155/318
154
プロデューサーは何やら目を輝かせて悪い顔をしてどこかへ行ってしまった。
なので、手伝いを申し出るのは私の役割になった。
「京愛……」
「いやだよ。お前やれよ」
と、言われてしまった。それはそうと思ったのでやるしかないと拳を握りしめたのだった。
「あの〜」
「はい、どうしまし……た」
ちょうど交代で少し休憩に入ったっぽいスタッフの肩を叩いてみる。
驚かれた。
「えっと、えっと、あっ!夢さんですね!」
スタッフさんがめちゃくちゃ頭を回転させて記憶を掘り起こして出演者の名前を引き出してくれたみたい。
いい人。
「はい。少しお困りかなと思って手伝いをさせていただきます」
……ん?
今提案じゃなくて宣言したな私。




