6.奥にあるモノ④--〔好機〕
第21話を開いていただき、ありがとうございます。水月です。
しばらく短めの話が続くため、今回は連続更新いたします。
それでは、本日のシーンもどうぞお楽しみください!
――パキッ。
どこかで、小さな音がした。
次の瞬間。
淡く刻まれていた文様が、青白く輝いた。
「なっ!?」
地面から石杭が勢いよく突き出す。
獣は咄嗟に身を捻った。
致命傷は避けた。
それでも石杭は脇腹をかすめ、獣の体勢が大きく崩れる。
「罠……!?」
テンマは息を呑む。
「転移罠だけじゃないのか!」
体勢を崩した獣が、そのまま背後の青白い結晶へ激突した。
――バリンッ!!
洞窟へ甲高い破砕音が響く。
青白い結晶が弾け飛び、無数の破片が吹き荒れた。
「っ!」
テンマは咄嗟に腕で顔を庇う。
鋭い痛みが左腕を走った。
「ぐっ……!」
袖が裂け、赤い雫が岩肌へ落ちる。
一方、獣も脇腹を深く裂かれ、苦しげに低く唸った。
ガルルル……。
それでも瞳の光は消えない。
むしろ傷を負ったことで、獣はなお激しく牙を剥いた。
テンマは左腕の痛みを押さえながら、剣を握り直す。
「まだ……終わってない」
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それでは、次回もお楽しみに!




