↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自傷ダメージだけで常に瀕死だったけど、2つ目の固有スキルは回復。  作者: アイギス


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

26/28

五つの贈り物

「よって五つの贈り物が与えられます」

 声は、淡々と、それでいてどこか荘厳な響きを持って続いていく。

「一つ目は唯一スキル【ステータス変動】の付与。二つ目は職業レベル上限解放の情報が開示されます。尚、この情報については現時点での他プレイヤーに対する開示は認めません。三つ目は既存スキルの強化が施されます。四つ目は職業スロットの5枠増加――最大20から25になります。追加した1枠には、それぞれの最終職をレベル上限で割り当てます。五つ目は古代スキル【上限無効】と古代スキル【軽減貫通】のレベル10――最大値――での付与」

 五つの贈り物の内容が告げられるたび、私たちは言葉もなく顔を見合わせていた。あまりにも現実離れした内容に、頭の処理が追いついていない。

「……規格外すぎない、これ」

 紫苑が、掠れた声で呟いた。

 ここから、声の調子が変わる。個別のアナウンスが始まった。

「贈り物を確認……実行します」

 まず、私に向けて。

 唯一スキル【亜空間庫】、固有スキル【アイテムボックス】【継続回復】【鑑定】、常在スキル【HP回復】【MP回復】、固有スキル【追撃ダメージ】――これまで育ててきたスキルたちが、次々とレベル10へと一気に引き上げられていく。体の奥で、何かが満たされていくような感覚があった。

 そして、ひときわ重みのある宣告が続いた。

「唯一スキル【自傷ダメージ】は永劫真髄スキル【極命破神者】に昇華し、レベル20に上昇」

 ――自傷ダメージが、昇華した。

 五年前、あの絶望的な欠点として私を苦しめ続けたスキルが、今は想像もつかないほどの力へと姿を変えようとしている。胸の奥が、小さく震えた。

 続けて、唯一スキル【HPゲージ付与】、【HP上昇】、古代スキル【ステータス】、【ステータス変動】、【上限無効】、【軽減貫通】が、それぞれレベル10で付与される。

 職業スロットが25に増加し、21枠目には終焉職――【永劫奏魔劍皇】。久遠の魔剣皇、ヴラディカ・エオーニアス・カタストロフィス――が、レベル上限である2000で与えられた。

 次に、紫苑への個別アナウンスが始まる。

「唯一スキル【武器に愛されし者】を永劫スキル【武極終焉者】に昇華させレベル20に上昇。大罪スキル【強欲】、美徳スキル【慈愛】をレベル10に上昇」

 続けて、私と同じ古代スキル群がレベル10で付与され、職業スロットが25に。21枠目には終焉職【抑敵振軍鎮戰神】――戦神、テオマコス・グロズダル――が、レベル上限2000で授けられた。

 隣で紫苑が、呆然とした表情で自分の両手を見下ろしている。

 最後に、鏡花への宣告。

「唯一スキル【未来視】を永劫スキル【掌時識命者】に昇華させレベル20に上昇。大罪スキル【色欲】、美徳スキル【節制】をレベル10に上昇」

 同様に、古代スキル群が付与され、21枠目には終焉職【究導参天地者】――テオス・アルカノフ・ミロス――が、レベル上限2000で授けられる。

 三人分のアナウンスが流れ終わると、私たちの目の前に、ふわりと一枚の皮羊紙が浮かび上がった。

「これ……」

 そこには、限界突破素材の情報が、あの時と同じ内容で綴られていた。

「以上、三名に全ての贈り物を贈呈致しました」

 その声を最後に、辺りに静寂が戻ってくる。

 私たちはしばらくの間、言葉を発することもできずに、ただお互いの顔を見つめ合っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。