぎだろ…ったく…ふっ。」
つい笑みがこぼれる。
昔から動物園や水族館が好きだった小春。いつもと同じ反応なのに、恋人になった今だと、小春の行動全てが愛おしく感じる。
写真に残そうと、スマホを掲げる。
小春は可愛い笑顔でピースサインした。
パシャリ、と音が鳴る。
…うん!満足。
ふとスマホの画面を見る。…あっ!
「小春!そろそろイルカショーの時間だぞ!」
「あ!ほんとだ!」
そう言って小春は俺の元へ駆け寄った。
イルカのプールに向かっている途中、小春が俺に向かって言う。
「ねえねえ駿太、前の方に座ろうよ。」
「濡れるじゃん。」
「良いじゃん良いじゃん!それも楽しみでしょ?」
…確かにな。良い思い出になるし、何より小春が楽しそうだし。
「…それもそうだな。まだ暑さも残ってるし。」
「決まり!じゃあ行こう!」
そう言って小春は駆け出した。
「お、おい、あんまりはしゃぎすぎると転けるぞ!」
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イルカショーが終わり、館の敷地にある広場で俺たちはレジャーシートを広げて座っていた。
小春が伸びをしながら話し出す。
「いやー…楽しかった!」
「思ってたより濡れたな…結構早く乾いたけど。」
「今日も結構暑いもんね!もう秋なのに!」
「全くだよ。もう少し涼しくなってくれりゃ良いのに…ん?」
ふと、赤い葉っぱが落ちてきた。
「紅葉だ!」
小春は立ち上がり上を見る。
「まだ暑いのになー…」
俺は落ちてきた葉っぱを拾い上げる。なんだかんだで秋なんだなあ…
「ねえ駿太。」
「どうした?」
小春に呼ばれ顔を見ると、少し恥ずかしそうな表情で話し出した。
「また…2人で遊ぼうね?」
「…そうだな。もう少し涼しくなったら野外アスレチックもあるし。」
「スポーツの秋!私、行きたいカフェがあるんだ!」
「食欲の秋だな。…もうすぐ文化祭もあるな。」
「芸術の秋!…楽しみなこと、いっぱいだね!」
「小春と一緒だから、もっと楽しいよ。」
「…」
俺の一言に小春が黙り込む。
「小春?」
「…なんで恥ずかしげもなく言うかなー?」
顔を赤く染めながら言う小春。
「本心だからな。」
俺がそう言うと、小春は俺をじっと見つめ…
「…えいっ!」
と、抱きついてきた。
「うおっ!」
驚く俺をよそに、小春が耳元で囁く。
「…駿太、これからもいっぱい楽しもうね。」
「当然だろ?」
「…ふふーん♪」
俺に抱きつきながら喜ぶ小春。
俺はしばらくの間、そんな小春を受け入れるのであった…
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【涼平と優子】
「行け!そこそこ!よっし!」
「今の!凄かったですね!涼平くん!」
「おう!すげーよ!志郎さん!」
俺…宍戸 涼平と彼女の優子は今、サッカーの試合を見ている。
というのも、優子の兄である志郎さんが所属しているクラブチームが練習試合…というよりかは草試合をすると聞いたので、観戦をしようという話になったのだ。
試合が終わり、俺達は志郎さんの所に向かう。
すると、クールダウンを済ませた志郎さんが俺達に向かって歩いてきた。
「優子!涼平くん!来てくれてありがとう!」
「お兄様…格好良かったですよ。」
「お?そう?涼平はどうだった?」
「めちゃくちゃすげえっす!一つ一つのプレーがめちゃくちゃレベルが高くて!思考が張り巡らされていて…俺も見習いたいです!」
やべえ。つい興奮しすぎた。
いやだって!どの選手も上手いんだよ!一応デート中だけど、めちゃくちゃ参考になった!
「…俺はお前の方が凄いと思うんだけど…まあ良いや。次の試合まで時間があるし、ちょっと話そうや。」
志郎さんはそう言うと、俺達を休憩所まで連れていってくれた。
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会場にある休憩所で話していると、志郎さんが俺に向かって言った。
「なあ涼平くん、次の試合、出てみない?」
「えっ!?…で、出てみたいですけど…用意が無いですし…そもそも出ても大丈夫なんですか?」
「大丈夫だよ。今日は草試合みたいなもんだし。道具もうちのを使えば良いから。それに…」
そう言って志郎さんは優子を見る。
「優子、彼氏の格好良いところ、見たいよな?」
「見たいです。」
即答かよ!…いやまあ、嬉しいけど。
「…分かりました。」
優子が見たいっていうんだったら、行くしかねえな。よし!
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試合に出る直前、優子は俺の手を握り、声をかけた。
「涼平くん、怪我だけは気をつけてください。」
「OK、ありがとう。じゃ、行ってくる。」
「期待してますよ。」
「…期待以上を見せてやるよ。」
楽しい楽しい、試合の始まりだ。
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「楽しかったーっ!」
帰り道、俺は伸びをしながら叫ぶ。
大・満・足!やっぱり試合は楽しい!
「期待以上、見せてくれましたね。」
そうやって俺に向かって言う優子。やったぜ!
「本当?なら良かった!やっぱりサッカー楽しいな!今すぐにでも練習したくなった!」
「無理は禁物ですよ。この前だってトレーニングルームで無茶して肉離れしたじゃないですか。」
痛いところを突く優子。そう、俺は肉離れが治ったばっかりでしばらく試合に出られていなかったのだ。
「あ、あれは福谷が出来るから俺も出来るかなーって思って…」
「福谷さんも大宅さんレベルの筋肉バカなんですから…」
「まあ、それはそうだけど…」
うちの学年には何人か筋肉バカがいる。特に公徳と福谷、ゴールキーパーの杉野が主な筋肉バカどもだ。
俺はソイツらに負けたくなかったので、ついやりすぎてしまったのだ。
その時を思い出し、少しへこんでいると、優子がひょこっと顔を出し、話し掛けてきた。
「涼平くん、今日は楽しかったですか?」
答えは一つしかない。
「…もちろん!優子は?」
「当然、楽しかったに決まってるじゃないですか。…彼氏の格好良いところも見ることが出来ましたし。」
「…なら良かった。」
嬉しさでにやけるのを止めていると、分かれ道に来た。普段ならここで優子と別れるが…
「…ほら、送るから。」
俺は手を差し出す。
すると、優子が少しドヤ顔で話し出す。…表情はほとんど動いてないけど、多分ドヤ顔だ。
「では、私は涼平くんを家に送りますね。」
「意味ねーだろ!」
「冗談です。」
たまにこうやってしょーもない冗談を言う優子。たまに反応に困るが、可愛いので問題ない。
「全く…ほら、手。」
俺は再び手を差し出す。
「…失礼します。」
そう言って俺の手をとる優子。心なしか顔は紅い。
…いつまで経っても、こういうのは慣れねーな。
俺達はこのまま、優子の家に着くまで手を繋ぎ続けるのであった…
おしまい
うちのキャラのデートを後ろから追跡したいです。
表情見たいから前もありやな…!




