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Lost12 優しき青年は、冷酷な魔の王になれるのか  作者: JHST
第十一章 魔王の戦い
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②合流と宣告

「皆、よく堪えてくれた………感謝する」

 胸の中で肩を震わせるコルティの頭を撫でながら、相田は周囲に声をかける。絶望的な状況でも最善の判断を下し、かつ自分を信じて残ってくれた者達を、相田は心の底から嬉しく、そして誇りに感じた。

 中央広場の隅にあった彫像の隠し階段から抜け出せた相田達は、無事にコルティ達と合流を果たす。


「魔王様………御無事で何よりでございます」

 シュタインが相田の前で膝をつく。

「勝手ながら、兵を郊外へと撤退させてしまいました………処分はいかようにも」

「馬鹿な事を言うな。むしろ、よく判断したと感謝したいくらいだ」

 処分するはずがない。シュタインも相田もそれ以上何も言わずに全てを共有する。


「コルティも………ほら、いつまで泣いているつもりだ? それでも魔王親衛隊の隊長か?」

 撫でて毛並みを揃えていた手を激しく動かし、彼女の頭をくしゃくしゃにする。

「ちょ、ちょちょちょ。御主人様っ!」

「はいはい。御主人様はここですよー?」

 顔を赤くさせたコルティをさらにからかい、彼女の頬を膨らませた。相田は羨ましそうに待っていたケリケラにも笑顔を送り、横顔に抱きついて来た彼女の背中を撫でる。


 そして相田は、一番騒がしい存在が足りない事に気付く。

「ん? そういやフォーネはどうした?」

 いつもうるさく元気な奴が視界に入らない。

 その言葉に、コルティとケリケラが視線を合わせる。

「御主人様………」

 コルティが口を開く。

「フォーネは敵の攻撃を受けて重症、です」

 相田の表情が無言で固まり、彼女はその表情を見て言葉を詰まらせながらも、中央広場の家屋の隅に視線を向けた。

 そこでは、地面に横たわるフォーネが、魔力が消えかかっている親衛隊達によって必死に回復魔法をかけている姿があった。

「そう、か」

 相田の拳が強く握られる。

 仲間だけでなく相手の怪我や死に敏感に反応し、全てを自分が原因だと無言のまま背負い込む。親しい存在ならなおさらである事をコルティは嫌という程に知っている。そして、その先を伝えるべきかを迷い、必死に相田の感情を読み解こうとした。


 だが、相田は一度だけ目を強く瞑ると、大きく息を吐いてから表情を戻す。

「………助かりそうか?」

 相田から話を振ってきた事に、彼女は目を大きくさせた。だが、その言葉に報いる事が叶わず、コルティは首を左右にゆっくりと何度も振る。

「回復魔法で何とか命を繋いでいますが―――」「そうか」

 相田はコルティに全てを言わせないよう、自身の言葉で遮った。

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