54話 本拠地
ケータイでさしすせそって変換するときに、電源ボタンと押し間違える時ってありますよね?
電源ボタンを連打したせいでメールの内容が失われる。
それが小説執筆中に起きたときの悲しさ、何回目でしょうか……
今日は二千文字くらい消えてしまいました……
かなり落ち込んでます。
「見えてきたな」
バイクで移動を続けて6日ほどが経過した。4日以降は息をつく暇もなく敵との戦闘をしていた。
幸いにも死人は出ず、実戦慣れしていない健仁にとってはいい練習になった。
眠い目を擦りながら健仁は起き上がる。バイクを運転する剛力は、前方を鋭い目で見据えていた。
健仁もそれにならって前方に視線を移す。そこには、大きな黒い建物があった。
黒い柵に黒い壁。全てが黒一色で統一されている。物々しい雰囲気を醸し出すソレを眺めていると、こちらに気付いたのだろう、中からイーターが現れる。中には人も混ざっていた。
「皆、聞いてくれ。今回の目的は情報収集だ。故に、命の危険を感じたら、すぐに逃げて構わない」
剛力は続ける。
「二人一組の状態は常に維持してくれ。今から、視覚・聴覚の共有化を開始する」
健仁は共有化を開始する。体が何かと繋がったような感じだ。情報はナビに送信され、本部へと伝わる。
死ぬわけにはいかないが、情報も集めなければならない。せめて瞬間移動くらい使えれば楽だっただろうと、今更ながら考える。
「それでは皆、健闘を祈る」
剛力は一気に飛び出すと、体の周囲に衝撃波を発生させる。体を覆うように衝撃波の流れを調整し、鎧を作り上げた。触れただけで手が吹っ飛びそうだ。
健仁は剛力に続くように飛び出していく。足手まといにならないように、出来る限り頑張らなくては。
剛力は、周囲の敵を弾き飛ばしながら進んでいく。健仁が敵を倒す間もなく、剛力は圧倒的な力で進んでいった。
体を闇に溶かし、己の作り出した異空間の中を、京也は進んでいた。
この能力は移動距離を縮める能力で、近距離ならば、瞬間移動と大差無く使える。
バイクがないために調査隊の移動スピードには劣っている。だが、この能力のお陰でほぼ同時か若干遅いくらいに誤差は縮められるだろう。
もしも自分が戦闘に間に合わず、誰かが妹を殺していたら、自分は立ち直れないだろう。大切な家族を失いたくない。その感情のせいか、いつもより能力の効果が高まっている気がする。
基本的には能力の強さは一定だ。しかし、時折いつもより強く感じることがある。感情や意思が関わっているのだろうか。そうだとすれば、藤堂を倒すことが可能かもしれない。
鈴佳を助けるためならば、自分は命だって捨てられる。彼女が正気に戻ってくれるならば、どんな苦痛でも受け入れられるだろう。
京也は己の成すべきことを再確認する。敵の本拠地で妹を探し、背後から気付かれないように接近。軽く衝撃を与えて意識を失わせて、安全地帯まで運ぶ。後は、説得を試みる。
すべての過程において、一切の妥協は許されないだろう。ベストを尽くせなければ、自分には死が待っている。
京也は急いで妹のもとへ向かう。
さ行が怖いです。




