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そのまま無限にすら感じられるほどの数日が経って、僕の下へようやく、待ち望んだそれが届けられた。
ポケットに入れていたスマゴが振動するのを感じて慌てて取り出すと、画面に表示されているのは『あるてみつん』という待ち望んだ名前。はやる気持ちを抑えきれないまま、通話ボタンを連打した。
「お、お電話ありがとございます。こちらアルテミス様のスマゴをお預かりしております、ソフィの兄のニコと申します」
『あーい、やっと分かったよー。場所、言っていい?』
挨拶もそこそこに用件を切り出され、僕は再び慌てる。
「あ、ちょ、ちょっと待ってください。僕、聞いても分からないかもしれないです」
それを聞いて、僕の手の中のスマゴをアテナ様が取り上げた。失礼かと思いつつも僕は耳を寄せて、会話を又聞きさせてもらう。
「私が聞くわ。どこ?」
『オリュンポス中腹2丁目の、カレー屋さんあるっしょ?』
「2つあるわ」
『え? あー、そっか。ゴドいちのほう』
「God壱番屋ね。分かるわ」
ツッコミは、無い。
『あそこの向かいにさ、ちっこい喫茶店があるんだけど、その横に狭い通路があるらしいんだわ。外からは上手く見えないようになってるっぽいけど、行けば分かるって』
「情報は正確?」
『ソースはあたしのフォロワー。あたしも何回かお世話になったことある』
「了解、助かったわ。また何かあれば、お願い」
『あいよー』
「あっ、あの、ありがとうございます!」
通話が切れる直前に、僕もどうにか礼を述べ、投げ返されたスマゴを受け取った。
アテナ様は北の空を見つめ、ニヤリと好戦的な笑みを浮かべる。腰に下げた槍と盾のアクセサリが揺れ、硬質な音を奏でた。
「目的地は定まったわね。それじゃあ、一気にオリュンポスまで向かいましょうか」
「はい! お願いします!」
僕の勢いのある返事にアテナ様は満足そうに笑って、僕らは一路、オリュンポスを目指すことになったのだった。




