135_公開ブルームーンフォレスト村人名簿
「コンヨウ君。村人のスキルを纏めておいたから確認しておいてくれるかな。」
「ありがとうございます、ドクさん。」
僕らがナプールから戻った直後の事。
以前ドクさんに村人の名簿とスキル一覧の作成をお願いしていたんだけど、それが完成したようだ。
明日はプラム村の人達が移住してくるから、ある意味ちょうどいいタイミングだね。
名簿を受け取った僕はパフィさんと一緒に家へと戻り、中身を検める。
えっと、まずは、
・コンヨウ 人族
スキル『食物生成(焼き芋)』
役職:村長
・パフィ スカンク族
スキル『ガス操作』『隠れる』
役職:村長付き護衛兼補佐官
・ドク 犬族
スキル『嗅覚強化』『匂い成分分析』
役職:助役
・ネイチャン 鳥族
スキル『診察』『調合』『医療器具生成』『医術知識』『薬草知識』『動植物知識(医術)』『毒物判定』『足つぼマッサージ』その他
役職:医療部長
・ゼブラ シマウマ族
スキル『高速移動』『マジックバッグ100倍100分の1』『スタミナ』
役職:輸送・流通部長
・エレフ 象族
スキル『調理器具生成』
役職:料理長
・バックル 角牛 (バッファロー)族
スキル『盾術』『頑強』『怪力』『猪突猛進』
役職:防衛・狩猟部長
「ここまでが村の首脳部と言う事だけど。」
「わたしも入ってるんですね。こうして見るとみんな凄いスキル持ちですよね。」
「そうだね。僕だけしょぼく感じるのはどうしてかな?」
「言っておきますけど、あなたのスキルが一番ヤバいですからね。」
「…今度ネイチャンさんの『足つぼマッサージ』をゼブラさんに試そう。きっと面白い事になるから。」
「誤魔化しましたね。」
さて、パフィさんのいつものジト目を一身に浴びたところで次行ってみようかな。
狩猟部隊
・ペテロ 猿族 斥候
スキル『木登り』『望遠』『猿叫』『忍び足』『暗器』『サイレントキリング』
・ロック 馬族 移動砲台の足担当
スキル『俊足』『持久力』『剛脚』『剛腕』『ムエタイ』
・セラ 熊族 移動砲台の砲台担当 紅一点
スキル『投擲』『剛力』『指弾』
・マッド サイ族 近・中距離範囲攻撃型弓兵
スキル『怪力』『強弓』『散弾』
・グラディス 鷹族 障害物無視型スナイパー
スキル『狙撃』『鷹の目』『跳弾』『曲射』
・ハヌマ 猿族 棍棒使い
スキル『棒術』『剛腕』『軽業』『如意棒』
・レイド 獅子族 大剣使い
スキル『大剣術』『剛力』『示現流』
・スパーダ 虎族 刀使い
スキル『刀術』『見切り』『剛腕』『居合』
・ハチェット キツツキ族 戦斧使い
スキル『斧術』『投げ斧』『剛腕』『バーサーカー』
・ランツェ 鹿族 槍使い
スキル『槍術』『足さばき』『剛腕』『ゲイ・ボルグ』
・ラック 角牛族 遠距離特化型スナイパー
スキル『狙撃』『エイミング』『ロングスナイピング』
「相変わらずこの集団、頭おかしいよね。」
「その頭がおかしい状態に持って行ったのはどこのどちら様でしたっけ?」
「さて、これだけ戦力があれば防衛はバッチリだね。」
「こういうのを過剰戦力って言うんだと思います。」
まぁ、僕だって好きでそうしたわけじゃないし、戦力は持ってるだけなら別に悪い事はないから。
でも『ゲイ・ボルグ』だけはマジでヤバいけど。さて気を取り直して次行ってみようか。
一般村人
・ミル 牛 (ホルスタイン)族
スキル『乳製品加工_改』
・バン 牛族
スキル『畜産知識_改』『健康管理(家畜)』『ドクタードリブル』
・ルク 牛族
スキル『殺菌・防腐・防汚』『乾燥』『旨味熟成』
・スミス ビーバー族
スキル『木工_匠』『製材』『細工』
・ラクス アライグマ族
スキル『スーパー銭湯』
・カリーナ アライグマ族
スキル『ランドリー』
(ここから初登場)
・ジェイコフ=ラバール アライグマ族(ラスカリ姉妹の父)
スキル『ルンボ』『サイクロンクリーナー』
・シェリー=ラバール アライグマ族(ラスカリ姉妹の母)
スキル『エアコン』『空気清浄機』
・モルト=クレイマー モグラ族
スキル『耕す』『穴掘り』『土壌調査』
・スミコ=クレイマー モグラ族
スキル『ファーマー』『天気予報』『菌糸栽培知識』
・マルク=クレイマー 5歳 モグラ族
・モリク=クレイマー 5歳 モグラ族
・メリカ=クレイマー 4歳 モグラ族
・ミリカ=クレイマー 4歳 モグラ族
「え~と、なんかカウズ一家とスミスのジジイがパワーアップしてない?」
「してますね。コンヨウさんがこき使ったせいでしょうか?」
「違うと思いたいところだけど…
みんな凄いね。多分スキルに『改』『匠』が付いているやつは単純に上位互換になってるだろうし、ルクちゃんは保存食系に特化してるし、スミスのジジイも木材加工の幅が広がってるよ。
でも一番ヤバいのは多分バン君のスキルだね。」
「『ドクタードリブル』ですよね。これってどんなスキルなんですか?」
「多分だけど、動物と話せるようになる。(これって僕が死ぬ数年前に流行った映画の登場人物の名前なんだよなぁ。)」
「マジですか…」
「大マジ。動物の世話をする上ではある意味最強のスキルだし、鳥とかを飼いならせば最強の偵察部隊が作れるよ。」
バン君のスキルのヤバさに呆けるパフィさんを置いてそのまま説明を続ける。
「それからラバール一家は全員生活系のスキルだね。」
「そうですね。でもよく分からないものが多いですね。」
「ジェイコフさんの『ルンボ』は自動で床掃除をしてくれる道具で、『サイクロンクリーナー』はゴミを吸い取る道具だね。
シェリーさんの『エアコン』は空気の温度を調整する道具で、『空気清浄機』は空気中のゴミを吸い取って綺麗にする道具だね。」
「えっと…とにかく便利になるんですね…」
アッ、これ絶対分かってないやつだな。まぁいいや、次行ってみよう。
「それで最後はクレイマー一家だね。あの一家には今までネイチャンさんの野草取りのお手伝いとかして貰っていたみたいだけど、本業は農家みたいだね。」
「そうなんですか?『耕す』以外は農家と関係ないスキルに見えますけど。」
「チッチッチ!まずモルトさんの『土壌調査』は土の栄養状態とかを知る事が出来るスキルだと思うんだ。それに『穴掘り』は土いじりをする上で色々使い道が多いスキルだよ。
スミコさんの『ファーマー』に至ってはそのまま農家だし、『天気予報』で天候を知る事も農業をする上ではとても重要だね。そして『菌糸栽培知識』はキノコ作りの為のスキルだね。」
「キノコってなんですか?」
…そうだよね。こっちじゃキノコって食用どころか認知もされてないもんね。キノコを見ても木についているゴミもしくは毒物くらいにしか思われていないみたいだし。
「たまに木とか土に生えてる奴だけど、あれって食べられるんだよ。もっとも毒を持っているモノも多いから、まずネイチャンさんの『毒物判定』を掛けてからになるだろうけど。」
「エッ!毒かも知れないモノを食べるんですか!ちょっと信じられないです。コンヨウさんの世界の人ってどんだけ食に貪欲なんですか。」
うわぁ~、これが異文化コミュニケーションの難しい所だよね。日本人がタコを食べるのを外国人が引くのと一緒だよね。日本人だって虫を食べれない人はたくさんいるし。
でもこれでキノコ食の道も開くかも知れないね。こんな事ならさっさと全員の調査をしておくんだったね。
あとクレイマー一家の子供達はまだ小さいから流石にスキルは持ってないね。
この子達、ここに来た時は衰弱が一番酷くて、モルトさんもスミコさんも付きっ切りで看病してたからあんまり外に出れなかったもんね。
僕も最近はちょくちょく遊びに行ってるけど、具合が悪かった時はお芋だけ渡してそっとしておいたから。詳しい事は分からないけどネイチャンさんは特に大変だったみたい。
クレイマー夫妻が野草取りをよく手伝っていたのも、ネイチャンさんに治療してもらうお代みたいな部分があったみたい。
でも今は子供達も元気になった事だし、もう少ししたら村中を駆けまわる様になるんだろうなぁ。それはそれで大変そうだけど、子供が元気がないよりずっといい。
さて、少し先の未来に思いを馳せるより今の事を考えないとね。
「スキル構成を考えると『健康ランド蒼月』はラバールさん一家にお願いするのが一番だね。それから警備についても持ち回りで2人ずつくらいお願いしたいところだね。」
「でもその前にお金の相談ですよ。1100万フルール必要なんですから。」
「そうだったね。早速ドクさんと話を詰めないとね。」
こうして全員のスキルを把握した所で『健康ランド蒼月』立ち上げの為、ドクさんへの相談とラバール一家への協力要請に向かう僕ら。
資金については村の運営資金として2000万フルールほどプールされていたみたいで、そこから予算が出る事になった。
また、ラバール一家については色よい返事を頂くことが出来た。その際、ラスカリ姉妹に僕らは結婚を迫られたわけだけど、ご両親のおかげで事なきを得た。
はぁ~、ラスカリ姉妹も早く好きな人でも見つけて落ち着けばいいのにね。まぁ『蒼月』で働くようになれば出会いの場も増えるかな。




