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途中までは一緒だったんだよね。
どこでこうなったか思い出してみようか。
少し浮かれてるね。
えーっと、ステージ裏って来たこと無くて薄暗い中で、インカムつけたスタッフさんが慌ただしく仕事してくれてるので、ペコペコすれ違う人にありがとうございます、お願いしますと言い続けてたら見失ったんだよね。
この時点で迷子ってた。
戻るにももう分かんないから光のある方へ向かうよね。
したら、ステージ横まで来ちゃって。
「あの、見学しててもよろしいでしょうか」
と、隙を見て尋ねたところ所属事務所と名前を聞かれたので、応えたら、「出番が来るまで良いですよ」との事だったので。
あ、曲が終わった。
手を振ってる。おお、端から端まで走ってる。
こっち来た!
「あ、お疲れ様です」
「うん!おつかれーって誰!?」
「見学者です」
乗り良いこの子は、童顔でオレンジがかったボブヘアにオーバーサイズの服装を衣装としていた。
瞳の色も少し赤みがかってる。珍しい。
街中にいても溶け込めそうだし、その中で目立つことも出来そうで、真似しやすい衣装だと思った。
「私は、神宮寺ソフィー。オランダ人とのハーフなの 」
「なるほど、通りで綺麗な赤髪だと思いました」
「ええっ!そんな、う、嬉しいわ……えへへ」
「可愛い人ですね」




