157/320
156
「ねぇ、それ。私も手伝わせてくれないか」
後ろから嫌々な態度の京愛をグイッと引っ張って私の前に来て氷翠が言う。
氷翠まで巻き込む意味は無い。
アイドル衣装で、可愛い。けど、私達は何かあったらプロデューサーが付いてるから多少の無茶が出来る。
私はあの人を信じてる。厄介なことは全て何とかしてくれるって。
だから全力で無茶が出来るけど、氷翠は一生徒に過ぎない。
「大丈夫だから。私は私一人で、大丈夫だから」
私が悩んでいることを見透かしたように、氷翠が私の手を取って強い目で言う。
私はこういう頑張る全力の人の目に弱いのかもしれない。
すっごく照れちゃう。
「おい、見惚れてんな!やるならやるでいいだろ、めんどくさい!」「み、見とれてませんけど!?」
「ふふ、夢なら良いよ」
「……え。良いってなにが!?ねぇ、待って!」
京愛が氷翠の肩に手を回してさっさと入場ゲートへ向かっていく。
意味深?な言葉の意味知りたいんだけど!




