ツインズ・ツインズ(1)
今回は初登場の人物達のお話です!多分6話位で終わります!
突然ですが私、相田 夢来には想い人がいます。
同じクラスの吉本 陽平くん。
成績優秀、スポーツ万能、性格もよく、クラスの人気者。
クールな見た目も相まって、女子からも凄く人気な人。
基本的にクールなんだけど、たまに見せる優しい笑顔に、私はときめいてしまった。
頑張ってお近づきになれたら…!と、思うんですが…
「おーい、吉本!」
「なんだよ、相田姉。」
吉本くんは、私の双子の姉である美夢と凄く仲が良いんです…
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「うう…また話しかけれなかった…」
私が部屋のソファに体育座りしていると、隣で座っていた美夢が私に抱きつく。
「ちょ…!急にどうしたの?美夢。」
「慰めてるの。あと夢来を補給してる。」
「ほ、補給って…?私を補給してもあんまり良いこと無いんじゃないかな?」
私がそう言うと、美夢の抱きつく力が強まった。
…で、頭を撫でられた。
「もう!何で夢来はそんなに自信がないの?こんなに可愛いのに!」
「か、可愛くないよ…美夢の方が可愛いもん…」
「ありがと♪…じゃなくて!もー!何でそんなに自信がないの!?」
「うう…だって…」
「て言うか、双子なんだから同じ顔でしょ!」
「ち、違うよ…二卵性だし…」
「いや、めちゃくちゃそっくりだよ!?」
私達がソファで喋ってると、部屋の扉が開いた。
「美夢!夢来!早く寝なさい!明日も学校でしょ!」
扉を開けた人物…私達のお母さんがそう言うと、美夢は不満そうに唇を尖らせた。
「ぶー…ねえお母さん、夢来可愛いよね?」
「ハイハイ、ふたりとも可愛いから、早く寝なさい。夜更かしは肌に悪いわよ。」
美夢の発言をお母さんは軽くあしらう。
お母さんに聞いたら可愛いって言うに決まってるじゃん。
「じゃ、お休み!夢来!」
「おやすみ、美夢。」
お母さんと美夢が部屋を出ると、私はベッドに寝転んだ。
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私が自信を持てない理由…それは簡単です。
双子の姉が可愛いからです。
二卵性とはいえ、双子の私達は幼少期から比べられてきました。
その時、ふと気付いたんです。美夢って可愛いな…と。
当時はそこまで気にしていなかったのですが、ある時親戚の夫婦から言われたんです。
『あの子はあんなに可愛いのに…はあ…』
『全くだな!ガハハハハ!』
衝撃でした。でも、気付いてしまったんです。
あの時、クラスの男子に言われた『ブース!』が、本当のことだって。
なので、私は可愛い所以外を頑張りました。勉強と運動です。
可愛くなくても、せめて美夢に勝てるところが欲しかったから…
そのお陰で、勉強も運動も結構出来るようにはなったんですけど…
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(…結局、美夢ばかりが注目されるんだよね。)
私は1人、廊下を歩く。
今は放課後。普段は美夢と一緒に帰るが、今日は学級委員の仕事があるので、先に帰ってもらった。
(…やっぱり、吉本くんも美夢みたいな可愛くて明るい子が良いのかな…?)
1人で歩いていると、前から知っている男子が見えた。あの人は…
「あ、吉本くん。」
「お、夢来ちゃんじゃん。」
ここであれ?と思った方もいるでしょう。
吉本くんと普通に話してるじゃん!…と。
彼は吉本くんなんですが、吉本くんでは無いのです。
実は、吉本くんも私達と同じ二卵性の双子なんです。
で、私が今話しているのが弟の公平くん。
背丈や顔はそっくりだけど、黒髪の陽平くんと違い、公平くんは明るい茶色に染めています。
何故かはわからないですが、陽平くんにはまともに話せないのに、公平くんとはまだ普通に話せるんです。何故でしょう?
私がそう思っていると、公平くんは何か考え込んだあと、私の方を向き、話し掛けてきた。
「て言うかさ、思ったんだけど…夢来ちゃん。『吉本くん』じゃややこしく無い?普通に名前で呼んでも良いんだぜ?ほら、夢来ちゃん達もそうだしさ。」
「えっ。」
た、確かに…一理あるけど。
公平くんを名前で呼ぶということは、陽平くんも名前で呼ぶことになるっていうことだし…
ま、まともに会話できないのに、いきなり名前呼びってのも…
「ほら、思いきって!」
「あ、あわ…!」
私がアワアワしていると、公平くんの後ろに1人の男子が現れた。
「おい公平。夢来ちゃんが困ってんじゃんかよ。」
そう言って公平くんの肩に腕をかけるのは陽平くん。…陽平くん!?
「よよよよ吉本くん!?」
「よっ。夢来ちゃん。」
そう言って陽平くんはニカッと笑う。え、笑顔が眩しい…!
私が眩しさにやられている間に、陽平くんは公平くんから話を聞いたようだ。
すると、陽平くんが私の方を向いて話し始める。
「ねえ夢来ちゃん。俺のことも公平みたいに気軽に話して良いんだぜ?」
「えっ、ええっ!そ、そんな!恐れ多いよ!」
「いや、同級生じゃん。」
そう言って陽平くんはケラケラと笑う。
「吉本だとこんがらがるから名前で呼んでも良いよ。俺たちも君たち姉妹を名前で呼んでるし!」
「い、良いの…?」
「良いよ。同じ学年の奴らも大体名前呼びだし。」
きょ、許可をもらえた…!いや、公平くんからは許可をもらっていたけど…陽平くんからも許可をもらえたということは、もう呼んでも良いってことだ…!
「じゃ、じゃあ…よ、陽平くん。」
私がそう呼ぶと、陽平くんはまた笑顔を見せる。
うう…眩しい…!
…って!忘れてた!まだ学級委員の仕事が残ってた!
私は慌てて2人に話す。
「ご、ごめんなさい!学級委員の仕事が残ってたので…!で、では…!また明日…!」
「うん。また明日ね!夢来ちゃん。」
「夢来ちゃんまた明日~」
そう言って私達は別れた。…って言うよりかは、私が急いで離脱したみたいになってしまった…
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私は1人、部屋のソファに腰かけ、今日の事を振り返る。
「は、話せた…!し、しかも…!名前で呼んで良いって…!これって夢…?」
「夢じゃないよ!」
私以外の声が聞こえる。声の方向を向くと、美夢が座っていた。
「み、美夢!いつの間に!?」
「さっきから横に座ってたんだけど…それより!吉本兄に名前で呼んで良いって言われたんだって?良かったじゃん!」
「う、うん…!嬉しい…!」
〔…かよ…のへ…う…〕
?美夢が何か小声で言ってる?
「?どうしたの美夢?」
「何でもないよ!そ・れ・よ・り!だよ夢来!」
「?」
「それ以外に進展無いの?」
「えっ…な、無いけど…」
〔…なん…さっ…たれ…〕
な、何か…また小声で言ってる。なんだろう…
「美夢?」
「何でもないよ!…また、話せると良いね。」
「う、うん…!」
私がそう言うと、美夢がいきなり私の胸元に顔を埋めだした。
「み、美夢!?」
「…ちょっと今日の分の夢来を補給させて。」
ま、また!?…まあ、良いか。
一応美夢は姉なのだが、こうやって甘えてくるのは、少し妹みを感じて可愛いのだ。
美夢は、お母さんに「早く寝なさい!」って言われるまで、私の胸元に顔を埋めるのであった…
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後日、1人で学校の廊下を歩いていると、前から男子がやってきた。…って、陽平くん!?
「ね、ねえ!夢来ちゃん!」
「は、はい!何でしょう!?」
きゅ、急に話しかけられた…!何の用だろう?
「あ、あのさ…!」
そう言って陽平くんが出したのは2枚の紙。
よく見ると、何か映画のタイトルらしきものが見えた。
私が紙を見ていると、陽平くんが話し出した。
「これ…公平と見るつもりだったんだけど…予定が合わないみたいで…良かったら一緒に見ない?」
「えっ、は、はい。」
「良かった!じゃあさ、土曜日に行こうよ。予定は大丈夫?」
「は、はい…空いてます…」
「よっしゃ!じゃあ待ち合わせ場所とか時間は連絡するね。…ってそうだ!MANE知らないよね?交換しよ!」
「は、はい…」
「…良し!交換完了!じゃ、また後でね!バイバイ!」
「は、はい…バイバイ…です。」
「…」
「…えっ。」
…えっ!?
次へ続く!
夢来ちゃん、家族は凄く優しいんです。あの親戚がカスなだけなんです…!




