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「プロデューサーはどう動けばいいか教えて欲しい」
「はい、直ぐに」
こういうフェスやらライブってリハとかある筈だし、そもそも控え室にすら案内されないなんて有り得ない。
ということは普通じゃない状況だから、大人がしっかしりとして欲しい。
プロデューサーは真面目だから直ぐに駆け出しかけたけど、私はまだ話が終わってない。
背中を抱きしめて止める。
「待って」
「ゆ、夢さん!?他にも?」
少し狼狽してるプロデューサーをからかうのは楽しそうだなーと思ったけど、それどころじゃないから今度にすると決める。
「受付がパンクしてるんでしょ?」
「至ってスムーズ……」
「だったら、スタッフが来るはずでしょ」
プロデューサーの視野が狭くなってる。
指さして受付を指すと、プロデューサーも理解して押し黙る。
「……だれも手が空いてないのか。なんてことだ」
「誰か知らないスーパーアイドルさんが大誤算だったんでしょ」
「だいごさん」
見た事も無いスーパーアイドルさんに若干の怒りを覚えてしまったので、少々嫌味ったらしい言い方になってしまった。反省。
「そこて、私が手伝うわ」
「……はい?」
「……は?」
いつの間にか来ていた京愛とプロデューサーの声が重なった。
京愛、アンタは私と道ずれだよ!




