四日目
三日目は明日の同じ時刻に投稿します。
よろしくお願いします。
意味がない。
全てがもう無意味だわ。わたしのこれまでの人生は水泡に帰した。もう手遅れ。さよならわたしの人生。
もう胸から下の感覚がない。足どころか、息を吸って胸が膨らむ感覚だって怪しい。何にも感じない。たとえ今、誰かが助けてくれたとしてももう普通の人生なんて送れない。
本当に馬鹿みたい。上京なんてするんじゃなかった。そうすればこんな訳の分からない目に、死なないで済んだのに。
母さんも、父さんも、わたしに興味なんてなさそうなお兄ちゃんだって、わたしを止めたのに。
「あなたには難しいんじゃない?頑張っているのはわかるんだけれどね。アニメーター?そういうのになれる人って元々才能があって、運とかにも恵まれて、そういう人でしょう?」
——うるさい!やってもみないで、挑戦しないでやめるなんていや!それに才能だって…!
「父さんにはそのマンガとかはよくわからんが、東京じゃないとだめなのか?ここで働きながら描いて、とかじゃだめなのか?」
——ちゃんと学校に通って勉強したいの!ダージリンさんっていうわたしの好きなイラストレーターさんも通っていた学校で——
「くだらないこと言ってないで働けよ。父さんと母さん心配させんなよ。母さん、こないだなんか深夜に俺んとこに電話かけてきたんだぞ。『きつく言った方がいいのかしら』って。」
——ちゃんとやってるじゃない!バイトだってしてる!働かないで遊んでるみたいに言わないでよ!
なんてことを言っちゃって。
なんで無理に東京へなんて出てきちゃったのかしら。無駄に意地張って馬鹿みたい。
毎日毎日、引きこもって必死になってくだらないイラストを描いて。なんの意味もない。アニメーターなんてなれるわけがなかったのに。どれだけ描いて投稿したってわたしのへったくそな絵なんてバズりそうもない。賞なんて夢のまた夢。
本当に馬鹿みたい。どれだけ練習しても上達しなかった。
わたしより年下の子たちがどんどん認められて。
悔しかった。
羨ましかった。
妬ましかった。
それでも一生懸命だったのに!なんでわたしがっ!
ぴちゃんっ!
ああ、また。あの滴り落ちる水の音。段々と近づいてくるあの音。
もうこれで終わりかもしれないわね。もう胸より上しか残っていないのだから。
だめだ、喉が乾燥する。できているのかも怪しいのに、呼吸が早くなってしまう。血が巡る音まで聞こえてくる気がする。
ぴちゃちゃっ!ちゃぷんっ!
だめだ、怖い。怖いよ。こんな、こんな終わりなんて、あんまりよ!
びちゃちゃっ!びちゃん!
やめて、やめてよ。もう諦めるから、何もかも諦めるから、お願いだから許して。死にたくない。
びちゃっ!びちゃん!




