6.奥にあるモノ⑤--〔決着〕
第22話を開いていただき、ありがとうございます。水月です。
区切りとなりましたので、一日お休みを挟みます。
それでは、本日のシーンもどうぞお楽しみください!
荒く息を吐きながら、テンマは獣を見据えた。
左腕から流れる血が、ぽたりと岩肌へ落ちる。
向かいでは、獣もまた脇腹から血を流しながら、低く身構えていた。
青白い水晶の光が、互いの姿を静かに照らしている。
「はぁ……はぁ……」
荒い呼吸だけが、静まり返った洞窟へ響いた。
一歩、距離を取ろうとして――テンマは足を止める。
「……」
足元では、小さな魔物が身体を寄せ、小さく震えていた。
ぷる……。
「お前……」
追い払う暇はない。
自分が下がれば、次に狙われるのはこいつだ。
「……だったら」
テンマは剣を構えた。
「俺がやるしかない」
ガァァァッ!!
獣が地を蹴る。
最後の力を振り絞るような突進。
—――速い。
だが、先ほどよりほんの僅かに鈍い。
「そこだっ!」
テンマも踏み込む。
互いの距離が一瞬で消える。
鋭い爪が振り下ろされた。
紙一重で身を捻る。
頬を浅く裂かれながらも、止まらない。
「はあぁぁぁっ!!」
渾身の一閃。
白刃が獣の首筋を深く斬り裂いた。
ガァッ!?
獣は数歩よろめく。
なおも振り返ろうとする。
だが――。
ガクン、と膝を折った。
巨体がゆっくりと傾き、
ズゥン……。
重い音を立てて、地面へ崩れ落ちた。
洞窟に静寂が戻る。
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それでは、次回もお楽しみに!




