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雅飛鳥(145)
『私は朝日夢です!えっと、予想以上の来客で運営が上手く機能してないみたいです、ごめんなさい!』
アイドルってもっと声を作ってるとも思ってたけど、普通に普通の声で状況説明してる。
アイドルに詳しいって訳でもないけど、やっぱ同じ人間なだな。
いよいよストレスが溜まってきているみたいな大人達が、この子のせいじゃないだろうに文句を言い始める。
そして、思ってもみない事を宣言した。
『その、長いこと待たれて退屈かと思うので、一足先に私達はその、歌います!!』
押し出され押し出され、気付けばアイドルの真ん前まで来てしまっていた。
よろけながら顔を上げると必死で真面目で笑顔のひとつもないけれど、一生懸命な等身大の女の子が可愛い衣装を着て、車の中の人と喋っている。
その後すぐに音楽が流れる。
ライブが始まったんだ。




