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借金持ちの俺、ゴブリン牧場で大金を稼ぎます  作者: といとい


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39/98

第39話: ゴブリンさん、リフォームですよ

昼、俺たちはいつも通り青梅ダンジョンの管理所に集合し、ゆきに軽く挨拶を済ませてから、ダンジョン内部へと向かった。


「よっしゃ、今日も張り切っていこうぜ」

「オッス!」


コハルとブタオが拳を軽く突き上げながら、ダンジョンに入る。

慣れた足取りで、大部屋へと到着した。


昨日はオスの殺処分を行っていないため、部屋の隅に転がる死体も、当然、魔石もなかった。


「さて……今日は出撃準備だな」


俺はそう言いながら、檻Bに近づいた。ブタオが土魔法で扉の封を解除し、ゴゴッという鈍い音を立ててゲートが開く。


「──ここに集まれー!」


声を張り上げると、奥にいたオスゴブリンたちが一斉に振り返り、「ぎゃぎゃぎゃ!」と喚きながら走ってくる。


昨日はテンションで律儀に整列させたけど、正直、あれは無駄だった。今回は整列なんてさせずに、出撃に必要な準備だけに集中する。


ざっと数えて162匹。中にはホブゴブリンが11匹混ざっている。こいつらを軸にチームを編成する。


「11チームか……1チームあたり14匹か15匹くらいで分けられそうだな」

「了解っス! 分けるのやるっス!」


コハルが率先してゴブリンたちをチーム分けし、ブタオがそれぞれのチームに魔石回収用のビニール袋を配っていく。


土魔法で作った簡易ナイフも各チームに1本ずつ──特にチビには丁寧に手渡しておいた。こいつは地味に仕事ができる。


「よし、全チーム準備完了!」


俺は一歩前に出て、再び声を張り上げる。


「今日は二階層まで行けーッ!! 間違っても三層には行くなよッ!!」

「ぎゃぎゃぎゃー!!」

「ホブゴブリンは極力戦闘には参加せず、魔石回収係を守れ! 回収係は敵味方関係なく、死体から魔石を取ってこい! お前ら、絶対に生きて帰ってこい!!」

「「ぎゃぎゃぎゃーーっ!!」」


叫び声が大部屋に響き渡り、オスゴブリンたちは全身を震わせて歓声を上げる。


「──よし、行けーッ!!」


162匹のオスたちは一斉に駆け出し、次々とダンジョンの通路へと吸い込まれていった。


「ふぅ……これでいけるかな?」


俺はオスゴブリンたちが駆け抜けていった通路を見送りながら、腰に手を当てて一息ついた。


「2階層なら、野良のホブゴブリンはいないから……まぁ問題ないだろ。な?」

「たぶんっスけど、2階層って、どれくらい広いんすかね?」


コハルが首を傾げながら言う。


「さあな。ちょっとしか行ったことねぇからな」

「適当っスね」

「仕方ねぇだろ。怖いんだから。死んだらそこで試合終了ですよ?」

「あんざ⚪︎先生っス!」

「出産チェックは好きですか?」


俺たちは檻Aの方へと向かい、念力で檻から出てきた赤ん坊の性別をチェック。

ふわふわと浮かせながらの流れ作業だ。


「オス、102匹っス」

「ハーフオスは124……こっちもやべぇな」

「ホブオスが10匹いるぞ」

「メスが21、ハーフメス28、ホブメス12……合計、297匹」

「いやいやいや……増えすぎだろ」


俺は頭を抱える。いや、前から多かったが……一気に300近くはさすがにやりすぎじゃないか?


ブタオが溜め息混じりに言う。


「そろそろ、この大部屋……狭くね?」

「……同感」


俺は檻の上を見上げる。天井まではまだ余裕がある。というか、なんで今まで使ってなかったんだ。


「よし。一旦、天井まで檻を高くする。三階建てまではいけるだろ」


ブタオが無言で頷き、土魔法を起動。檻Aと檻Bの周囲に土の柱が立ち、棚のように檻が上下に積み上がっていく。


「うーん……これで千匹まではいけるかな。いや、せいぜい千ちょいか。二千は絶対無理」

「どうするよ?」

「……違う部屋を探すか、間引くかしかねぇな」


俺は天井を仰ぎ、深いため息をついた。


「ほんとはさ、ゴブリンたちに言っときゃよかったんだよ。広い部屋見つけたら報告しろってな」

「でも報告されても『ぎゃぎゃぎゃ』じゃ分かんねーっスよ?」

「……だな」


とりあえず、今日生まれた赤ん坊たちは、檻Aと檻Bに分けて収容しておく。


「さて……管理所戻るか」

「オッス」

「はいっス~」


俺たちはゴブリンたちの声を背に、再びダンジョンの入り口へと向かった。


現在のゴブリン牧場の状況(519匹)

⸻⸻⸻⸻⸻⸻

・檻A(ゴブタロウ + メス283匹)

ゴブタロウ

メス121匹

ハーフメス83匹

ホブメス16匹

メス赤ちゃん21匹

ハーフメス赤ちゃん28匹

ホブメス赤ちゃん12匹

・檻B(236匹)

オス102匹

ハーフオス124匹

ホブオス10匹

・処分済み

0匹

⸻⸻⸻⸻⸻⸻



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