表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マスターネオはネコまない ―黒猫GMのマスター魔法奪還ログ―  作者: Master NEO
第三章 マスターネオの決意

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

50/75

第四十話 最後の砦

 廃都の北端に、砦があった。


 廃都よりさらに古い。石の積み方が違う。この世界の「最初期」に作られたエリアだ。開発のごく初期、まだゲームの形が固まっていない頃の痕跡が、そのまま残っている。


「……ここは開発初期のエリアだ。テストで作って、そのまま残った場所」


 ネオが説明する。


「放置された場所?」


「完成していない場所、とも言える。だから――ルールが、半分しかない」


「半分しかない?」


「完成したエリアは、ルールが整ってる。モンスターの出現、地形の挙動、アイテムのドロップ。でも未完成エリアは――」


「ルールが壊れてる」


「そうだ。逆に言えば――こちらのルールも、半分しか適用されない。魔法が効かない場合もある」


 リリィが眉をひそめる。「それって……慎重に動かないと」


「試しながら進む」


 砦の門は、崩れていた。入れる。


 内部は――薄暗く、静かだった。しかし《マスターリスト》が、反応していた。この砦の中に――複数の存在がいる。プレイヤーでも、NPCでもない反応。


「……いるな」


「何が?」


「分からない。識別子が――空白だ」


「空白?」


「存在するのに、定義がない。そういう存在だ」


 カイが小さく言う。「……俺みたいに?」


「……少し違う。お前には設計師のコードがある。でもこれは――本当に、何もない」


 深部へ向かう。空気が重くなる。光が少なくなる。足元の石が湿っている。


 そして――扉の向こうに、それはいた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ