表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マスターネオはネコまない ―黒猫GMのマスター魔法奪還ログ―  作者: Master NEO
第二章 マスターネオの奮闘

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

28/75

第二十二話 研究施設の入口

 集落から東へ三時間。


 地図にない場所に、それはあった。


 情報をくれたのは、集落のプレイヤーの一人――生産職のキタという男だった。「開発初期のエリアらしき場所がある。昔一度だけ迷い込んだことがあって――その後は入れなかったんだが、あの黒猫なら入れるかもしれない」


「なぜ俺が入れると?」


「なんとなく」


 根拠のない直感だったが――ネオはそれを信じることにした。


 施設は――かなり古かった。石造りではなく、金属とコンクリートに近い素材で作られている。ゲームの世界観からは浮いている。間違いなく――開発段階のテストエリアだ。


「《パスウォール》で入れるか?」


 リリィが聞く。


「試す」


 ネオは扉に向かった。金属製の重い扉。鍵穴がない。ノブもない。


 《パスウォール》で通り抜けようとした。


「……入れない」


「え?」


「この扉は、壁じゃなくて――何か別のものだ。物理的に存在しているんじゃなくて、設定として存在してる」


「設定として?」


「ここがテストエリアなら――この扉は、開発者が意図して閉じたものかもしれない。それは俺の権限でも、今の段階では――」


 ログが、割り込んだ。


```

「その扉、識別コードがある」

```


「識別コード?」


```

「うん。特定のIDで開く。試したことある?」

```


「俺のIDは、GM権限が剥奪されてる。使っても――」


```

「全部が剥奪されてるわけじゃないでしょ。欠片は戻ってきてる」

```


 ネオは少しだけ考えた。確かに――マスター魔法を取り戻すたびに、権限の一部は戻っている。


「試してみる価値はあるか」


```

「私には分からない。でも――面白そうだよ」

```


 ネオは苦笑した。「面白いかどうかで判断するなよ」


```

「じゃあ何で判断するの?」

```


「やれるかどうかだ」


 ネオは扉の前に立った。GM権限――現在の認証レベルで、何が通るか。


「開け」


 カチリ。


 扉が、重い音を立てて開いた。


「……やれたな」


 リリィが小さく笑う。「不思議と信頼できる、その言い方」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ